問題振り返り⑯.コース別R「映像・コミック関連」(4)

 「映像・コミック関連」コースの振り返りも今回でおしまいです。

 No.191「ラストシーンで黒幕であるカイザー・ソゼの正体が/見事に明かされる、1995年公開のアメリカ映画は何でしょう?」
 A.『ユージュアル・サスペクツ』
 『ユージュアル・サスペクツ』は大変すぐれたミステリ映画なので何としても出題したかったのですが、未見の方のために詳しく内容に触れたくなかったため、そっけない問題文になってしまいました。
 Wikipediaのストーリー解説にはもろにネタバレが載っていますので、これから作品を視聴したい方はWikipediaを読まないように気をつけてください。
 脚本を担当したクリストファー・マッカリーはアカデミー脚本賞を受賞しています。多くの作品でトム・クルーズとタッグを組み、『ミッション・インポッシブル』シリーズの監督や、『ワルキューレ』『オール・ユー・ニード・イズ・キル』『トップガン マーヴェリック』などの脚本を手掛けました。

 No.192「ドラマ『鍵のかかった部屋』『貴族探偵』/『謎解きはディナーのあとで』に主演した俳優に共通する、所属しているアイドルグループは何でしょう?」
 A.嵐
 3作品ともフジテレビ製作で、連続ドラマの放送時期としては『謎解きはディナーのあとで』が2011年10月期ともっとも早いです。詳細な製作時期は分かりませんが、同作の原作が2011年4月に本屋大賞を受賞したことがドラマ化への良い追い風になったのかと思います。『鍵のかかった部屋』の放送は2012年4月、『貴族探偵』は2017年4月と少し離れていますが、『謎解きはディナーのあとで』のヒットがこうした本格推理小説の映像化が増える一因となっているのであれば喜ばしい限りです。
 『貴族探偵』所収のエピソード「こうもり」もトリックの性質から映像化が難しい作品といわれていましたが、近年はこうした作品の映像化にチャレンジする製作チームも増えていて楽しい限りです。
 映画でいえば『アヒルと鴨のコインロッカー』が2007年、『イニシエーション・ラブ』が2015年ですし、直近ではHuluで『十角館の殺人』が配信中です。どの作品も映像化に際してとびきりの挑戦と工夫を凝らしているので、映像版と原作と両方を味わって楽しんでもらえればと思います。

 No.194「主人公の山里卓次(やまざと・たくじ)が麻上村(まがみむら)で特殊なローカルルールが加わった麻雀勝負に挑んでいく、カミムラ晋作(しんさく)の漫画作品は何でしょう?」
 A.『マジャン~畏村奇聞~(おそれむらきぶん)』
 『マジャン(以下略)』は数ある麻雀漫画の中でも、閉鎖的な村落を舞台にローカルルールの謎を解きながら勝負に挑んでいくストーリーがミステリエンタメとしての要素が強かったため出題しました。麻雀自体が推理のゲームであるため、麻雀漫画はどれもミステリという概念ととても相性が良いですね。
 著者のカミムラ晋作は、「本の雑誌」を創刊した目黒孝二と椎名誠の2人を描いた最新作『黒と誠』も話題の漫画家です。『黒と誠』は全3巻で完結しているので、ぜひとも気楽に手に取って読んでみてもらえればと思います。

 これで「映像・コミック関連」コースの振り返りはおしまいにしましょう。次回からは「ミステリ詳しくないけど」コースの振り返りです。個人的には一番楽しみながら作ったコースなので、次回以降も長くなりそうな予感がしていますがのんびりやっていきたいと思います。

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