2018アルゼンチン共和国杯

アルゼンチン共和国杯はハンデ戦ということで、まずは斤量に注目してみましょう。

58.5 アルバート(複数G2)
57.0 ガンコ(G2)
56.0 ノーブルマーズ(1600万※1)パフォーマプロミス(ハンデG2)、ウインテンダネス(ハンデG2)
55.0 ムイトオブリガード(1600万)、ヴォージュ(OP)
54.0 エンジニア(1600万)、ルックトゥワイス(1000※2)、ホウオウドリーム(1600万)
51.0 トウシンモンステラ(1600万※3)、マコトガラハッド(1000万)

括弧内は最も格上の勝ち鞍
※1 G1宝塚記念3着あり
※2 1600万2着4回より、1600万勝ちと同等に見られた?
※3 4年前の実績

ざっくり見ると、基本的には、1600万勝ちが54キロ、オープン勝ちが55キロ、ハンデG2勝ちが56キロ、G2勝ちが57キロとなっているとわかります。
ハンデG2勝ちは所詮ハンデ戦ということで1キロ甘く見られたのでしょう。
このように、勝ち鞍の格毎に1キロずつ重くしていってるだけ、という、悪く言えば適当なハンデ付けをしています。
なので、今回はいませんが、G3勝ちがいたら(オープン勝ちとG2勝ちの間の)56キロを背負ってたのだろうと推測できます。

ですが、これってハンデ戦と呼べるのでしょうか?
ハンデ差ついてるからハンデ戦ではあるのですが、これだと、G2勝ちは1キロ増、G1勝ちは2キロ増とかのグレード別定を上下に広げただけじゃないかと思うのは気のせいではないでしょう。
ということは、ハンデキャッパーは、ハンデ戦かどうかは気にせずに斤量をつけておきながら、ハンデG2勝ちを甘く見ているという二律背反を起こしていることになります。
つまり、パフォーマプロミスとウインテンダネスは、本来57キロを背負わないといけなかったはずが、56キロで走れるという得が発生しています。
重賞実績のあるこの2頭が実は斤量でも得をしていると考えると、この2頭を中心視せざるを得ないでしょう。
他で明らかに得をしているのがマコトガラハッド。1000万勝ちなら53キロとなるはずが、何故かそれより2キロ軽い51キロ。最後の勝ちがそこまで遠いわけでもなく、近走成績が極端に悪いわけでもなく(前走3着)、2キロも甘く見られる理由は薄いと言わざるを得ません。ここでの理論から行くと特注扱いとしたいと思います。
トウシンモンステラは……まあ妥当なんじゃないですかね。

逆に、明らかに損をしているのがアルバート、ムイトオブリガード、ルックトゥワイスの3頭。個別に見ていきましょう。
アルバートはステイヤーズS3連覇などG2での実績は多いながらG1では苦戦しており、所謂G2上位であってG1級とは呼べないでしょう。
上記の格からいくとG1級だと58キロを背負うことになりますが、それよりも重い58.5キロ。G2上位と見て単純なG2勝ちと差を付けたいのであれば、57.5キロが妥当だったように思います。ここは黙って消しでしょう。
ムイトオブリガードは連勝中の勢いが評価されてか1600万勝ちの54キロより1キロ背負わされた55キロ。格だけでつけたのであればこれは余計で、馬券的には黙って消し、でもいいのですが、近年登竜門的要素もあるアルゼンチン共和国杯において、1キロ課したというのは、ハンデキャッパーはこの馬を強いと見ているとも見ることも可能でしょう。斤量論に従って消しでもいいですし、ハンデキャッパーを信じて買ってみるでも良いと思います。
ルックトゥワイスは脚注にも書きましたが、安定した成績により1キロ見込まれたと見てよいでしょう。ですがこれも余計で、本来であれば、この馬が53キロで出られて妙味、となってるべきだったと思います(3番人気なので妙味もクソも無いですが)。これはプラスに見ることはできないでしょう。

他で拾う要素としては、出走メンバーどうしで戦った時の比較があります。
まずは同コース同距離の2018目黒記念
ウインテンダネス54.0 0.0 を基準に、
ノーブルマーズ55.0  +0.1
パフォーマプロミス56.0 +0.1
ヴォージュ54.0 +0.4
トウシンモンステラ52.0 +0.7
ホウオウドリーム54.0 +0.8 で、
今回の斤量をウインテンダネスとの差で見ると、
ウインテンダネス ±0
ノーブルマーズ -1.0
パフォーマプロミス -2.0
ヴォージュ -1.0
トウシンモンステラ -3.0
ホウオウドリーム -2.0
となり、ノーブルマーズとパフォーマプロミスの関係は、
パフォーマプロミス>ノーブルマーズとなります。
また、1キロ1馬身とすると、ウインテンダネスとノーブルマーズの差は微妙(ノーブルマーズが微妙に上かも?)、
ヴォージュは1馬身ぐらい足りない、トウシンモンステラも1馬身ちょっと足りない、ホウオウドリームは3馬身弱ぐらい足りないことになります。
こう見ると、ヴォージュ、トウシンモンステラはよくて紐、ホウオウドリームはちょっと買えない馬ということになります。ノーブルマーズは軸の1頭と同等ということで、しっかり抑えておく必要があるでしょう。

1~3着が出てくる同コース2400mの六社S
ムイトオブリガード56.0 0.0 を基準に、
ルックトゥワイス57.0 +0.2
マコトガラハッド54.0 +0.2 で、
今回の斤量をムイトオブリガードとの差で見ると、
ムイトオブリガード ±0
ルックトゥワイス -2.0
マコトガラハッド -2.0
となり、ムイトオブリガードはこの2頭に対しては少し不利であると見るべきでしょう。
また、ルックトゥワイスとマコトガラハッドは同等の評価をしないと辻褄が合わなくなります。
……ここから敢えて拾う馬いませんね……明らかに得って感じのがいませんでした。

あとわからないのが斤量妥当勢のエンジニア、ガンコです。
個人的には中山向きっぽいガンコは切るとして……エンジニアは全くわからりません。一気に距離延長してるのもあって他との対戦が見当たらないので、比較のしようがありません。馬券の買い方の問題で、点数の増え方が問題あるようなら切り、問題なさそうなら抑える、しか無いように思います

これで私の買う馬券は大体透けたと思います。
当たるも八卦、当たらぬも八卦……