2017.05.14 道志村トレイルレースロング レポ

前日に荷物整理を終わらせ、テーピングを膝と腰とふくらはぎに貼る。
仕事で腰を痛めていたことが不安で仕方がなかった。
ストレッチをして筋肉の状態を確認する。
大丈夫。疲労は溜まっていない。

当日のタイムスケジュールを決め、21:00に寝る予定が、実際寝たのは22:30。



当日の朝。
小雨。

4:00に起き、髭剃り、着替えなどをやって4:50出発。
コンビニで朝食と行動食を買う。

トレランの格好をした人に会ったので、話しかけたかったが時間がおしていたのでスルー。

5:30会場から少し離れた駐車場到着。
仕度をして会場までの送迎バスに乗る。

6:00会場着。
受付を行い、体育館でゼッケンを付け、レースの格好になる。

6:30荷物を預け、トイレに行く。
その後アップを始めるが、スタート場所にすでに人が並んでいたので急いでスタートの列に並ぶ。
この時100番手ぐらい。

6:40ひたすらスタートを待つ。

6:55ウインドブレーカーを脱ぎ、Tシャツ、短パン、アームカバー、カフ姿になる。

7:00カウントダウンからいよいよスタート!

走り出すと足が重い。
ちゃんとアップをしなかったツケが回ってきたと思ったが、序盤はあまり飛ばさずにマイペースで行こうと決めた。

が、今度は胃がチクチク、足に力を入れると電流が流れたかのように痺れる!!

原因は分かっている!
昨夜の夕飯で食べたアラビアータの辛いスパイス!

食べてる時には気にならなかったが、こんなに悪影響を受けるとは思っていなかった∑(゚Д゚)

気持ちを切り替えて、44km体力が持つようにペース配分を考える。

林道の1kmの間に20人弱に抜かれるも、10人ほど抜いたので悪くないペース。


トレイル入り口で少し渋滞するかと思っていたが、歩きはするけど止まらずに進めた。
これも迂回路が出来て二手に分かれられるようになったおかげ。
道志村トレイル関係者の方に感謝します!


遅すぎず速すぎず、程良いペースの集団に入り菜畑山を目指す。

かなりの急登ですでに脚を攣ったような人に遭遇。
準備不足のランナーには容赦しないのが道志村トレイル。
隙を見せた瞬間にヤられます(^^;;


調子も良く、49分で菜畑山を通過。
ちょっと速すぎるかと思い、攣る前にストレッチをして脚に乳酸が溜まらないようにした。

後ろを行くランナーと走りながら軽く会話。
前回は6時間半でゴールしたと。
自分の目標は8時間半。
それでも平地でたまに引き離す瞬間があるので、自分の走りも悪くはないのかなと少しだけ自信を持った。

ザックに入れたエネルギージェルで補給しつつ、今倉山通過。
スタートから1時間45分。
予定より15分早い。

タイムが良いので気持ちに余裕を持って今日のテーマを心の中で確認する。
完走目的、脚を攣らない。楽しむ。

途中、緑の全身タイツで走るランナーに抜かれ、何クソと付いていこうと思ったが潰れる気がしたのでマイペースで進む。



スタートから1時間59分。
給水所に到着。

2分ほど立ち止まり、給水、ストレッチをし、ジェルを飲む。

去年はこの後脚を攣ったので、慎重に進むことにする。

ここからは1人で走る時間が増え、追い抜くことはほとんど無く、速いランナーに追い抜かれることが多かったが気にしない。
ゼッケンを見るとハーフのランナーだったので、速いのは仕方ないと割り切る。


前半戦の中ボス、御正体山前の登りはやはりキツい。
しかし、去年の記憶や先日の練習会で試走していたので多少の自信があった。

我慢のパワーウォークで進むとあっという間に御正体山山頂。
スタートから3時間13分。

第一関門の山伏峠までゆっくり行っても1時間。
レースペースならもっと短時間で行けるし、体調も良いのでジェルを投入して無理しない程度にペースを上げて4時間切りを目指した。

自分と同じぐらいのペースで走るランナーさんに、
「4時間切りたいですね!イケるかもしれませんよ!」
などと話をして一緒に走る。


車の排気音が聞こえ始め、第一関門が近いのがわかる。

どんどん下っていき、最後のつづら折りの先の第一関門を通過する。


スタートから4時間3分。
20km地点。

少しオーバーしたが、今回の目的は完走。
あわよくば8時間半切り。

まずまずのペース。

残り半分。
あと22km。

六花さんや深沢さんと話をし、5分ほどゆっくり休んだ。
誰かと話をすることでリラックスできるし、ゴールまで頑張るぞと思えてくる。

道志村の美人スタッフにバナナをもらい、元気が出る!

