魔の桜花賞ペース

その昔、タイトルの通り、“魔の桜花賞ペース"と呼ばれるものが存在していました。
今とは違って、
・ダート馬やマイルでも長いような短距離馬が当たり前のように出走してきて、出足の速さを見せていた(今も短距離馬は出てきはしますが)
・阪神競馬場の改修前は、芝1600mのスタートとなる2コーナーのポケットから周回コースへの入りが急で、好位置を取るためにはスタートダッシュの速さが要求された
主にこの2点により、異常なハイペースが形成されていた、というのが魔の桜花賞ペースのメカニズムでしょう。
で、今はというと、路線がある程度整備されて(ダート路線の整備が充分とは思いませんが)明らかなダート馬や短距離馬の出走は減り、改修でポケットから周回コースへの入りは緩やかになったため、然程のハイペースにはならなくなっています。それどころか、ハイペースになる要因が無くなり、誰もハナを主張しない折り合い重視の競馬が進展した結果、現在の魔の桜花賞ペースというのは、マイル戦にしてはスローペースからの直線勝負を指すのではないかと考えるようになっています。外回りで直線が長くなっていることも理由に挙げられるでしょうか。