【回顧録コラム】ジャンクソフト3

ここではMacOSの進化と共に使えなくなってしまった制作物を、思い出話を交えて紹介しています。
4回目もまたまた前回に引き続き『ジャンクソフト』をいきたいと思います。今回がラストです。でも長いです。熱いです。

とうとうMacのOSが9.2からXへ移行し、その直後はほとんどのソフトがXへの対応に追われました。でもなかなかXのソフトが出揃わなかったので(プリンタのドライバですらなかなか対応できなかった)私はその後もしばらくは9.2を使ってました。
ある日突然、使っていたPowerBookが壊れてしまいました。直そうと思いAppleに問い合わせたら、なんと11万かかるのを了解しないと直さないよ〜んと言われ(←根に持っている)、とりあえず置いといて新しいのを買う事にしたのが2005年の4月。そこで本格的にOS10.3に移りました。
Classic環境はあったものの、X用としてなにか楽しそうなジャンクソフト的なものはないか探していたら…あったんです!
『Konfabulator』
それまで敬遠していたOS Xがもう一気に好きになりました。やっぱりMacはこうでなきゃ!と、ひとり大騒ぎ。この作者さんが、あの大好きだったカレイドスコープの作者さんだったと知り、速攻でシェアも払いました。Konfabulatorとは、Widgetと呼ばれる小さなアプリを、常時デスクトップ上に表示、動かしておくソフトです。 Konfabulatorはジャンクソフトを作り出すだけでなく、とても役に立つWidgetもたくさんありました。もう飛びついて、いろいろ見まくって探しまくって、そしてやはり作り始めました。 自分の作りたいものと似たような動きをするWidgetをDLしまくり、中を探ってはプログラムを書き出して。どうにかこうにか、いくつかのWidgetを形にすることができました。

まず、QTマスコットで作ったこひつじマスコットに近いものが作りたくて、同じようにデスクトップ上を歩くこひつじWidgetを。

画像1カーソルで小突くとまた歌をうたうように作りました。前に歩いたりあとずさりしたりします。
同じプログラムでもう一つ、本物の子羊の写真を撮ってきて作りました。

画像2

あと、古いフィッシャープライスのピアノオルゴールがとても可愛くて、音が鳴らなくなってしまう前に…と作ったのがコチラ。

画像3

3曲入っています。音が途中で途切れないようにバンバンたたいて録音したのでそのタッチ音もバンバン入っていますが。その音源はコチラ。

      THE MUFFIN MAN
                  POP! GOES THE WEASEL
                  THIS OLD MAN

あとはシャットダウンさせるWidgets。これはとっても便利で今でも使ってます。

画像4

『Konfabulator』はWin版も出て、Widgetsはそのまま使えるので、はじめてWin ver.も配布でき、友達はWin使いが多いので紹介しまくりました。

ここで話は終わりません!
なんと悲しいことに、OS10.4で『DashBoard』が追加されました。『Konfabulator』と同じような機能がOSにもともと搭載されていたら、みんなわざわざKonfabulatorを買う事もなくなり、KonfabulatorのWidgetsはすべてお蔵入りになってしまいます。作者さんも抗議したみたいなんですが、どうすることも出来ず。。。
Winでも同じような機能の『ガジェット』ができました…

苦労して作ったWidgetsを横目に嘆いていたら、2005.7.25にKonfabulatorをYahoo! が買収してくれることになり、その後無償配布になりました。
がんばって作ったWidgetsの寿命が延びてうれしかったですね〜
Konfabulator改め「Yahoo! Widget Engine」、Widgetの紹介サイト「ヴィジェットギャラリー」にもこひつじたちを載せていただき、かなり長い間お世話になりました。

でもやはり、ほとんどの人が使わなくなっていたんでしょう、2012.12.12でYahoo!ウィジェットはサービスの提供を終了してしまいました。

画像5

まだ私の環境(OS10.7.5)では問題なく動くので、HPの片隅で配布を続けています。でも本体を持っていなければ動きません。
もし本体の「Yahoo! Widget Engine」をお持ちで興味のある方は、DLしてみて下さいね。


追記2021年6月 OS10.13.6上でも動きます。

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