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格闘ゲームの読み解き方 後編

これの続き。

 ダメージを発生させるには出した技に「あて」「おき」「差し替えし」の役割を遂行する必要がある。では遂行させるにはどうすればいいのだろうか。それを前回書いた攻撃判定と発生と持続という要素から説明する。

 技には攻撃判定がついているのだが、それにはそれぞれ届く範囲が設定されている。だから明らかに届かない場所で技を出しても「あて、置き、差し替えし」の役割の遂行はできない。

 技には発生と持続という要素が含まれている。
出した技の攻撃判定が相手に当たる場所であっても、相手の技よりも自分の技の発生が遅かったら同じタイミングで技を振ったときに相手の技のほうが素早く自分に届くため、役割の遂行がしづらくなる。

 故に、位置によっては適切な技があり、通したい行動があるならばそれに適した位置に移動しなければ技を出しても相手に当たらないという結果に終わる。

 だから格闘ゲームというゲームでは単なるじゃんけんではなくキャラクターの移動という要素が出てくるし、ダメージを与えることができるように、あるいは与えられないように自キャラを動かしたり、相手キャラの動きは自分の使ってるキャラの技に当たると予想して技を出す必要が出てくる。

相手の動きを予想し、場合によっては自分のキャラの位置を移動させて
技を出し、相手の予想を覆して「当ておき差し替えし」を成立させる。
それが格闘ゲームという対戦ゲームである。

 だが格闘ゲームは対人ゲームである。
「自分がそう狙ったとしても、必ずしも当たるとは限らない」
実際に狙う際はお互いの狙いの違いや技性能やキャラ性能の勘違い
そもそも思考をしていない行動等様々な要因によって乱されることが多い。
自分が相手を読むのではない、相手も自分を読む読みあいなのだ。

 だが狙うことで状況の再現率を高くすることができるし
その狙いが当たっていたならば確実に通したい行動が通るようになる。

 上で軽く書かれているが、「狙っていたとしても反応すべきタイミングや行動すべきタイミングが違っていたり、それらがあっていたとしても適切な技ではなかったりそもそも自分が相手の技性能を勘違いしていたら狙いどおりにはならないことが多い」ということは大事なことのため再度ここに記す。

 最後に少し読み解き方からは外れるが、そうして互いにキャラを動かしあい技を出し合いあらゆる行動を行ってる際に必ず起きる現象についても記す。

「なにがしかの行動を狙う場合、必ず狙ってない行動に対して反応することがワンテンポ以上遅れる。」

 これはどのような行動をするにせよ自分にしても相手にしても平等にコインの表裏のようについて回ってくる。この要素があることによってたとえキャラが技を出せる状況であっても技が出なかったり、あるいは出すべきでない状況で技を出してしまったりといった隙を生み出すことができる。そうした隙もまた格闘ゲームを構成している要素なのだ。

前後編で書くことになったこの記事をこれでとりあえず完成とするが
正直自分でも「これが本当に書きたいことに対して最善なのか?」ということは疑問のため今後も編集や加筆がある…かもしれない。

この記事が格闘ゲームを遊ぶ人の助けになればと祈る。


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