先日の夜勤で仮眠をとっていた時のことだ。 無意識に立ち上がって、夢遊病のように歩いたのだった。6畳の部屋なので、壁に顔をぶつけてしまい、そこで目が覚めた。 夢遊病とは睡眠時遊行症ともいい、睡眠中の人が自覚のないまま半ば無意識の状態で歩き回る現象で、ノンレム睡眠の最も深い段階で起こるという。ストレスや生活リズムの乱れが引き金になることも多いそうです。 確かにこの所、睡眠不足とストレスを受けているので、それを解消しなければと思う。 寝るのが不安だ😱
食堂のテーブルに一枚の便せんが胡椒の小瓶を重しとして置いてあった。 そこには几帳面な字で、 『私を探さないでください』 と書かれてあった。 手代木欣司は何が起こっているのか理解できなかった。しばらくの間、便箋の文字の意味を考えてみた。 ━━まさか……。 欣司は胸騒ぎを覚え、寝室に向かった。そしてようやく妻が出ていったことに気づいた。妻の持ち物やら洋服などきれいになくなっていたからだ。 ━━なぜだ。何が不満だったのだ。 欣司と瑠璃子は二年前に見合い結婚し、特に