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2度の事業ピボット・創業者の離脱・キャッシュアウト寸前?だったスタートアップの創業1年を振り返ってみた(2017/12/12)

※2017/12/12にWantedlyに書いたものを転記しています

株式会社Caratを2016年12月5日に創業してから、なんだかんだと1年が過ぎたので、この1年間の活動を少し振り返ってみようと思います。前回の創業半年編はこちら

大きくどんなことがあったのかを箇条書きで出してみます

2度の事業ピボットを経験(GLITが3つ目のプロダクト)
共同創業者が抜け、別会社(株式会社キカガク)を設立
自己資金が創業半年程でキャッシュアウト寸前になる
IVSにスタッフとして参加
GLITをサービスローンチ
GLITがTechCrunchに掲載して貰えるまでに
関わっているメンバーが7人に


ざっと上がるだけでもこれぐらいのトピックがあります。

上記は後で振り返るとして、まずは月別にどんな感じでどんなことがあったかなどを書き出していこうと思います。と言いつつ、あんまり覚えてないなぁ〜、それぐらいこの半年が濃いということで。

2017年6月(創業7ヶ月目)

6月は、5月にシードファイナンスが決まったものをプレスとしてリリース出させて頂いたり、IVS Kobeにスタッフとして参加して起業家コミュニティに触れていました。
IVSに参加している2日目にプレスリリースを打ったのですが、そこではシードラウンドの資金調達とMVPのリリースを合わせて出しました。今回2017年12月のIVS Kanazawa(ちょうど開催されていますね)でもいくつかプレスが出たりするんじゃないのかなと思っています。
そしてこのタイミングでGLITをAppStoreにリリースしました。本当は内部でもう少し検証などを重ねていきたかったのですが、開発版のアプリを友人や知り合いに使ってもらう際にDeploGate(開発中のアプリの受け渡しツール)経由でインストールして貰っていたのですが、これが面倒だと断られまくっていたため致し方なくAppStoreに公開しました。但し使えるユーザーを制限するため、"審査制"を取っていました。

Tips:『IVSや大きなカンファレンスに参加する起業家はホットトピックを持って行け』

これはVCやメディア関係の方に教えてもらいました。ここで言うホットトピックと言うのは、先輩起業家やVCなどとネットワーキングするためのネタのことを指します。なので大きなカンファレンスのタイミングで調達ニュースなどのプレスが多かったりもするみたいです。(実際はどうなのか不明ですがw)

2017年7月(創業8ヶ月目)

起業する前の前職を辞めてから神奈川(中央林間)でシェアハウスをしていたのですが、自宅兼オフィスを東京都内(都立大)に引っ越しました。

2017年8月(創業9ヶ月目)

7月末にこんなブログをまとめているのですが、6月中旬に初期MVPをリリースしたものを6−7月とブラッシュアップしデザインなどをしっかり実装したものを8月にリリースしました。確かここら辺のタイミングで"審査制"も撤廃したので、ユーザーがある程度動いてくれる感じにはなってきました。但しMVPからここまでは、Wantedlyなどの媒体からの求人情報がレコメンドされるだけしかユーザーに提供できる価値はありませんでした。(一応、履歴機能もあった。)

2017年9月(創業10ヶ月目)

9月はプレスを仕込んでいたのと、Tech in Asiaのカンファレンス内で行われるHINODEアクセラレーターの最終デモデイがあったので、そこに向けた開発や準備にほぼほぼ注力をしていました。そして9/27のTech in Asia初日に、GLITアプリにおけるフィード機能の提供および・企業向けβ版のリリースをTechCrunchで発表させて頂きました。

ここでのプレスの効果などもあり、ユーザーがガツンと増えMAUやスワイプ数などのKPIもガツンと増え、企業からのお問い合わせも数多く貰うことに成功しました。

2017年10月(創業11ヶ月目)

この月は、前月のプレスの効果もありお問い合わせ頂いた企業へのセールス活動などが結構メインで行っていたような気がします。開発の方は、GLITの根幹となる"マッチング機能"の開発に結構注力していたなぁって気がします。
なので実はここでも、ユーザーに与えれる価値は初期のMVPからそこまで大きく変わらないまま。笑
そのためさすがに一定期間使用したユーザーの離脱なども結構ありました。。

10月末時点の概要がこちら

2017年11月(創業12ヶ月目)

ようやく"マッチング機能"をリリースすることができ、ユーザーと企業が繋がり始めました!ここでようやくユーザーに与えれる価値が求人情報がレコメンドされるだけでなく、自分が興味を持った企業とアプリ内でやり取りすることができるようになりました。そうなってくるとやはりユーザーの離脱なども減ってき、KPIの数字なども上がってきました。

11月末時点での内容がこちら

こちらのプレスで数多くのトライアル企業の獲得に成功し、ユーザーに与えられるマッチング体験がかなり増え、より一層ユーザーと企業が繋がり面談・採用実績が出てきましたね。


まぁざっとこんな感じが月別編です。
トピックも色々とあったので、そちらも少しフォーカスして振り返ってみようかなと。

2度の事業ピボットを経験(GLITが3つ目のプロダクト)

GLITは実は3つ目のプロダクトで、2016年12月に起業して2つプロダクトを止めました。
1つ目はこちらのチャットボットコンシェルジュのようなもの

2つ目はこちらのカメラマン版Uber(笑)

本当は企業前の11月に手書き資料を写真で撮ると瞬時にパワーポイント資料化できるようなサービス、さらには前職時代に作った自動リンクチェックができるWebテストサービスなど、なんか色々とやってますね。笑
この次のトピックでも書くのですが、実は機械学習の教育事業なるものもやってたり。

