白鳥卓「KPCが猫拾ったって言ってるけどどう見ても猫じゃない件」

※この記事はクトゥルフ神話TRPGシナリオ「KPCが猫拾ったって言ってるけどどう見ても猫じゃない件」のネタバレを含みます。
KP:柴波なとり(壱谷 未宙)
PL:白木(小烏 鼎)

導入

[メイン] KP : ある日の朝。
あなたが朝の日課である未宙へのモーニングコールをしようとしていると、未宙からこんなメッセージがくる。

[メイン] 壱谷 未宙 : 「猫拾った。今から見に来てほしい」

[メイン] 小烏鼎 : 猫……?

[メイン] 小烏鼎 : (とりあえず電話掛けます)

[メイン] KP : しかし、あなたが折り返し連絡をしても未宙は電話に出ない。

[メイン] 小烏鼎 : ……《猫の世話で忙しいのだろうか》

[メイン] 小烏鼎 : (「分かりました、すぐに向かいますね。」と返信を返して未宙の家に向かいます)

[メイン] KP : あなたは首を傾げながらも、未宙の家へと向かう。

[メイン] KP : 未宙の家に着くと、リビングに案内される。

[メイン] 壱谷 未宙 : ……来てくれてありがと、かなえ。こっちこっち。(鼎君の手を引く)

[メイン] 小烏鼎 : ふふ…拾った猫はどんな子ですか?

[メイン] 壱谷 未宙 : すごく可愛いよ。朝起きたら、玄関の前でにゃあにゃあ言ってたの。

[メイン] 小烏鼎 : なるほど…それで連絡をくださったんですね。

[メイン] KP : 未宙に手を引かれて向かうとそこには、毛布に包まれた何かがいた。

[メイン] 壱谷 未宙 : この子。今、起こすね。

[メイン] KP : 未宙が毛布をめくり、包まれていた“それ”をあなたに見せる。

[メイン] KP : そこにいたのはあなたが想像していたような猫ではなく、玉虫色に輝き、幾つもある目を蠢かせながら辺りを窺う、酷く醜悪で冒涜的な生き物であった。
【SAN値チェック1/1D3】

[メイン] 小烏鼎 : 1d100<=60 【SAN値チェック】 (1D100<=60) > 81 > 失敗

[メイン] 小烏鼎 : 1d3 (1D3) > 1

[メイン] system : [ 小烏鼎 ] SAN : 60 → 59

猫……?

[メイン] 小烏鼎 : …………あの、お嬢?

[メイン] 小烏鼎 : 猫を拾ったと聞いたんですが………(頭をおさえ)

[メイン] KP : 猫……?いや、どう見ても猫じゃなくないか……?
あなたはそんな思いを込めた眼差しを未宙に向けるが、未宙は“猫ではない何か”を撫でながら微笑ましそうにしている。

[メイン] 壱谷 未宙 : ん。そうだよ。可愛いでしょ。

[メイン] 小烏鼎 : ……………かわいい、ですかね。

[メイン] 壱谷 未宙 : ……?どうしたの、かなえ。

[メイン] 小烏鼎 : 感性は人それぞれと言いますけど、それはどう見ても猫ではないのでは……?

[メイン] 壱谷 未宙 : ?…猫だよ?真っ白の猫さん。

[メイン] 小烏鼎 : …白かったんですか。

[メイン] 壱谷 未宙 : ん。外居たみたいで、ちょっと汚れてたけど。

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=64 【聞き耳】 (1D100<=64) > 93 > 失敗

[メイン] KP : よく聞き取れなかったが絶対猫の鳴き声じゃない音がした。

[メイン] 壱谷 未宙 : …ふふ。にゃーんって言った。(猫?を撫でている)

[メイン] 小烏鼎 : ………私がおかしいのでしょうか。

[メイン] 壱谷 未宙 : ……?どうしたの。(首を傾げて見ている)

[メイン] 小烏鼎 : …いえ、お嬢はそれを飼うつもりですか?

[メイン] 壱谷 未宙 : うーん。誰か引き取ってくれる人が居なければ、かな。

[メイン] 小烏鼎 : そうですか(ほっと息をつき)…それでは早急に探しましょう。

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=70 【知識】 (1D100<=70) > 6 > スペシャル

[メイン] KP : 改めてその猫のような何かを観察する。…いやこんな猫がいてたまるか、そもそも地球上の生き物なのかこれは。

[メイン] 壱谷 未宙 : ん。…可愛いから、きっとすぐ見つかるよ。

[メイン] 小烏鼎 : ……そう、ですね。

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=60 【応急手当】 (1D100<=60) > 16 > 成功

[メイン] KP : よく見ると未宙は顔が青ざめており、体調が悪そうだ。

[メイン] 小烏鼎 : …お嬢、なんだか顔色が悪そうに見えますが大丈夫ですか…?

