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【座右 #14】スティーブ・ジョブズが愛した絵

アップルの創業者、スティーブ・ジョブズが亡くなってから、10月5日で10年を迎えました。

ジョブズは生前、日本画のコレクターとしても有名で、特に木版画を数多く所蔵していたとのこと。
そして今、彼が購入したものと同じ版画が、東京・新宿のSOMPO美術館で展示され、注目を集めています。
ここで開催されている「川瀬巴水かわせはすい 旅と郷愁の風景」では、“スティーブ・ジョブズと巴水” という特設コーナーが設置され、彼の所蔵品と同じ作品(改版)が閲覧できます。

■ ジョブズと「新版画」

ジョブズの美的センスには、日本文化の “ぜん” が影響を与えたことが知られていますが、それ以前に、子供のころ見た日本の「※新版画」、特に川瀬巴水かわせはすいから大きな影響を受けていたようです。

※新版画とは
明治30年前後から昭和時代に描かれた木版画のことを指し、版元を中心として、従来の浮世絵版画と同様に、絵師、彫師、摺師による分業により制作されたもの。〔出典:ウィキペディア〕

それは、彼の製品造りに影響を与え、外見のデザインはもちろん、見えない製品の内側、部品の並び方、配線の位置までも美しくなるよう配慮していたことからも伺えます。

アップル製品の内部

ジョブズが10代で出会った「新版画」と「コンピュータ」。

Mac、iPhone、iPadなどを続々と世に送り出し、コンピュータの世界に革命を起こしたジョブズ。その美的感覚は、日本の「新版画」を通してつちかわれたと言い伝えられています。

■ Column コラム 

印刷業界では、根強い人気を博するアップルの “Macintoshマッキントッシュ”。

当時(1990年頃)は、アナログからデジタルへの黎明期れいめいきと言われ、現場からは次々と製版機せいはんきの姿が消え、代わって精巧なタイポグラフィを備えた “林檎の機械Macintosh “ が席巻。また、キャノンと共同開発したレーザープリンタの登場により、“パーソナルコンピュータ出版“ が進んだ時代でした。

さて、私が初めて購入したのは、LC 575 というモデル。
それまでのMacには無かった「カラーモニタ」「CD-ROMドライブ」「ステレオスピーカ」を搭載し、当時は “マルチメディアの先駆者” と呼ばれていました。

まだ、インターネットもWindows95も無かった時代。「モデム」というものを電話回線に繋ぎ、『ピ~ ガ~』と音を立て「パソコン通信」を楽しんでいた、古き良き時代でもありました。(ღˇᴗˇ)。oO

【発売】1993年 【価格】35万円

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