話は戻るんですが、チャットボットコンシェルジュ(relico)は初期プロトタイプをWordPress・Zenchat・楽天トラベル/ヤフー乗換案内APIなどを使って作り、ユーザーに対してサービス提供し仮説検証を行ってました。共同創業者が抜けるなどの理由もあり、このサービスは幕を閉じましたが。
そしてここでCTO斎藤と2つ目のサービスであるSnapcoinを作り始め、作るのと平行でビジネスモデルが成立するのかの検証を行おうと私は帰省と合わせて京都の観光地で実地検証を行いました。検証内容はカメラマンと同行して、簡単に言うと着物を着て観光している女性をナンパして撮影し、それが1日何回ぐらいできそうなのかを確かめてました。結果は15回ほどの撮影ができましたが、実家に帰るともうクタクタでこれだと1回の撮影で1000円をもらったとしても結構しんどいなみたいな結論に至りました。そこからターゲットを企業向けに少し修正してWebのプラットフォームとして準備し提供をしていましたが、なかなか事業としてどう進めていっていいかイメージが湧きずらく、2017年の3月31に幕を閉じました。その翌日4/1が前職の同期の結婚式で知り合いや友達に会うのがだいぶ嫌だったのは覚えています。笑

そこからすでにアイデアとしては何と無く考えていたGLITを立ち上げていくことになりました。

共同創業者が抜け、別会社(株式会社キカガク)を設立

前職SHIFTを松本・斎藤・吉崎で抜け、Caratを共同創業しその中でキカガクという内容で機械学習の教育事業を行っていましたが、吉崎がそれをメインで事業としてやっていきたいと意向もあり、2017年1月に早くも抜けて株式会社キカガクを設立することなりました。そこからも3人でシェアハウスに住んでましたし、今でも仲は良いです。
すでにキカガクはMicrosoftと協業ビジネスをするクラスになっているので、負けてられませんが。
Tips:共同創業をする場合は、必ず創業者間株主契約を締結すること
これはどれだけ仲が良く信頼し合っていても締結しておくことをオススメします。我々も締結してましたし、今でも私とCTOの間でもう少し細かい創業者間株主契約を結んでいたりもします。

自己資金が創業半年程でキャッシュアウト寸前になる

このトピックはちょっとスタートアップっぽい話なのですが、自己資金などを出し合いやっていましたが流石に半年ほどやっていくと資本金がなくなってきます。実はその間にCTOに簡単な受託の案件を受けてもらったりして引き伸ばしたりもしました。しかし、キャッシュも尽きかけてくるタイミングでとある方に無利子・無担保でお貸し頂くことになり、シードラウンドの資金調達が無事にすぐできたのでお返ししました。名前などは出せないのですが、その方にお借りすることで資金調達の期間や選択肢を増やすことができたので非常に感謝しております。しっかりと事業の結果でお返しできるようにしたいと思っています。

IVSにスタッフとして参加

2017年の6月に神戸でIVS(経営者のカンファレンス)にスタッフ参加し、ここで起業家・VC・起業を志す方など幅広く友達になれたのでそれからも結構仲良くさせてもらったりはします。起業やスタートアップ・VCなどに興味ある方や学生はどこかのタイミングで参加した方が良いなと思います!

GLITをサービスローンチ

スタートアップの1つの壁として、プロダクトをリリースすることというのがあると思います。今ではかなりリーンスタートアップの考え方が普及しているので当然のようですが、我々もかなりサービスとしては恥ずかしいようなフェーズからでもリリースを行い、数字をウォッチしたりユーザーからの意見やフィードバックなども回収しました。初期は2017年6月にリリースし、そこから事業優先度が高い機能やユーザーからのフィードバックをもとにどんどん改善を行ってきました。
Tips:なるべく早いタイミングでプロダクトをリリースしよう

GLITがTechCrunchに掲載して貰えるまでに

9月末にTechCrunchに掲載頂いたのですが、スタートアップとして1つの目標というべきところだと個人的には思っていました。起業するプロダクトを作る→TechCrunchに載せてもらうみたいなのが、いわゆるスタートアップ的だと思っておりその後は掲載効果で数字などは一定期間伸び下がってきます。本当にその通りなんだなぁとか思いながら、割と淡々と事業を進めていました。
Tips:メディアに掲載してもらうなら、個別に関係者とコネクションを作ること
これは私も最初は知らなかったのですが、メディア関係者も新しくユーザーに価値を提供できそうなネタを探しています。しかし数多くの情報収集を行っているのと書く内容が多いので、まだまだリリースしたばかりのプロダクトは普通にしていてもそういった関係者の方の目にはなかなか触れません。なので個別に紹介でもどんなルートでも良いので、メディア関係者の方にコンタクトし掲載してもらえないかプッシュしていく必要があります。新しくそのメディアの読者の価値になりそうなプロダクトなどであれば、かなり前向きに話を聞いてもらえると思います。

関わっているメンバーが7人に

吉崎が抜けてからは、しばらくの間2人でしたが6月にエンジニアの方が1人ジョインして下さり、9月に学生インターンの小関くん・Webエンジニアがもう1人入り、10月から元TECH::CAMPの瀬尾くんが入り、10月からデザイナーが1人増えました。松本・斎藤・瀬尾の3人以外は複業やインターンとして、コミットしてくれています。体制も東京/地方/海外と結構グローバルな感じですかね。笑
多様な働き方は会社としても推奨しているので、どんどんこれからも面白いメンバーがジョインしてくれるのを期待しています。(2017年12月末にも学生インターン1名がジョイン決定)

最後に

とりとめもない感じで書いてしまいましたが、スタートアップでの1年は非常に色んなことが起き精神的にしんどい時も多々あるかと思いますが、20代の貴重な時間を捧げても非常に価値があると思います。もっと詳しく話が聞きたいとかがある方は、ぜひ個別にDMなど下さい!

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