空を見上げて26話
太陽:…
美空:…
一緒に行動することになった2人だが最近出会ったばかりで何を話せばいいのか分からないのだろう。沈黙の時間が続いてしまう。
美空:あ、あの。良かったら何か一緒に乗りませんか?せっかく遊園地来てるので!
太陽:そ、そうだね。
こうして2人で乗ることになったのは。
スカイジェット 遊園地の外周を1周回ることができるアトラクション。
美空:2人で漕ぐんですね。
太陽:じゃあ乗ろうか。
ペダルを漕ぐとゆっくりと走り始める。
太陽:疲れたら休んでいいからね。
美空:は、はい。🙂(太陽さん優しいな)
美空:太陽さん!甲子園でも打ちまくって下さいね!
太陽:…うん。美空ちゃん。俺、この先大丈夫かな。
美空:え?どうしたんですか?急に。
太陽:ごめんね。突然。もうすぐ着くよ!
そしてゴールまで辿り着く。2人はその後も沢山のアトラクションに乗った。ただ、美空は太陽の言葉が気になっていた。
そして2人で少しの間ベンチで休んでいた。
美空:あの。太陽さん、さっきの大丈夫かな?ってどうしたんですか?
太陽:あれは、
美空:話してください!
太陽:別に大丈夫だよ。
美空:嘘だ。何か隠してますよね。話して下さい!
太陽:美空ちゃん。分かったよ。
そして太陽は話し始めた。
太陽:俺さ、高校から野球を始めた。先輩や○○達からはセンスがいいとか言ってもらったし実際にレギュラーも勝ち取ることが出来た。
美空:…
太陽:でもこの先甲子園ではもっと強い高校が出てくる。その時に俺が足手まといになっちゃうんじゃないかって。俺のプレーで負けたらどうしようって怖くなるんだよ。野球始めた頃はこんなんじゃなかったのに。楽しかったのに。ごめんね、急にこんなこと言って。
その次の瞬間。
気がつくと、太陽の首元に優しく”美空の腕”がふわりと回されている。
太陽:美空ちゃん。どうしたの?は、恥ずかしいよ。
美空:太陽さん。話してくれてありがとうございます。
太陽:…
美空:足手まといになんかなりませんよ。太陽さんはいつもかっこいいです!予選の決勝戦でもタイムリーを打ってチームを勝利に導いたじゃないですか。
太陽:美空ちゃん。
美空:太陽さんはきっとチームに欠かせない大切な人ですよ!きっと○○さん達もそう思ってるはずです!だから自信持って下さい!私はいつでも太陽さんの味方ですよ!
太陽:美空ちゃん。うう、😢
美空の優しい言葉に今まで溜め込んできたものが一気に込み上げてきたのだろう。
美空:辛い時はたくさん泣いていいんですよ。
しばらくして。
太陽:美空ちゃん、ありがとう!
美空:はい!
太陽:俺はチームのために頑張る!甲子園でも暴れまくってやるから!
美空:そうですよ!頑張って下さいね!
太陽:よし!最後に1つだけいいかな?
美空:どうしたん、んん。
太陽は美空のことを思いっきり抱きしめた!
太陽:俺だけやられっぱなしじゃ嫌だったからね!
美空:は、恥ずかしいです。🫣
と、言いながら美空は離れようとしない。
太陽:美空ちゃん!俺、もっと頑張る!だからこれからも見守ってて欲しい!
美空:も、もちろんです!私はいつでも太陽さん味方ですから!
太陽:ありがとう😊
美空:ふふ。
その光景を見ていた人物が1人。
彩:…くうちゃん。良かったね。ハグまでしちゃって。これは付き合うのも時間の問題だね。あとはこの写真でくうちゃんを思いっきり弄ってやる。ふふふ。
こうして太陽と美空は急激に距離を縮めることになった。今後の2人の関係性はどの様になるのか。それはまた今度のお話です。
次回 ○○と咲月のデート?遂に始まる。
続く
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