[メイン] 壱谷 未宙 : ……そう?

[メイン] 壱谷 未宙 : 昨日寝る前に本読んだから、ちょっと寝不足なのかも。

[メイン] 小烏鼎 : ただの寝不足ならいいんですが………

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=60 【精神分析】 (1D100<=60) > 49 > 成功

[メイン] KP : 未宙はどこか虚空を見ているようで、心ここに在らずといった様子だ。

[メイン] 小烏鼎 : ……? 勉強熱心なのはお嬢のいい所ですが、体も大事にしてくださいね。

[メイン] 壱谷 未宙 : ん。今日はちゃんと寝る。ありがと。

[メイン] 壱谷 未宙 : …あ、かなえも触ってみる?猫さん。

[メイン] 小烏鼎 : いえ……私は結構です。

[メイン] 壱谷 未宙 : そう?もふもふで可愛いのに。

[メイン] 小烏鼎 : …お嬢もあまり可愛がると情が移ってしまいますよ?

[メイン] 壱谷 未宙 : んん……確かに。

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=60 【心理学】 (1D100<=60) > 25 > 成功

[メイン] KP : お嬢……本気でこのよく分からない生き物を猫だと思っているのか……。と思うだろう。

[メイン] 小烏鼎 : ……《やっぱりどう見ても猫には見えないな》

[メイン] KP : あなたが不可解な状況に困惑していると、どこからかこんな声が聞こえてくる。

[メイン] ??? : ……おい、おい小僧、聞こえるか、

[メイン] 小烏鼎 : ……はい?

[メイン] 壱谷 未宙 : ……かなえ?どうかした?

[メイン] 小烏鼎 : え?…今何か聞こえませんでしたか?

[メイン] 壱谷 未宙 : ?何も聞こえなかったよ。(不思議そうにしている)

[メイン] ??? : …ああ忘れていた。今貴様の脳内に直接語りかけている。聞こえたら口に出さんで良いから返事をしろ。

[メイン] 小烏鼎 : ………………

[メイン] 小烏鼎 : 《……あの、どなたですか》

[メイン] KP : 誰だ、と辺りを見回しても、未宙と“猫ではない何か”の他には誰もいない。

[メイン] 小烏鼎 : 《………まさか、》

[メイン] KP : あなたが何かに気付いたその直後、再び先程の声が聞こえてきた。

[メイン] ねこ? : おおようやく気付いたか。我だ、猫だ。

[メイン] KP : あなたは気付くだろう。目の前の、“猫ではない何か”が語りかけてきているということに。
【SAN値チェック0/1】

[メイン] 小烏鼎 : 1d100<=59 【SAN値チェック】 (1D100<=59) > 79 > 失敗

[メイン] system : [ 小烏鼎 ] SAN : 59 → 58

[メイン] 小烏鼎 : 《…どこからどう見ても猫じゃないでしょうあなた》

[メイン] ねこ? : まあそれには事情があってな。小僧、すまないが少しばかり頼みがある。聞いてくれるか?

