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信じることが上達を伸ばす

教えていて考えることは、生徒はどこまで知りたい、どこまで望んでいるかです。

声楽の道は果てしなく、一つ何かをそれなりにクリアすれば、さらに先の道が見えるようになっています。それはキリがないのですが、一つ一つ前より出来ることが増えることで、断然、楽しくなってきます。もっともっと、その先が見たいと思うようになります。

私の生徒で、とても不器用で、とても熱心な生徒が二人います。お二人とも5年は通っていると思います。お一人は身体が硬く、こわ張りやすい。もう一人はある部分でとても強い癖をお持ちでした。

ただ、このお二人に共通することは、なんとかしようと必死だったということです。自宅でもそれなりに練習をされていたのが分かりました。

しばらくはレッスンでは少し分かり少しできても、目に見えた前進はなく、苦しい時期が続きました。

手っ取り早いその場しのぎの解決策はあるのですが、やはり身体が歌える状態にしなければ、根本的な解決にはなりません。これには時間がかかります。しかしお二人は根気よく続けてくれました。

信じきって取り組んでくださらなければ、なかなか手に入れることのできない身体の状態があります。これができるようになると、声の艶やかさが全く違ってきます。

辛い時期をよく我慢してここまで来てくれたと思っています。お二人とも時をほぼ同じくして、ここ最近、真の艶やかさをその声の中から捉えることができるようになってきました!

お一人は「本当に楽しくなってきました」と発言されていました。そうだと思います。ここまで来るのにまず一苦労。でも一旦手に入れたものは、これからも離れる事はありません。私のことを信じてくれて、とても嬉しく、さらにこの先歌えるようになるために、引き続きサポートして行けたらと思っています。

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