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商社とは?一般職のお仕事って?

こんにちは、ナベリコです。
この記事では、下記表題の2つについて詳しくお話しします。
商社一般職を目指す就活生に、参考情報として役立ててもらえればなと思います。

■商社とは具体的に何をしているの?

私は専門商社で働いていたので、総合商社ではなく、専門商社の業務内容についてお話しします。
端的に言うと、商社=”何でも屋さん”だと個人的には思います。
メーカーの代理店となって、日本や海外現地企業への製品の売り込みは勿論、単純な売買だけでなく、レンタルの提案もしちゃいますし、取り扱う製品も増やしちゃいます。
つまり、お客様から何らかの引き合いがあれば、その希望を叶えるべくお客様のために何でもやるよ!というイメージです。
私自身も就活生のときは、単にモノを企業に販売するだけなら、メーカーとなんら大差ないのでは?とイマイチ理解できていませんでした。

そこで商社のウリポイントをまとめると、お客様への手厚いサポートだといえます。

”ある決まった商品を卸す”ような一定のスキームではなく、販売形態も様々、取扱商品も柔軟に、更には現地法人もいるので、貿易もバッチリサポートできるよ!というような具合です。

海外にモノを出荷するとなっても、どんな会社でも海外への輸出入が簡単にできるのではありません。
ある程度、実績のある会社のほうが通関スピードも早く、お客様の手元に早く製品を届けられます。また船会社とのお付き合いも深く、輸出入に必要な書類もすぐに揃えることができるので、商社に輸出入をお任せしたほうがスムーズです。
つまり、「何でもサポートする代わりに手数料をちょうだいね」で商社は成り立っているわけです。

■一般職はどんな仕事をしているの?

次に一般職の仕事内容です。
ちょっぴり長いので、心して読んでください。

(1)国内デリバリー
(2)海外デリバリー
(3)販売実績の計上
(4)庶務

割合的には、上から6・3・1割のイメージです。
(実は、自身の業務として別の業務が5割を締めていたんです。ただ、イレギュラーな仕事のため、参考にならないと思うのでここでは割愛します・・。)

(1)国内デリバリー【難易度★★☆☆☆】

お客様から注文書をもらい、メーカーに発注〜納期調整、納品の流れとなります。会社によって様々かと思いますが、見積書・注文書の作成も担当します。
難しい点としては、お客様からの「急にモノが壊れた!至急部品を供給してくれ〜!」などのトラブル対応です。
メーカーとの納期調整は勿論、デリバリー方法についても考える必要があります。
方法としては、基本的には平日納品指定ですが、先方がどうしても必要とあらば、土日に受け取ってもらうように調整、またはチャーター便利用、奥の手ではありますが、社内の人がハンドキャリーして当日お届けetc. 
(注意)ハンドキャリーはイレギュラー過ぎます。

チャーター便:
追加料金はかかるが、ピンポイントでお客様だけのためにトラックを走らせる当日着が可能な手段。

どの方法が最善かについては、お客様の状況やメーカーとの調整具合によって様々なため、各所と連携して、最適解を見つけることが重要です。

(2)海外デリバリー【難易度★★★☆☆】

国内同様、注文書をもらい、メーカーと納期調整の上、船会社と連携して海外へデリバリーとスムーズに行きたいところですが。
海外の企業は、注文書を早期発行してくれないことも多く(なのに納期は急いでくれと無理難題を言う)、苦戦することも多いです。

国内のデリバリーとは違い、前もって船のスペースを抑え、製品を詰めるコンテナを確保し、更には納期に間に合うよう遅延の少ない船をチェックする等、事前準備が多く、急な納期調整がなかなか難しいのです。

また、海外へ輸出入するため、INVOICE・PACKING LISTをはじめとした通関書類を作成します。(簡単に言うと、製品名や金額、生産地が記されており、これから輸出するモノはなんぞやと示す書類です。)
実は、通関書類を初めて見たとき、学生時代に英語から離れていた自分にはアレルギーが出る・・!と思いました。
ですが、各会社にフォーマットは用意されているはずですし、使う文言はある程度決まっているので、慣れれば英語の書面も問題ないかと思います。

期日どおりに必要書類を揃え、事故がないよう祈りつつも保険をかけ、船会社と連携して通関手続きを進めます。
あとは、悪天候にならないよう願うのみです。
(台風やハリケーンの影響で度々船は遅延します。)

お客さんとの契約条件にもよりますが、私達の会社では、現地港についたあとは、現地法人のスタッフがデリバリーをサポートしてくれていたので、そこから先はバトンタッチします。

難しい点は、複数案件の進捗管理と書類の精度を保つことです。
一つの案件の中には、船のスケジュールに合わせた製品の納期管理、船会社への書類提出、現地輸入通関用の書類提出、海上保険の申し込みなど、様々な業務があります。どれも重要なステップなので、複数案件が同時に進行していると、それぞれの期日を遵守する必要があるので、案件の進捗管理が重要になります。漏れがないように管理表を作成するのがオススメです。

また、書類の精度に関しては、スムーズな通関のために各書類に不備があってはいけません。
通関の際に通関士から質問が入ってしまうこともありますし、誤った内容で申告が進んでしまった場合、後日訂正は100倍大変です。期日は守りつつも、誤字脱字のチェックだけでなく、必ず正しい出荷内容で書類作成しましょう。(特に金額は注意。)

(3)販売実績の計上【難易度★★★★☆】

デリバリーが終わると、次はその売上実績の計上作業です。
各会社、ひと月の締日が決まっているので、その期日に間に合うように計上処理をします。
右から左に、ただデータをシステムに打ち込めばいいんでしょ〜と思われがちですが、ここで冒頭の”何でも屋さん”の影響が一般職にものしかかります。
営業スキームが同じ計上であれば問題ないのですが、販売形態や取り扱い製品がイレギュラーの場合があり、都度計上方法が変わる場合もあります。
半分悪口に聞こえてしまいそうですが、お客様に売ってきてくれたはいいものの、社内処理について全くわかっていない営業の方も沢山います。
正確な計上を進めるために、所属している営業チームだけではなく、売上実績を管轄する経理の方にも相談しつつ、計上処理を進めましょう。

後日、どの会社でも会計監査が行われ、自身の計上データが見直されるタイミングがあります。
適当に処理すると後々自分の首が絞まりますので、慎重に処理するのがよいです。

(4)庶務【難易度★☆☆☆☆】

お茶出しや宴会、手土産の手配も担当します。
こちらは一般職に限らず、新入社員の業務でもあります。
猫の手も借りたいほど忙しいときに、こういった業務があると、ぐぬぬ・・と思う気持ちもありますが、息抜きも大事なので、たまには席を外してリフレッシュしましょう!

宴会の手配については、業務とはいえ「食べログを見ている=遊んでる」と思われるのが不安で、焦りながらお店探しをしていた思い出です。
懐かしい・・。

以上となります。

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