L'Arc〜en〜Ciel kenのギターに思うこと

今の時点で思うこと

まず、音が身体に入ってくるように感覚があります。入ってくるときは光と色として感じられ、私の心の中で点・線・面として動いて(ドローイングのように)美しい景色を見せてくれます。広大で漠然としているけど、どこかに端があって一つの空間になっているような。空間であることは私にとって重要で、狭いと窮屈で圧迫感があるけれど限界がないのは心細い、、、だから空間であることで安心できます。(これは自分が地球の中にいるんだなあと感じるときと似ている)

海底に深く沈んでいくような、水中や空中や宇宙に浮かんでいるような、風に吹かれているもしくは風を受けているような、甘い煙草のけむりのにおいをかいでいるような、ねっとりとした液体に触れているような、熱気がこもった部屋にいるような、スピードを出してドライブしているような星が瞬いているような、身体が熱く燃えるような、真っ暗闇の中で一つだけ小さく灯るろうそくの火を見ているような、真っ白な光のほうに連れていかれるような、、、そんな感覚をおぼえます。曲によってさまざまでここには書ききれない程、たくさんのことを感じます。

精神的にも支えられているように感じます。寂しいとき切ないとき不安なときに寄り添い私の代わりに表現してくれ、前向きになりたいときに力を与えてくれ、退屈なときに興奮と喜びを与えてくれて、何でもない日常を彩ってくれる。光も陰もあるところがまっすぐな表現だなあと思います。

いろいろと書いてきましたが、すべては気持ちいいという言葉に集約されるのではないかと考えています。最近、彼のギターはさまざまな感覚や感情を「気持ちよさ」に昇華しているような気がしてならないのです。今までの彼の言葉やライブでの様子から見てもこの言葉が一番しっくりきます。
そして、私自身もその気持ちよさをはっきりと強く感じられるようになってきました。カタルシス、エクスタシー、トランスが当てはまるのかな?尋常ではないほど気持ちよくて、自分よりはるかに大きいなにかに到達し、自分が融けてなくなり、一体化する感覚をおぼえます。音を通してすべてと通じ合えるような気がして、とてつもなか幸せな気持ちになります。

この「気持ちよさ」って一体何なのだろうと考え続け、「神秘体験」なのではないかと、ふと思いました。真善美とつながること。神や仏と言う人もいれば、超越的なもの、大いなるものと言う人もいる。そうだと仮定すると、もはや大学で受けた美学(哲学)の講義で教わったように、魂に関わることだと思います。私は彼のギターを聴くことで魂を浄化している。

この気持ちよさはさまざまな方法で得られると思いますが(儀式や祭礼、祈り、瞑想、セックス、ドラッグ等々)、彼のように音を媒体にして追求している姿を見ていると、芸術的で神秘的な営みなのだなあと強く思います。彼のギターを弾く行為は、祈りやチャネリングではないかというファンからの問いかけに本人も同意していたからこそ、余計にそう考えてしまいます。娯楽(エンターテイメント)と言われても、それだけには留まらないものがあると思います。
そういう姿を見ていると、私自身、制作する身としての気持ちが引き締まります。すぐ目先のことばかりを考えて諦めそうになってしまいますが、制作することの目的を再確認でき、やっぱりやり続けないとなと奮い立たされます。

エモーショナルで人間らしい。しかし神聖で尊い。繊細で儚いのにも関わらず、芯があり強く深い。そんな彼のギターの美しい音によって、私の心は揺さぶられ、癒され、救われます。これから先もできるだけ長く彼のギターを聴ける人生であることを願わずにはいられません。

私の場合、ギターの音から感じることが多いためについついギターのことばかりになってしまいますが、ボーカルベースドラムその他打ち込みなどの音とお互い支え合ってのギターだということにハッと気付くことがあります。そのときL'Arc〜en〜Cielという一つのチームに対する愛おしさと尊さを感じ、拝みたくなります。

私は中学から高校時代にかけて、あまりにもラルクが好きすぎてラルクを研究して生きていきたい(そういう学校や職業があればいいのに)と考えていました。ただ現実的でないことを感じていたので、他にやりたいことを見つけ進学しました。(そうは言っても美術。これもなかなか地に足がついてない感じがあります。)
しかし意外にも、大学で学び研究したことが、私のラルク研究につながっていることに最近気づきました。表現とは、芸術とは、美とは、、、。真剣に学問したことが、真剣に愛していることとつながったことに驚きますが、純粋におもしろいし、何も無駄じゃなかったんだなあと思えて嬉しいです。今のところ、学問したことでもラルクを愛していることでも衣食住を満たすことはできていませんが、心が潤った人生になっているように思います。

これからも感じて考えて、今の時点では気づけていないことを発見して、深められていない考えを深めていきたいと思います。

本当にけんちゃん(ギターだけでなく人としても)とラルクが大好き!愛している!

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