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【可動編】レゴ作品『カダブラ』紹介

こんにちは。Na-Gaです。
以前はブログで作品の紹介をしていたのですが今回はお試しでこちらでやってみます。

『千夜一夜物語』モチーフの怪人『カダブラ』です。

デザインや装備についてはツイッターで紹介したのでこちらでは少し上級者向けに可動に関する考え方やそれに則した組み方などを書いていきたいと思います。

全体はこのような感じ。
ただ立っているだけに見えますが実は全身フル可動だからこそのポージングです。

前置きはこのくらいにしてまずは足回りから見ていきましょう。

腰から腿

レゴの可動フィギュア、特にバイオニクルやビルダブルを使用した作品で自立することを目指した場合、一番悩まされるのは股関節から下だと思います。

そのため保持力を高める目的で縦と横の可動を別々にしました。

腰と繋がっている部分は横側、その下にあるボールジョイントは縦側の可動を担当しています。最近のフィギュアでもこの方式が多い気がします。
ただこれだと『捻り』のポーズができません。
そこでまた別に『ロール関節』を設けました。

中央の丸で囲まれた部分がロール関節となっています。

背面から。
この通りボールジョイントですが固定されているのでロール回転しかしません。

動かすとこんな感じ。ちなみにこの部分はアーマーで隠れてしまうので一見するとあまり動いているように見えません。カダブラはダボっとしたズボンを履いているイメージなのであえてこのような配置に。

足下

バイオニクルでは割とオーソドックスなシリンダーを使った補助関節。カダブラは見た目以上に接地面が少ないのでテクニックのゴム質のパーツを滑り止めとして使っています。今回試しに使ってみた手法ですがかなり有効っぽいので今後も重宝しそうです。

補足

ちなみに腿のアーマーは手動でずらすことができます。足を上げる時に邪魔にならない位置に動かせます。

続いて腰の可動。

足の解説では触れませんでしたが見ての通りボールジョイント一個だけで支えています。30cmを超える作品では自重を支えられないので足首と同じようにシリンダーを使ったりボールジョイントを二重にしたりする手法がよく使われます。しかしその手法はコンパクトにまとめるのが難しく要求されるパーツも多くなります。そこで腰も足と同じように可動を制限して役割を分担することにしました。
ボールジョイントを隠すためのホイールのパーツや外殻のパーツで制限をつけ、腰の可動はほぼ横回転のみに。

そして前後、つまり屈むような可動は主に胸の関節で行います。

胴体のパーツを外すと中身はこんな感じ。中央にソケットとボールジョイントがあります。こちらは腰とは逆に前後に動く配置になっています。

動かすとこんな感じ。
カダブラの特徴的な猫背姿勢もこの可動のおかげで実現しています。


腕も基本的には足と同じ構造です。
こちらもロール関節を実装。ボールジョイントをリフトアームのペグ穴で挟み込むます。
コンパクトにまとまったのでいろいろな作品に使えそうです。

肩との接続はこのような形に。
ストッパー付きの3Lアクスルなのではみ出た部分がネックですが可動についてはなかなかです。保持力が弱いのでそこも今後の課題。

まとめ


というわけで長くなりましたが以上、レゴ作品『カダブラ』の紹介でした。
可動域は広げようと思えばいくらでも広げられる半面、保持力やパーツの負担などの問題との勝負になります。そのため今回は
動かしたい範囲から可動を制限していく
というコンセプトで組んでみました。
多用しているソケットと貫通ボールは現在でも製品に入っていて比較的手に入れやすい部類ですのでぜひ参考にしてみてください。

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