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無題

速さがほしかった。

流麗なフォームでとにかく前に前に流れたかった。

才能の有無を度外視して、理想を追うようにオフシーズンを過ごした。

イメージは思っていたよりも形になって、所謂ルーラー寄りの能力が人並みくらいに仕上がった。

メーターで厳密な出力管理をしながら走るのは得意じゃないので脚と体幹と心臓の感覚でペーシングする。

だからこの御岳TTでもパワー計の無いバイクで出し切れた。起伏のあるコースながら往路44.5km/h、復路44.7km/hとほとんど同じペースに収束させた。元々の目標は46km/hにまとめる事だったのだけれど。

もう1段階重たいギアをかけれないとこの先伸びることはないだろうな。TT楽しいからまだまだ伸ばしたい。

あと今回標高900m程なので高地環境によるパフォーマンス低下の懸念もあったが、既に我々は2週間前に大和魂合宿にてより薄い酸素に晒されていたため、いくばくか耐性がついていたようだった。特に息苦しさは感じない。

不完全燃焼ながらも20分ほどのITTでぎりぎり表彰されたことは素直に喜ぶべきだろう。自身初のJBCF入賞だったのだし。でも、密かに勝つつもりで臨んでいたし、木祖村2daysに強豪が流れていって穴になっていたことや、翌日のヒルクライムでひとみが文字通り圧倒的な実力で勝ったことが頭を過り、自分の結果を素直に喜びきれなかった。

それでも一緒に遠征したしーまさんは自身が奮わなかったにも関わらず僕のリザルトを本人より喜んでくれた。

恥ずかしながら、もし逆の立場だったら自分は心からチームメイトを祝福できた自信はない。自分が1番秀でていたいからきっと羨望が邪魔してしまう。

そういう自分の器量の小ささというか、人から与えられることを当然とする振る舞いが今自分を苦しめているのだと痛感している。

しばらく気分の浮き沈みが激しかったりあらゆるモチベーションが安定しないだろうが、それでも自身の良くない部分を破壊して生まれ変わるために継続していくしかない。ここで何かを変えなければ死あるのみ

SNSでなんか言ってる限りは多分生きています。

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