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ものすごく感動したのに再現出来ない話

中国人エリートYさんの話。
私が東京オフィス、彼が香港オフィスで同じチームになり、相当癖のある上司にお互い苦労しつつ、20代と若いのに人格も優れていてもちろんボスの悪口を言ったりもしない。まっすぐで努力家で話すと浄化されるような人だった。(いるよね、とりあえず裏で悪口言って足引っ張ってやろうぜみたいな人とか。)

ぼかすとこの上司の個人的問題で私も会社を去ることになり、Yさんは香港オフィスのまま。たまに近況報告をしていた。在職中にYさんが親身になって存在を教えてくれた資格試験を受け、それを元に以前居た会社の面接を受けられる事になった。元上司がマネジメントになっており、もう一人のマネジメントも推してくれている。空きポジションは3つもあって全部面接を受けさせてもらえる。これは絶対にどれかいける!!!と思ったものの、直属の上司になる予定の人達が相性がいまいちと思ったのか能力不足と思われたのか、「全部」落ちてしまった。

応援してくれていたYさんに結果報告のメールをして、さすがにこれはもうあきらめないといけないかもしれない、全部あきらめて実家に帰るとか。。と書くと、長~い返事を書いてくれた。

「自分は新卒の時、トップレベルのMBAを卒業して前途洋々だと思ってたのに、就職出来なくてものすごく落ち込んだ。1年後歩いていたら偶然某社のマネジメントに会って、面接してもらって受かってこの業界に入れたんだ。Serendipityは起こるから絶対あきらめるな、行動しろ。」みたいな事が画面一杯に書いてあった(←覚えてないのかよ)。

serendipity

  1. セレンディピティ◆別のものを探しているときに、偶然に素晴らしい幸運に巡り合ったり、素晴らしいものを発見したりすることのできる、その人の持つ才能。◆【語源】イギリスの作家ホレス・ウォルポール(Horace Walpole)が1754年の書簡で使った造語。次々に予期せぬ発見をする"The Three Princes of Serendip"というペルシャの童話から作ったもの。

めちゃめちゃ説得力があったので、そのメールを読んですぐに、以前競合他社のマネジメントの名刺をもらっていたので、(勝手にもしこの会社が駄目だった時はここならいいかな、と思っていた)その人宛てに直接メールを書いたら、その日に面接に呼ばれて、その日に採用が決まった。あれ、Serendipityおきてる?

その会社に入った後、同僚のカナダ人の夫が、結婚で日本に引っ越して来て全然仕事が決まらない、これだけ実績があるのに。。って落ち込んでいたそうなので、Yさんのメールを転送してあげた。めちゃめちゃやる気になったそうで「これって実在する人物?出来過ぎてて作り話みたいだけど」って言ってたらしい。実在してるよ!

他人のモチベーションも易々と引き上げられるYさん。自分の記事貼るけど、こういう自分も努力するし、他人のモチベーションも上げられる人って素敵。全人類こんな感じでいて欲しい。

元のメールを取っていたら本が出版出来たんじゃないだろうか。(著作権Yさんで)残念ながら無いので再現出来ないけど、私ともう一人がYさんのメールに感動して行動したというお話。

おしまい

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