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悔しさが成す劇走!JBCF舞洲クリテリウム・春

春の風となれ______________

あらすじ

荒天の袋井ロードであと一歩を繋げなかった宮田。ずっと横並びでやりあってきた島口と決定的な差が開いてしまった。

ここでちぎられる訳にはいかない。

島口はE1初戦の舞洲TTでも2位と好記録を上げる。

焦り、劣等感を抱えながら臨んだ舞洲クリテ。

羨望をエゴで否定する宮田の激走が始まる。

レースレポート

概要

JBCF舞洲クリテリウム E2 2組目
850m × 22周 18km 26min
出走34名
ドライ
ホームストレート斜めの向かい風
バックストレート斜めの追い風

コース 平田クリテより短くて流れる。

リザルト

優勝

データ

レポート

先週の袋井ロード直後、身内トラブルもありつつ準備万端とは言えないまま迎えた。

前日調整メニューをやった感じは決して調子良いとは言えず、むしろ自転車との一体感も低くBADだった。雨レースのダメージが残った上に全然乗れなかったし仕方ないのかなと。

整列寸前に小腹が空いてしまい小出に救援求めたらCDみたいなマジ美味い前田のリサーチクッキーをくれた。口の中の水分を犠牲に美味しいビスケットとチョコが堪能出来る。

自分の組の有力選手として、チームゼンコーの勝水選手・城島選手の2人、しばしば一緒にトレーニングしているチームオルカの水井選手をマークしていた。

レーススタート。序盤は堅く様子見から。先頭で少し踏むと案外簡単に集団から抜けられる感じで、最初の中間スプリントでは警戒していた勝水選手が追い風バックストレートで飛び出し獲得。そのまま1人で行かれたりしたら困るのである程度踏んで差を詰めておいた。あわよくば少人数で抜けて回せればとか思いつつ。

水井あるある でかい

彼を集団がキャッチしてからはちょっと数名抜け出してすぐ捕まえてと、そんなこんなですぐ10周回を消化していることに気づいた。勝負のタイミングを逃さないように気を張り直す。

あっという間に残り7周、2度目の中間スプリントがあり、また勝水選手が飛び出て獲得。彼にダメージを与える好機と思い、キャッチした後の追い風バックストレートでカウンターアタックをかけた。集団は緩んだ空気だったのか、単独で5秒ほどの先行をする形になったので、とりあえず保って後ろから2、3名合流して来てくれないかと期待しながら先行。「水井、来るなら今だぞ」なんて考えてた。

残り4周、誰も来てくれなかった。やはり皆昇格がかかっているのであと少し耐えたら牽制ムードが強くなって逃げ切れるのでは?と考え、単独逃げ切りの機運。

でもそんなのやった事ない。

最近ハマってるブルーロックより

たくさんの人が沿道からタイムギャップ教えてくれたり、声援が大きくなってきた。会場が俺に逃げ切れって言ってるようで心臓がエンジンの如く出力を上げていった。
4コーナー明けで歩さんがカラダを小さくしろ!って言ってくれたので毎周回エアロを意識し直せた。松田がかつて教えてくれたエアロの秘訣は下向く事、らしいので直線は前をチラチラしながらほとんど下を向いた。

フォームいい感じ

パワーメーターはリアルな数字を見て後ろ向きなこと考えてしまいそうだったので、ほとんど見ずに感覚を頼りに踏む。実況の方がラップタイムを読み上げてくれて、どうやらいいタイムで回れているらしいので90%くらいで進んでいく。常に太く長い呼吸を意識して巡航モード。4コーナーは向かい風の立ち上がりなので、2コーナーより気持ち強く立ち上がった。とにかくタレないように、小学校の授業中に練り消しを極限まで薄く伸ばしたあの時のようなイメージで疾走した。

