物理的トリックと心理的トリック

前回終わりに個別のトリックの解説と言ったが...あれはウソでした
こちらを書きたくなったので先に書いてしまうことにします

古今東西様々なトリックが描かれてきています、物理的トリックと心理的トリック、この2つに集約されるのではないかと考えています
読んで字のごとく、前者は物理的な変化で仕掛けを組み、後者は心理的な盲点を突くようなものを指します。それっぽい説明をしてみたもののただの造語です。聞いたことないって方はそれであってます

具体的には...今一つピンと来るものを明示できないですね... 提示している私が明確にできないものを読んでる方がイメージできるのかとなると甚だ疑問ではありますが、推理小説をよく読む方ならこんなフワッとしたものでもフワッと思い起こせるのではないかと期待しております。ものすごい他人任せではありますが、仕方ないのです
時間的制約を乗り越える時刻表トリックを例にしても、時間を越えるんだから物理的トリックだな、というのと、時刻表の盲点を突くんだから心理的トリックだろ?というのが構想していてわからなくなってきたからです。そんなフワッとした状態で何故記事にしているかというと、それでも意味はあると確信しているからです

で、これで何がわかるかというと、実際の謎解きには全く役立ちません
それはそうです。例えば、これは心理的なトリックだ!と解ったところで何がどうなるというわけではないですからね
ここまで自己否定を繰り返して、じゃあ何のためにこんな分類を提示したかというと、作者の傾向が表れやすいと考えているからです
優れた推理小説家で、密室でも叙述トリックでも何でも書けるよって人がいたとしても、そこには得意や好きってのはあり、どこかに表れるものだと考えています。それが、物理的なアプローチか心理的なアプローチか、という部分ではないかと。まあ大体は最後まで読んでからわかることの方が多いので、謎解きには本当に役立ちません。ただ、好きな小説家を頭に浮かべたときにこのような傾向が表れるというパターンは有り得るのではないでしょうか