[メイン] 小烏鼎 : 《お断りです、妙なことに巻き込まないでください》

[メイン] ねこ? : む、強情な人間だな。…まあいい、我はとある目的のためにやってきたのだが…

[メイン] 小烏鼎 : 《話を聞いてもらっていいですか?》

[メイン] ねこ? : (完全にスルーしている)我は人間の営みに興味があってな……長い間人間たちの暮らしを観察してきたが、外から見るだけでは限界がある。

[メイン] ねこ? : そこで我は実際に人間たちと過ごしてみたいと思いこの街に来たのだ。

[メイン] 小烏鼎 : 《…何も私達でなくてもいいでしょう》

[メイン] 小烏鼎 : 《他を当たってください》

[メイン] ねこ? : まあ待て、まだ話は終わっていない。

[メイン] ねこ? : 人間たちと共に暮らすには、本来の我の姿のままという訳にもいかぬ。そこで我は考えた。

[メイン] ねこ? : 我は人間を観察していて気が付いたことがあった。お前たち人間はこの猫という種族を前にすると酷く従順になるのだ。

[メイン] ねこ? : そこで我は猫になることにした。

[メイン] 小烏鼎 : 《はあ……》

[メイン] 小烏鼎 : 《私には全く猫には見えませんが…》

[メイン] ねこ? : ああその事だがな……我の種族は模倣が得意なのだが、我は他の仲間と比べて不得手でな。

[メイン] ねこ? : ……だが、人間ひとりの目を欺くことくらいなら可能だ。現にこの娘には我が愛らしい猫に見えている。

[メイン] 小烏鼎 : 《お嬢の優しさに付け込まないでください》

[メイン] ねこ? : ほう……この娘、お嬢という名前なのか。

[メイン] 小烏鼎 : 《はい?》

[メイン] ねこ? : いや何、人間たちには皆名前があると聞いた。そしてその名前で呼び合うともな。

[メイン] 小烏鼎 : 《まあ…そうですが……どうやら人間に興味があるというのは本当のようですね……》

[メイン] ねこ? : うむ。だからこそ、我はここで世話になりたい。

[メイン] ねこ? : 小僧、ともかく我の邪魔をするな。小僧が何もせんのなら我も大人しくしていよう。

[メイン] ねこ? : 早い話、我を猫として扱って欲しいのだ。

[メイン] 小烏鼎 : 《どこまでも話を聞かないつもりですか……》

[メイン] ねこ? : 安心しろ、殺すようなことはせん。死んでしまっては我も困るからな。

[メイン] 小烏鼎 : 《はあ……》(ちらりと未宙を見る)

なまえ

[メイン] KP : こう話している間にも未宙は“猫ではない何か”の頭……らしき部分を撫でている。すると何かを思いついたように言う。

[メイン] 壱谷 未宙 : ……せっかくだし、名前付けたいな。かなえ、何かいい案ある?

[メイン] ねこ? : ふむ、名前か。決めておいた方が何かと都合が良いだろうし、我も人間のように名前が欲しいな。

[メイン] ねこ? : 小僧、偉大なる我に相応しい名前を付けるがいい。

[メイン] 小烏鼎 : 白いしシロでいいんじゃないですか?

[メイン] 壱谷 未宙 : ……確かに。男の子にも付けやすいかも。

[メイン] シロ? : ふむ。少し安直な気もするが…まあ娘が気に入っているのなら、それも良いか。

[メイン] 小烏鼎 : 《納得して貰えたようで何よりです》

[メイン] 壱谷 未宙 : じゃあお前の名前は、しろね。

おふろ

[メイン] KP : “猫ではない何か”を撫でながら「しろ」と嬉しそうに繰り返し呼んでいた未宙だったが、ふと“猫ではない何か”を撫でる手を止めて呟く。

[メイン] 壱谷 未宙 : ……あれ、お腹の部分、ちょっと汚れちゃってる。洗い忘れちゃったかな。

[メイン] 壱谷 未宙 : かなえ、もう一度洗ってあげた方がいい?

[メイン] 小烏鼎 : そうですね、汚れているなら洗った方が良いでしょう。

[メイン] シロ? : おい待て、風呂だと?我は風呂は好かん。

[メイン] シロ? : 先程も無理矢理入らされたのだぞ。小僧、止めさせろ。

[メイン] 小烏鼎 : はいはい、大人しくしてください。

[メイン] シロ? : 小僧止めろ、おい、聞いているのか、

[メイン] 壱谷 未宙 : すぐ終わるから、いい子にしてて。

[メイン] KP : 抵抗虚しく“猫ではない何か”は浴室に連行されていった。様子を見に行くなら“猫ではない何か”は『ヌワーッ』などと言いながらゴシゴシ洗われている。ちょっと面白い。

[メイン] 小烏鼎 : 《結構容赦ないな…》

[メイン] シロ? : ……やめろと言っておるだろう!!!

