ディープインパクトの産駒傾向

当馬が死去した今何を今更……とは思わなくも無いですが、競馬はブラッドスポーツ、数を増しているディープインパクト産駒の種牡馬に対しても遺伝して似たような傾向は出るかもしれないと考えると、案外今更なお話でもないのかもしれません。
という、みんなが薄々思っているであろう事を自分の言葉と解釈で説明してみるいつものコーナーです。


ディープインパクト産駒はノーザンファーム生産、育成が多く、傾向として現れていても、それがディープインパクト産駒の傾向なのかノーザンの方針なのかとなると微妙な部分はあります。ですが、同じサンデー系の……例えばハーツクライ産駒とは明らかに違っている部分はあるので、そこに絞ってお話してみようと思います。

「ディープ産駒は早熟、ハーツ産駒は晩成」というのをよく目にします。確かにディープインパクト産駒で古馬になってから大きく成績を伸ばすタイプは確かにあまり見かけませんし、並べたハーツクライは急成長する時期はかなり後ろにずれ込んでいたり、古馬に向けて少しずつ成長するタイプが多いようには思います。
ディープインパクトを揶揄する表現として言われているように見受けられますが、そもそも論をすると、早熟ってのは悪い事ではないんですよね。購入、育成費用を早めにペイできるのは明らかに早熟タイプですし、ダービーをはじめとしたクラシック戦線の大レースを目指すのに際しては、これも明らかに早熟タイプが有利です。また、早熟=弱いみたいにされるのは、早熟=早枯れという間違った頭式を持っている人が多いからというのもあると思われます。悪いのは早枯れで、早熟ではありません。晩成タイプを持て囃すのはゲームに毒されてるだけでしょう。
話を戻しましょう。ディープインパクト産駒が早熟タイプに見られる理由としては、完成に向けて成長する時期が早いからだと考えています。大成している馬は2歳冬〜3歳春辺りに一気に成長しているような印象を持っています。大体今ぐらいですね(記事執筆は3/28)。2歳戦とクラシックで結構勢力図が変わるのは、この辺に理由を求めています。
3歳戦でよくある見方として、「今でこの強さなら古馬になったらどんな強さになるんだ」みたいなのは皆さんもお持ちでしょう。そこにほぼ完成した走りを見せるディープインパクト産駒に対して多大な期待をし、ほぼ完成したところからでは流石に伸びを見せず、肩透かしを食い、期待外れみたいな所もありそうな気がします。これに関しては、見方がそもそも間違っているとしか言いようがありません。古馬戦に向けてのクラシック戦線だった昔とは時代が違うということでしょう。我々が認識を改めるべき事象です。

前の話と重複する部分ではありますが、
・ディープ産駒は早熟
・早熟=早枯れ(先述の通りこれは間違った図式です)
とは違って、ディープインパクト産駒って結構息長く走りますよね。故障や気性の問題などでの能力の減衰は除いての事です。とは言ってもアグネスタキオン産駒のように脚部不安ばっかりということも無ければ、ステイゴールド産駒のように気性難が当たり前ということは無さそうに見えますが。そういう部分での減衰があまりないから息長く走っているということかもしれません。おや、別に話が重複しなかった。

どちらかというと、ディープインパクトの話というより早熟/晩成の話に終始した気がする……