【体験記】入職27年目のボクが退職を決意した理由⑨
(その8より続く)
さてそれからというもの、土日祝以外の平日朝は毎回リハビリテーションに明け暮れた。
まずは、健足(手術していない足)を使った体幹トレーニング(足あげ、臀部あげ、腹筋、ダンベル運動など。
そして、患足(手術を受けた足)のPTによる容赦ない他動運動。
だが、「あれ、変だぞ」。
患足の感覚があまりにも鈍すぎる。というか違和感。以前より確かに人工関節部分が増えて、結局は足付け根から足膝~すねあたりまでを3つの関節でつながれている。
しかしだ。
ぶっちゃけ、「誰の足!??」と突っ込みたくなるほどの他人の足感覚。
それほど力が入らなくなっていた。
まで以上に長い補装具を用意、しっかり覆っているにもかかわらず、だ。
さらに、PTより患足の使い方の説明がなされていく。
「脱臼しやすいこと」
「足組みは厳禁」
「極端に前かがみにならない」
「靴をはくとき,かかとは手ではなく、靴ベラで足を入れる」
「立位から急に臀部を床まで降ろさない。」
「転倒に『より』注意!」
・・・・・・・・・・
やっぱりマニュアル作成が必要だ(笑)。
おまけに、手術の度に短くなる患足の長さはさらに短くなり、健足との差も明らかにわかるように。
とうとう、使用している杖の長さも左右バランスを考え、長さを変えなければならない羽目に。
さらに健足と患足の使用する杖が今後決まってくるので、わかりやすいよう患足の杖に「ヘルプマーク」(いわゆる東京都より最初考え出された「赤地に白抜きで救急を表す白十字とハートマークが描かれている札)をつけた。
これは、さりげなく公共の乗り物などで「席を譲っていただければありがたい」という無言のアピールをするためだった(笑)。
そんなこんなで、この後約1か月ほど。ただひたすら患足を元の「自分」の足に戻すべく(笑)、ただただ、リハビリメニューをこなしていった・・・・・。
そんなリハビリの甲斐もあり、いよいよ待ちに待った退院。
時は7月に入り、いやおうなしに夏がもう始まっていた・・・・。
(最終回(ついに!)へ続く)
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