逆に考えるんだ

逆・裏・対偶の命題についての授業をしていた時のこと
普通に話してたら時間余りそうだったので、雑談を用意した

皆さんはジョジョの奇妙な冒険を読んだことはあるだろうか?
無くても大丈夫なように話は進めるが、その一部のジョースター卿のセリフ
「なにジョジョ?ダニーがおもちゃの鉄砲をくわえて離さない?
逆に考えるんだ、『あげちゃってもいい』と考えるんだ」
これが真かどうかの問題ではない
ジョジョはこの時は引っ張って離させようとしており、「あげちゃってもいい」というのは押すことを意味する、と考えて問題ないだろう
ここで、ダニーが犬だったりおもちゃの鉄砲かどうかは全く重要ではないので省く
すると、
ジョジョの考え:得るために引く
ジョースター卿の教え:得るために押す
考えやすくするためにここまで単純にしたが、論理が入れ替わったりはしていない
また、「引く」と「押す」が対義の関係にあることは言うまでもない

すると、
ジョジョの考えとジョースター卿の教えは、
AならばBとAならばBでないの関係になっていることが解るだろうか?

ここで逆・裏についておさらいしよう
AならばBという命題に対して、
逆:BならばAである
裏:AならばBでない


この2つのことより言えることは、
ジョースター卿の「逆に考えるんだ」は数学的には間違いで、「裏で考えるんだ」と言わなければならなかったということ
ジョジョ一部の時代背景でこのような論理学が存在したかは知らないが...


というお話
だが、この話をしたときは、ジョジョを読んでた生徒が一人もいなかったせいか、話を聞いていた他の先生だけがうんうん頷いていたただけという、微妙に不発に終わった