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千代田区の官製談合問題について

こんにちは、予決研です。
最近、千代田区の官製談合問題が報道され、ニュースを賑わせましたね。

元千代田区議会議員(略)と、千代田区の元担当部長(略)は4年前に行われた区立小学校と幼稚園の改築工事の入札をめぐり、入札に参加する業者の数や最低制限価格に近い価格を事前に2つの業者に伝えたとして官製談合防止法違反の疑いで逮捕され、26日検察庁に送られました

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240126/1000101421.html

官製談合防止法違反の疑いで警視庁に逮捕された区の元行政管理担当部長は東京新聞の取材にこう答えていたとのこと。

 —嶋崎区議から入札情報を聞かれたことは?
 お茶の水小学校・幼稚園の改築と四番町の公共施設の新築工事で、入札業者数と業者名を電話で聞かれた。それで伝えた。おかしいと思ったが、嶋崎さんは議長もやった人で力もあるので断れなかった。
 —漏えいまでの経緯は。
 まず私が担当部長になった時、嶋崎さんから「業者があいさつにいくから名刺交換してくれ」と電話があった。日管など5業者ほどと区役所で名刺交換した。
 —嶋崎区議への入札情報の漏えいは、区の慣行だったのか。
 当時の区幹部から「今までもそうしてきたから対応してくれ」と言われた。以前から続いていたんだと思う。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/304947

部長は、情報漏洩はおかしいと思いながらも、区の幹部から今までもそうしてきたから対応してくれと言われたから、断れなかったと言ってますね。
区内の組織的かつ継続的で相当根深い問題ですね。

29日、事件の再発を防ぐための調査を行う、検討委員会を発足させたことを明らかにしました。
委員会では副区長をトップとして区の幹部も参加し、契約制度や職員倫理などの観点から再発防止策を検討することにしています。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240130/1000101560.html


今回は、官製談合と再発防止策について考察していきます。

最初にこのニュースを聞いた時は、官製談合なんてまだやってるの?と感覚的に思いましたが、官製談合で調べてみるとかなりヒット件数がでますね。

千代田区の事件が報道されたのが1月26日でしたが、2月1日にも和歌山県日高川町で官製談合があったと報道がありました。

この度、「官製談合防止法違反」、「公契約関係競売入札妨害」事件の被疑者として、令和6年2月1日、本町建設課長(略)が逮捕されました(略)
今回の事件は、「町道猪谷線堂浦橋橋梁補修工事」の入札において、日高川町建設業協同組合理事長である(株)清水と共謀し、同組合に加入する業者に落札させようとして、最低制限価格の上限と下限に近い金額に対する、設計金額の割合を教示したということでございます。

https://www.town.hidakagawa.lg.jp/information/files/20240201_comment.pdf

久留米町長によると、建設課長は前副町長が逮捕された後の昨秋ごろ、「副町長の指示で業者に漏らしたり、他部署が発注する工事の設計額を調べて副町長に報告したりした」と町長に話していたという。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASS216TFYS21OXIE048.html

以前、副町長が逮捕されていたと言います。

他にも2023年12月26日の朝日新聞の記事で、奈良県三郷町で

特捜部は21日、森町長が2020年10月の町発注事業の一般競争入札で、非公表の設計金額を町内の業者に漏らしたとして、官製談合防止法違反の罪で在宅起訴した。別の事業の情報を漏らしたなどとして、町幹部2人も同罪などで在宅起訴されており、森町長は「管理・監督責任を免れることはできない」とも述べた。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASRDW73HJRDWPTIL014.html

官製談合ってめちゃくちゃ頻繁に起きてるんですね…入札関係業務をやっていた身からすると予定価格なんて、絶対推測されてはいけないと認識していたので、厳重に管理してましたけどね。ま、聞かれたこともないですが。

朝日新聞では構図を次のように説明してます。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASS1T6D25S1TUTIL00B.html

元区議から元部長に対して入札情報の提供があり、元部長が区の職員から聞き取りをしていたということです。
ということは、
①元部長は入札関連の決裁ラインにはいなかった②元部長の聞き取りに応じた他の職員は、入札関連部署の担当にいるはず
と推測できます。
そして、決裁ラインにもいない部外者に対して、入札関連部署の職員が予定価格などを教える、ということは私の常識からしてあり得ないことなのですが、ここからは次回お話ししたいと思います。

以上、予決研でした。

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