[メイン] KP : “猫ではない何か”はそう言いながら、水から逃れようとひときわ大きく暴れる。その小さな体躯が、並々と水が入った洗面器を吹っ飛ばした……あなた達に向かって。

[メイン] KP : 〈回避〉が振れます。

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=52 【回避】 (1D100<=52) > 32 > 成功

[メイン] 壱谷 未宙 : CCB<=75 【回避】 (1D100<=75) > 69 > 成功

[メイン] KP : 寸の所で避けられたが、飛び散った水飛沫で2人ともちょっと濡れた。

[メイン] 小烏鼎 : …おっと、危ないですね。

[メイン] 壱谷 未宙 : …さっきもこんな風に暴れてた。お風呂、嫌いなのかな。

[メイン] 小烏鼎 : この暴れようだとそのようですね……

[メイン] 壱谷 未宙 : ……しろ、よしよし。もうちょっとだから、我慢して。

[メイン] シロ? : ほぎゃあーーーッ……

[メイン] KP : そうこうしているうちに洗い終わったのか、濡れた体をわしゃわしゃと拭かれている。その間も"猫ではない何か"は奇妙な叫び声をあげていた。

ごはん

[メイン] KP : あなた達がリビングに戻ってきたところで、“猫ではない何か”がこんなことを独りごちる。

[メイン] シロ? : ……ふむ、腹が減ってきたな。

[メイン] KP : 言い終わるや否やブルブルと小刻みに震え始めた。うわ気持ち悪い。

[メイン] KP : その様子を見ていた未宙は首を傾げながら言う。

[メイン] 壱谷 未宙 : ……お腹、空いてるのかな。

[メイン] 小烏鼎 : 《意思疎通が取れている…》

[メイン] KP : あっあれでお腹空いてるように見えるんだ……。と思いつつ、あなたたちは食べ物を求めて台所へと向かうだろう。

[メイン] KP : 〈目星〉が振れます。

[メイン] 小烏鼎 : CCB<=60 【目星】 (1D100<=60) > 33 > 成功

[メイン] KP : 棚の奥からツナ缶が見つかるだろう。

[メイン] 小烏鼎 : ……《あなたそもそも人間と同じ食べ物食べられるんですか?》

[メイン] シロ? : 大抵のものは食べられるぞ。…だが小僧、その手に持っているものは食べたことがない。それは何だ?

[メイン] 小烏鼎 : 《これはツナ缶です、魚の缶詰ですね》

[メイン] シロ? : ほう、ツナ缶というのか。美味しいのか?

[メイン] 小烏鼎 : 《美味しいですよ、あなたの口に合うかは分かりませんが》

[メイン] 小烏鼎 : (ツナ缶を開けてシロの前に置いてあげ)どうぞ。

[メイン] シロ? : ふむ、匂いは悪くない。どれ……

[メイン] シロ? : (缶の上に覆い被さる)

[メイン] 壱谷 未宙 : ……しろ、美味しそうに食べてるね。

[メイン] 小烏鼎 : そうですね、気に入ったんでしょうか。

[メイン] シロ? : (もちゃもちゃと食べているような音がする)……ほう、少し油味があって、美味いな。人間たちはこのようなものを食べているのか…

[メイン] KP : しばらくして“猫ではない何か”が缶の上から退くと、中身が空になっている。どうやら全部平らげたようだ。

異変

[メイン] 壱谷 未宙 : じゃあ、缶片付けてくるね。

[メイン] KP : そう言いながら一歩踏み出した未宙の体が、ぐらりと揺れる。あなたが反応する間もなく、次の瞬間にはその場に倒れ込んでしまった。

[メイン] 小烏鼎 : ッ?!お嬢……!

[メイン] 壱谷 未宙 : ………うーん……

[メイン] 小烏鼎 : (ほっと息をつき)…やっぱり体調が悪かったんですね、ああ私がもっと気をつけていれば……

[メイン] KP : 未宙の様子を見ると、気を失っているだけのようだが、酷く魘されている。

[メイン] シロ? : ……ふむ、やはり人間には負担が大きいか。

[メイン] KP : それを横目に見ながら、“猫ではない何か”がそうポツリと呟いた。

[メイン] 小烏鼎 : ……どういうことでしょうか。

[メイン] シロ? : ああ、先に言ったろう、“目を欺いている”と。

[メイン] シロ? : 平たく言えば“我が猫に見えるように精神を操作している”のだ、脳に負担がかかるのは当然であろう。

[メイン] シロ? : 思ったより精神の摩耗が激しいが……まあ、致し方あるまい。

[メイン] 小烏鼎 : つまりお嬢が倒れたのはあなたのせいだと?

