脱力とは
モーラー奏法に限らず、ドラム演奏には脱力が大事と言われます。
身体の一部分に負荷をかけ続けることが、疲れや痛みの原因になるので、それを回避する為にも脱力は大事なテクニックになります。
ここでよく誤解されるのが、「脱力」=「全く力を入れない」ということ。
全く力を入れないと → → → 動けません。
「脱力」=「全く力を入れない」ではありません。
ドラムスローン(椅子)に座る時も勿論、筋肉を使っています。
普段意識をしていない動作でも筋肉を使っているのですから、「ドラムを叩く」なんて特別な動作は大抵、「りきみ」が出てしまいます。
最初は心地よい疲れでも、それをずっと続けていると、痛みに変わっていきます。
つまり、大きな負荷を長時間に渡ってかけ続けることが「痛み」の原因となるのです。
「スティックを握る」という動作は、手にマメが出来たりします。また、指や手首に大きな負担をかけることにより、腱鞘炎のリスクが大きくなります。
「バスドラムを踏む」という動作は、脚を持ち上げることで大腿に負荷がかかります。これも長時間続けると痛みが発生します。
では、痛みが発生しない為にはどうすればよいのでしょうか?
「脱力」に大事なことは、
1. 「必要以上の筋力を使わない」
1リットルの牛乳パックを持つ時に5kgのバーベルを持ち上げるような力は必要ありません。
2. 「負荷を分散する」
引っ越しで大きな家具を持つ時、1人よりも複数で持った方が個々の負担は軽くなりますね。
考えれば簡単なことですが、実行すると意外と難しいと思います。
でもこれらが無意識に出来るようになると、疲労や痛みとは無縁になれます。実は他にも効果があるのですが、これはまたの機会に。
常に「自分の身体がどのような状態にあるのか。」ということを考える癖をつけてみましょう。
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