空を見上げて 21話
実況:打ちました!東北西、またしても連打でチャンスを作りました!これで3イニング連続でピンチを迎えました。坂道高校の久保君
試合は3回まで進み0対0。しかし、この日の○○は毎回ピンチを招く厳しいピッチングだった。
○○:(くそ。いつもよりストレートの調子が良くない。)
涼:…
その直後。
カキーン
実況:打ったー!東北西高校!4番のタイムリーツーベースで2点を先制しました!
○○:くそ!
涼:タイムお願いします。
彩:○○、今日打たれてるね。
美空:なんか、球威も落ちてるような気がする。
和:この大会でかなり投げてるから疲れも溜まってるんじゃないかな。
咲月…ない。
璃果:咲月さん?
咲月は守備を終えてベンチに戻ってきた○○を見てスタンドの最前列まで駆け降りる。
咲月:おい!○○!
○○:咲月?
咲月:なさけない!あんたの実力こんなもんなの?もっと死ぬ気で投げ込みなさいよ!そんなんじゃ甲子園なんて夢のまた夢だよ!
○○:なんだと、このやろー!やってやるよ!黙って見てろ!
咲月:ええ!やってみなさいよ!私の大好きな○○の圧倒的なピッチング見せてみろよ!
真佑:ちょっと咲月!やめなさい!
咲月:うるさい!離せ!○○!次情けない姿見せたら許さないからね!
○○:くそ、あいつ好き勝手言いやがって、涼キャッチボールするぞ!
涼:はいよ!これ以上咲月ちゃんに無様なピッチング見せられないよな!笑
○○:うるせー!
隼人: よーし!みんな取られたら取り返す!俺たちも咲月ちゃんに怒られないようにバンバン打つぞ!
一同:おー!
絢音:沈みかけてたチームが明るくなった。咲月ちゃん、ナイスプレーよ笑
咲月:あー恥ずかしい🫣あんな大勢の人の前で。
真佑:本当に後先考えずにやるんだから!でも○○君に伝わったんじゃない!
彩:私の大好きな○○だって笑
和:うん!ちゃんと録画しておいてよかった笑
咲月:あわわわ、、にゃぎ!その動画消してよ!
和:やーだーねー!この動画があればさっちゃんを永久に弄れるもん!
美空:やっぱり、咲月さん○○さんの事大好きなんだ!
咲月:もー!どうでもいい!頑張れ〜○○!
4回に○○がマウンドに上がる。
涼:○○、分かってるよな。
○○:おう。
相手監督:さあー、一気にたたみかけるんだ!
○○:そう簡単にいくかよ!
パーン
審判:ストライク!
相手:くそ、スローカーブかよ。
2球目はチェンジアップが低めに決まりツーストライク
相手:(くそ、変化球中心に変えてきたのか?)
涼:(次はね笑)
○○:ふん!
バシーン
審判:ストライクバッターアウト!
相手:くそ。高めのストレート。
実況:おっと!久保の高めのストレートに手が出ませんでした。その前の変化球が頭に入っていたか?
絢音:ふふ、良いリードね。涼君は。
史緒里:どういうことですか?
絢音:○○君のピッチングはストレートが中心にある。でも、今日はストレートの球威がイマイチ。だから涼君は変化球を、いや緩急を使ったの。
史緒里:そうか!前の変化球はスローカーブにチェンジアップが低めに決まった。この2球はどちらも遅いボール。そのボールに目が慣れたバッターは高めにきたストレートに手が出なかった。緩急を使ったピッチング。
絢音:そういうこと。元々○○君はストレートを活かして変化球を輝かせていた。ただ、今日はその逆で変化球を活かしてストレートを復活させたのよ。…あとは、愛の力もあるかもね笑
史緒里:そ、そうですね。(咲月ちゃん大胆だったな。くそー!○○が取られちゃう)
そこから試合はこう着状態に。○○は涼の好リードもあり完全に立ち直り安定したピッチングを続ける。対する東北西も自慢の投手陣と守備で坂道高校に反撃のきっかけを与えない。2対0のまま試合は7回を迎える。
次回 遂に決勝戦はゲームセット!○○達は勝つことができるのか。
続く!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?