残り2周に差し掛かる頃に、流石にタレ始めている事に気づいた。自分は今まで単独で逃げを敢行した事なんて無かったし、ドデカい不安も思い出す。

「今から集団戻るとかダサすぎるし、ここまで消耗した以上スプリントなんて出来ない。」

「ここで逃げ切らないとしーまさんに追いつけない、あの人に全部持ってかれてたまるかよ。」

なんて考えながら、宮田の運命はもはや勝つか埋葬されるかの2択。でも宮田の選択はこのまま逃げ切って勝つというOne choiceのみ。

死ぬほど長い残り2周が始まる。

歩さんが「行けるぞ!」って言ってくれたのとイン側エリアのヤマダさんから「あと2分!」って聞こえた。

「あと2分なら余裕じゃねえか……」

普段行うメニューはそのキツい2分が複数回あるんだから、一発なんてどれほど気が楽な事かと。2周も2分もここでは同義なのに、言い方次第でこんなに気持ちが変わるなんて思いもしなかった。

最後の追い込みモードで徐々にアクセルを開けていく。ラストラップは120%オーバーレブ。2コーナーで1人ブリッジ来てるのが見えたが、関係ない。追い風に乗って踏み散らす。最終コーナーを抜け、沿道の逃げ切りおめでとう的な雰囲気を察知しつつも踏み切ってゴール。

両手離すほどの余裕は無かった。

日向坂46のアレ。
同日に横浜でコンサートがあり、ホントはそっちも行きたかったさ…


かくして競技人生初の単独逃げ勝ちが決まった。今までこんな鮮やかな走りをした事が無かったのであまり実感が無い。

しっかりと実力を示す走りで昇格できて良かった。しっかりチュートリアル終了できたと思う。

E2特有の牽制が入りやすい雰囲気があったこと、有力選手がスプリンター系だったこと、先週の悔しさが鮮明なままだったこと、歩さんがサプライズで現地に来てくれて毎周回的確な声掛けをくれたこと、全ての条件が噛み合って勝ち取れた。

カテゴリはともかくとして、自分にとってこの勝利は大きい。これで満足せずにここから本番として更に頑張っていきたい。

レース直後の態度について

レース後にバックストレートまで流したあたりでmkwのピットからチームメイトがみんな駆け寄って来て、少し後から同じく流してきたゼンコーの城島選手が来てくださり、そこでどちらともに同時に対応しようとしてその場で大きな声で誤解されるようなことを叫んでしまいました。主に目の前のチームメイトに向けての発言のつもりでしたが、結果として城島さんに失礼な態度を取る事になってしまい後に指摘をいただきました。興奮状態だったとはいえその様に受け取られてしまった以上不適切な行動であったとして反省しております。個人のみならずチームの印象にも関わるので以降気をつけて参ります。※和解してます2023/5/18

今回のmkwチームについて

今回はハッシーHC、しーまがE1。宮田、マサミツがE2。かまてぃがE3、ボスがMカテに出走。大東さんの居ない1日だったが、いい雰囲気でやれたと思う。

舞洲優勝経験のあるHCと前日TTで2位のしーまぐちには期待が寄せられていたが、なかなか振るわず。そんな中で自分とかまてぃパイセンでダブル優勝をし、チームポイントを稼ぐことが出来た。なによりmkwはしーま以外も勝って上がれる選手が居るということを示すことができた。これを読んだチームメイトの皆さん、次はあなたの番です。

素敵なお写真ありがとうございました。

Photo by
@RS8_GMTL 様
@yusuke_7dmk2 様
@rits7373 様
@オルカの佐藤さん




次回予告など色々

しーまぐちさんが逃げ切り記念に買ってくれた
前田コンプリートセット

袋井ロードE2ではしーま優勝、宮田8位という圧倒的なギャップを認めざるを得ない結果だった。せめて同じタイミングで昇格するとどこか思っていたし、この結果を受けてかなり凹んだ。焦った。羨んだ。

だから舞洲はあの人に出来ないような走りで勝って存在感を示したかった。

逃げてる間も毎周でかい声で応援してくれたし、動画を見る限りでは自分事かのように大興奮で見ていてくれた。

待たせたな、1週間だけ。

次はどっちがE1の表彰台に上が………もうやってんなこの人。

次はどっちが先にE1のロードレースで勝てるか、圧倒的スケールの感動をもたらす走りが出来るか勝負だな。

次回、西日本ロードクラシック in 播磨中央公園

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