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スバル・フォレスター[SJ系]  『福野礼一郎のニューカー 二番搾り』

2012年11月16日

フォレスター2.0i-L EyeSight 車台番号:SJ5-002208
フォレスター2.0XT EyeSight 車台番号:SJG-002145
XV 2.0i-L EyeSight 車台番号:GP7-020422

 結構情けない話だが、結局のところクルマの試乗印象を大きく左右するのは「その直前に何のクルマに乗っていたか」である。
 大型サルーンに乗ってコンパクトカーの試乗会に行くと、どんな出来であっても、狭くてうるさくて機敏な操縦性のクルマに感じてしまう。
 感覚を中立化しておく最良の方法は、最新ライバル車か、同じ車種の先代モデルに乗って行くことだ。前車なら厳しく、後車なら好意的にキャリブレーションされる。まあせめて乗り馴れた自分のクルマで行くことだろう。
 というわけで自分のクルマで試乗会場に到着したら、ずらり並んだ新型の車列の向かい側、一番目立つ場所に、先代のフォレスターが1台置いてあった。「乗ってもいい」という。おー。

先代モデルに乗る

 用意してあった先代フォレスターは、最終バージョンの「2.0XS」。ロングストローク型2ℓFB20型を前倒しで搭載したモデルだが、変速機は4速ATだ。ヨコハマGEOLANDERG95の225/55-17。
 パワートレーンは置いといて、乗って思ったのはパッケージとNVHだ。
 初代/2代目に対して全高を90mm近く上げるという画期的モデルチェンジを断行して話題になった先代だが、あらためて座ってみると、全高拡大ぶん、シーティングパッケージもアップライトにしていたわけではなかった。ベースのインプレッサと大差ないヒップポイントの後席に座ると、頭上はがら空きである。

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