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蜘蛛の巣

推理小説のみならず、探索ゲームあたりでも現れる蜘蛛の巣。
単純にその場所の状況を類推する材料としてとか、細部にまで気がつく観察力のある探偵の描写としても使われたりします。

そこまでは良いのです。
蜘蛛の巣が張ってる状況を、長い間誰も住んでいないことの根拠として利用されたりしますが、実際はそうでもありません。何故なら、蜘蛛は一日あれば巣を完成させられるからです。
これによってどのようになるかというと……最低限、"長い間"というのは成立しません。その蜘蛛の巣がいつできたものかわからないからです。確実に言える事は、蜘蛛の巣ができてから現在に至るまで、その家だったり部屋だったりが手入れされていないことの根拠として利用できるぐらいです。現在誰もいないことを類推する材料としては使えるでしょうか。
誰もいない期間を考えるのであればということで、蜘蛛の巣が自然と壊れるまでの期間を軽く調べてみたのですが、よくわかりませんでした。これがわかれば、最大どれぐらいの間誰もいないというのを推測することも可能だと思ったのですが……蜘蛛のアリバイを考えてるみたいになってきました。

裏付けを取らずに齧っただけの雑学を利用しようとすると、探偵の有能描写をするはずが間抜けなことになってしまうので注意が必要ですね。

※サムネの画像はいらすとやより