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なこちゃんが養護老人ホームに来て

なこちゃんが当苑(社会福祉法人 柏芳会記念福祉事業会 養護老人ホーム愛生苑)に来てから約1年9か月が経ちました。(または、なこちゃんを隣の頴田病院の院長・本田先生から譲っていただき、約1年9か月が経ちました。)とても大人しい犬で、入所者や職員皆で可愛がっています。

なこちゃんは脊髄損傷で後ろ両足脚を引きずって歩きます。また紙オムツをいつも付けて、排泄は1日2回の用手圧迫の補助を必要とします。散歩やエサやりを含めたこれらのお世話を、入所者と職員で役割分担によって遂行しています。

 なこちゃんが来て、それまで無言で表情に乏しかった入苑者の一人は、「なこ!なこ!」と嬉しそうに話かけるようになり、その後に「あんた達の言う事は聞かんといけんね」と居室替えの相談にも応じてくれ、職員とのコミュニケーションも取れるようになりました。さらに気のせいでしょうか、最近では入苑者間のトラブルも少なくなったように思います。なこちゃんの世話を通して、当苑で一緒に生活する仲間を思いやる心が芽生えたお蔭ではないかと。ドッグセラピーの話は聞いていましたが、目の前の入苑者の変化にうれしくなり、これがドッグセラピー効果かと驚いています。

当苑の入所者だけでなく、隣接の医療法人柏愛会頴田病院に入院なさっている患者さんもリハビリ訓練の一環で敷地内散歩時にはなこちゃんに声をかけてくださっています。

きっと、この方たちにも何か影響を与えて、明るくリハビリが進んでいることと勝手に推測しております。

なこちゃんもしっかりお仕事をしていることになります。なこちゃんを介して、皆の心が穏やかに、そして生きる意欲が出てくることを期待しています。

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