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プラス思考ってダメですか?

「プラス思考ってなんでもプラスに考えるってことだから、課題に気付かなかったり、対処すべき問題が解決できないデメリットあるよね。」

以前、先輩から言われた言葉です。どんな話の文脈だったのかは覚えていませんが、この言葉がすごく心に引っかかったのを覚えています。

もともとはマイナス思考

子どもの頃から基本的にマイナス思考でした。
「〇〇できなかったらどうしよう」ということが常に一番最初に頭によぎってしまって、なかなか一歩を踏み出せない。そんな子供でした。

クラスの中で目立つ存在でもなく、「真面目だね」と言われることが多かったです。当時は、真面目と言われることがすごくかっこ悪く思えて、嫌でした。今考えると自己肯定感が低かったんだと思います。

プラス思考になってから変わった人生

そんな中で、考え方が変わるいくつかのきっかけがあり、物事を前向きに考えられるようになりました。今では子供のころ嫌だった真面目と言われることは、自分の強みを見つけてもらったと思えて、うれしいくらいです。
(性格が変わった部分もあるので、真面目と言われることが少なくなってしまったので、うれしいのもありますが笑)

こうやってnoteを使って発信をしようと思ったり、現状に満足せずに新しいことに取り組もうと意識できるようになったのもプラス思考になったからだと思っています。

前置きが長くなってしまいましたが、プラス思考は私にとってすごく大事な考え方だったので、最初の言葉を言われたときに正直ショックだったんだと思います。

プラス思考ってだめなの?

ここもある意味プラス思考の為せる業なのですが、自分自身納得できなかったので、客観的にはどのようにとらえられているのかな、と調べてみました。

確かにネットで調べてみると、

  • 「プラス思考の習慣」で道は開ける

  • 「プラス思考」になるには? 5つの方法から前向きになれる

  • 「プラス思考」が与える驚愕のダメージ

  • プラス思考では成功できない?プラス思考の効果と短所の真実

  • 「ポジティブ思考は危ない!」

というように、いい面だけでなく悪い面のキーワードも見られます。以下のような本もありました。

と、これだけの情報を見るとやっぱりだめなんじゃないか、と思うかもしれません。しかし、ちゃんと調べるとそうでもないんです

キーワードは「楽観主義」です。つまり、プラス思考と楽観主義は違うということが大事だと思います。

この2つが明確に異なることは、ベトナム戦争で戦争捕虜となり、 約8年間を収容所で過ごすこととなったアメリカ海軍の ジェームズ・ストックデール中将さんのインタビュー中の言葉が的確に表しています。

「わたしは結末について確信を失うことはなかった。 ここから出られるだけでなく、最後にはかならず勝利を収めてこの経験を人生の決定的な出来事にし、あれほど貴重な体験はなかったと言えるようにする」

一方で、耐えられなかったのはどういう人なのかという質問に対しては、以下のようにコメントしています。

「楽観主義者だ。 そう、クリスマスまでには出られると孝える人たちだ。
クリスマスが近づき、終わる。そうすると、復活祭までには出られると考える。そして復活祭が近づき、終わる。つぎは感謝祭、そしてつぎはまたクリスマス。そうやって失望が重なって死んでいく」

これだっ!と思いました。自分もプラス思考になったからと言って、失敗してもそれをなかったことにはしません。むしろ、めちゃへこみます。今でも。
ただ、その事実を受けて次にどうすべきかを考え、そしてこの経験を持ってもっと成長してやる!と思うようにしています。このことを「プラス思考」だと思っていたので、その考えは間違ってなかった!そう思いました。

ちなみに、日本語で曖昧なときは英語で調べるようにしているので、今回も調べてみたところ、プラス思考(positive thinking)を以下のように説明している記事がありました。やっぱりそうですよね、納得です。

Positive thinking does not necessarily mean avoiding difficult situations. Instead, positive thinking means making the most of potential obstacles, trying to see the best in other people, and viewing yourself and your abilities in a positive light.

英語では「positive thinking」と「optimism」というように単語が違っています。ネット上では「プラス思考」=「楽観主義」というように書かれていることも多いようですが、両者は明確に異なっている。これを胸に、これからも私は「プラス思考だ!」と言っていきたいと思います。

最後になりましたが、上記で紹介した「成功するには ポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則」は、まだ読めてはいないんですが、レビューなどを見ると「ポジティブ(プラス)思考」ではなく「楽観主義」の方が妥当な気がします。この本の要約が以下のように書かれていました。

  • 夢を見る(理想をイメージする)という行為によって、人は頭の中でそれを達成してしまう。そして、現実世界でのトラブルや逆境を乗り越えようとする行動力が低下する。

  • ポジティブな空想にふけると、そのときは楽しくてもやがてエネルギーが枯れる。やがて無気力になり、計画性なく、衝動的に行動するようになる。そして失敗してしまう。

  • 夢を見るだけでなく、さらに夢の実現をさまたげる障害を思い描く。夢と現実の障害の両方を比べてこそ、行動を起こすエネルギーを得られる。

様々なデータを使って研究された結果をまとめられているようなので、ぜひ読んでみたいと思っています。

ちなみに、先輩に悪意は全くないですし、私もなんとも思ってないです。今でもすごく仲良くさせてもらってますし、尊敬できる先輩です。むしろこうやって改めて自分を見つめる機会を与えてもらって感謝です。

今回、調べたことで知ったストックデールさんの以下の言葉をこれからも意識していきたいと思います。

「どれほどの困難にぶつかっても、最後にはかならず勝つという確信を失ってはならない。そして同時にそれがどんなものであれ、自分がおかれている現実のなかでもっとも厳しい事実を直視しなげればならない」

ジェームズ・ストックデール



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