競馬必勝法?

まずは馬券にかかる所得税のお話から始めましょう。
現在、たしか外れ馬券の扱いについて係争中だったかと思いますが、これがどういうことかの説明をします(この導入で間違ってたら恥ずかしいですね)。
簡単にするために1レース単位で言うと、18頭立てのレースで三連単を全通り100円づつ買って(購入費用489600円)配当が130万円ついたとします。100万円以上の一時所得に所得税がかかるのですが、この時、外れ馬券が考慮されるとすると、購入費用分全てが経費になるので、
130万 - 489600 = 810400円
これが一時所得となり、課税対象にはなりません。
外れ馬券が考慮されないとすると、
130万 - 100 = 129900円
これが一時所得となり、課税対象になります。
外れ馬券が経費になるか?の議論をざっくり言うとこんな感じだと思います。

ここからが本題です。ここからは外れ馬券が経費に計上できるという前提なのですが、もしそうなのであれば、100万円投資して101万円配当がつく買い方をすれば、それは競馬の必勝法ではないかと。
具体的にどうするのかというと、全通りを、トリガミにならないように傾斜をつけて買う。たったこれだけです。計算が凄まじいことになりますが、それ用のソフトでも作ってしまえばいいでしょう。儲けるための初期投資です。
思わぬ大波乱で課税対象になるレベルの配当が引っ掛かったとしても、勝ちが確定している分から税金が引かれるだけです。大人しく払っても勝ちは揺るぎません。

はい。これで必勝だと思った方は考えが甘いです。思い付いた瞬間の私ぐらい甘いです。
競馬に限らずギャンブルには控除率というものがあります。控除率とは何かと言うと、興行における主催者側の取り分です。馬券の総購入額に応じて取り分の割合を定めているので控除"率"となります。
オッズを計算する際にはこの控除率が前提になされているので、全通り買ってどれもトリガミにならない買い方というのはおそらく不可能でしょう。
このことに気付いて、私の競馬必勝法は瓦解したのでした……

と、欠陥品と断じてはみたものの、回収率は、 100% - 控除率 の70~80%に大波乱が起きたときにプラスアルファが出て、全くの欠陥品でも無さそうな気もしてきました。