ここでもストレッチをして乳酸が溜まらないようにする。

しかし、脚は攣りそう。

ここからは試走していないコースだが、コースマップからすると多少のアップダウンと長い下りで第二関門に着くので、のんびり行くことにした。


細かいアップダウンがウンザリするほど続き、50代ぐらいのおじさんに抜かれてしまうが、気持ちは途切れない。

マイペースを貫く。

絶対に完走するという気持ちが今までで一番強いと感じる。

身体的に楽になっていたので1時間に1回摂っていたジェルを2時間後にしてみた。

これが悪影響し、その後のガレ場の下りで全く脚が動かず、気持ちも折れかけて沈んでいってしまった。


異変に気付いてすぐにジェルを摂るがなかなか調子は戻らない。


前にも後ろにも見える位置にランナーやスタッフなど誰もおらず、20分ほど1人で走る。

浮き石に慣れていないので余計な集中力と体力を消費したのと、川沿いはコースが分からず探しながら走ったのでストレスも溜まる辛いエリアだった。


林道の砂利道に出てからは苦手なラン。

登り下りは好きだけど走り続けることが苦手なのでだいぶ抜かれた。

終いには小太りランナーにも抜かれたが、完走すると自分に言い聞かせてやれるだけ走った。


スタートから6時間10分。
第二関門に到着。

隣りの道の駅の牛串焼きやクレソンうどんを食べたい気持ちを抑え、給水やジェルを摂る。

周りのランナーと話をし、8時間切れるか切れないかぐらいらしいと聞くが、自分なんかが8時間切れるわけがないと10分弱休む。

他のランナーとシューズの話をしたりしてグダグダになりかけていたので気を取り直して出発する。

しかし、なかなかヤル気が起きないので歩きながらおにぎりを食べる。

これからこのコースのラスボス、鳥ノ胸山へと向かうのでしっかりエネルギーを蓄えておく。


だんだん走れるようになってきたので走れるところは走るようにした。

つづら折りの登りになり、後ろを振り返ると知り合いの女性に似たシルエットを発見。
絶対抜かれたくないと気合いを入れて登るとあっという間に鳥ノ胸山山頂。
スタートから7時間6分。

あとは下るだけ。
完走はほぼ確定。
もしかしたら8時間切れるかもしれない。

不思議と気持ちも身体もまだまだイケる。

ジェルを投入して8時間切りを目指した。


ここでも苦手な砂利道。

ダラダラと下り、少しだけ登ったりを繰り返す。


いよいよ残り7kmの看板。
スタートから7時間25分。
1km5分のペースなら8時間切れる!

普段ならイケるが、関東トップクラスの道志村トレイルを35km走ってきた自分の脚は限界に近づいていた。

ジョギングペースでも完走できる。
でもそれでいいのか?
出し切った方が後悔がないだろと自問自答する。


後ろから来たランナーに必死に食らいつき、絶対離されないと決めてロングスパート開始っ!!

10kmほど抜きつ抜かれつしていた外人ランナーも抜き、10人以上抜いていく。
息も苦しくペースを落としたいが、8時間切りという新しく、そして想像以上のタイムを目指して必死に走った。

残り1kmの看板と見たことのある景色。
朝車を停めた道志の湯の駐車場まで来たら気持ちが途切れ、食らいついていたランナーと距離が離れていく。

歯を食いしばり、眼をギュッと絞り、なんとか走り続けると、いつもお世話になっているトレイルランテストセンターの加藤さんや、ハーフに出ていた知り合いランナーさんに応援され、最後の力を振り絞った。


いよいよゴールの道志中学校が見え、残り600mかというぐらいで登り坂。

歩きたいぐらい辛く、苦しい。

ここで5人ぐらいの集団に追い越される。

気合いとか根性で付いて行きたいが、絶対的に筋力が限界で全く力が出ない。


そしていよいよゴール手前100m。


後ろにランナーがいないことを確認し、ゆっくり歩いてゴール前の気持ちを愉しむ。

このレースまでの2ヶ月間、完走できるか不安だったり、脚が持つのか、制限時間に間に合うのか不安だらけで1人で練習していたことを思い出し、少しウルっときた。


そしてゴールテープを切る。

スタートから8時間5分58秒。
総合173位。
39歳以下93位。

自分としては想像以上の好タイム。
トレラン雑誌には8時間切りは上級者と書いてあったので、まさか自分が上級者に迫るタイムが出せると思っていなかった。

関門や給水所で必要以上に休まなければ8時間は切れていたと思うともったいない気持ちが若干あるものの、完走出来たことがとても嬉しい。


クールダウンと体操をし、参加賞のうどんを食べ、感慨に浸っていると知り合いの女性がゴールしてきた。

話をしたり、一緒に写真を撮ったりしてお互いの検討を称え合う。

つらくても楽しく走れたのでまた来年も出ようと思う。

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