[メイン] シロ? : こればかりは仕方ない、我が人間と生きていくにはこれしかなかった。

[メイン] シロ? : 我はこの姿が、人間たちにとって受け入れ難いということはよくわかっている。だからこうしたのだ。

[メイン] 小烏鼎 : でも今は猫の姿なのでしょう?その姿なら受け入れてくれる方はたくさんいますよ。

[メイン] シロ? : ……先程も伝えたが、我の力だけでは限界がある。もし何かの弾みで正体が分かれば、すぐさま追い出されるだろう。

[メイン] シロ? : この娘も、我のこの姿を見れば拾わなかったかもしれぬしな。

[メイン] 小烏鼎 : ……それでもお嬢が倒れた以上、あなたをこれ以上ここに置いてはおけませんよ。

[メイン] シロ? : ……どうしてもか。貴様は、この娘がそんなに大事なのか?

[メイン] 小烏鼎 : ……はい。自分の命より、ずっと大事な人です。

[メイン] シロ? : ────そうか。ならば仕方あるまい。

[メイン] シロ? : 我は寛大だからな。貴様がそこまで言うのであれば、出ていってやろう。

[メイン] 小烏鼎 : …それはどうも。

[メイン] 小烏鼎 : あなたくらいのふてぶてしさがあればきっとどこへ行ってもやって行けますよ。

[メイン] シロ? : 偉大なる我なのだ。当然であろう。

[メイン] シロ? : ……娘には悪いことをしたな。貴様から伝えておいてやってくれ。

[メイン] 小烏鼎 : …はい、お嬢は寂しがるかもしれませんね。

[メイン] シロ? : そうか…逞しい娘だったが、ああして構われるのは悪くなかった。

[メイン] シロ? : ひょっとしたら、この娘のように我を拾おうとする人間は居るかもしれんな。

[メイン] シロ? : ……もし追い出されたら、またここへ来ても良いか。

[メイン] 小烏鼎 : ………そう…ですね。

[メイン] 小烏鼎 : ずっとは困りますが、たまになら顔を見せに来ても良いんじゃないですか。

[メイン] シロ? : ならばそうしよう。…まあ、次の住処ではそんなことにはならないだろうが。

[メイン] シロ? : 何せ我は、人間たちが崇めひれ伏す猫なのだからな。

[メイン] 小烏鼎 : はいはい、そうなるよう期待してますよ。

[メイン] シロ? : ……やはり貴様、我への扱いが少しばかり雑ではないか?

[メイン] 小烏鼎 : そうですか?気の所為じゃないでしょうか。

[メイン] シロ? : む……まあいい、人間は総じて愛らしい生き物だ。その可愛らしさに免じて許そう。

[メイン] シロ? : では我はこれで失礼する。また相見えよう。

[メイン] KP : そう言い残し、"猫のような何か"はすうっと消えていった。どうやら他の人間のもとへ向かったらしい。

エンディング

[メイン] 小烏鼎 : 《……まるで嵐のようだな》

[メイン] 小烏鼎 : 《お嬢は大丈夫だろうか…》(様子を見に行きます)

[メイン] KP : 未宙は変わらず倒れている。が、先程より顔色は良くなり、すうすうと健やかな寝息を立てていた。

[メイン] 小烏鼎 : 《良かった……顔色は良さそうだな》(微笑んで頭を撫で)

[メイン] 壱谷 未宙 : ……ん…かなえ…あたしじゃなくて、しろをなでてあげて……(寝言を言っている)

[メイン] 小烏鼎 : ……!……ふふ、夢の中までシロと遊んでいるんですか?

[メイン] 壱谷 未宙 : すー……すー……(眠ったまま頭ごと鼎君の手に擦り寄る)

[メイン] 小烏鼎 : お嬢………ふふ、ゆっくり休んでくださいね。

[メイン] 小烏鼎 : (未宙をお姫様抱っこしてベッドまで運びます)

[メイン] 壱谷 未宙 : ………ふふ。(眠ったまま微笑む)

[メイン] 小烏鼎 : …おやすみなさい、いい夢を。(額にキスして離れます)

[メイン] KP : こうして、“猫ではない何か”はあなた達の前から姿を消した。……あなたの住む街で“複眼を持つ謎の生物”についての噂が流れるのは、もう少し先の話。

[メイン] KP : 『KPCが猫拾ったって言ってるけどどう見ても猫じゃない件』、両生還です。お疲れ様でした。

[メイン] KP : ◆クリア報酬
生還 1D6
“猫ではない何か”を改心させた 1D3

[メイン] 小烏鼎 : 1d6 (1D6) > 3

[メイン] 小烏鼎 : 1d3 (1D3) > 1

[メイン] system : [ 小烏鼎 ] SAN : 58 → 62

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