ひとりサクラ想う

2021年のサクラも綺麗です。

綺麗な桜の花をみてゐるとそのひとすぢの気持ちにうたれる 八木重吉

私の気持ちを言い表したかのような言葉です。陽に向かって咲き、風が吹けば花びらを散らし、人の思いなど関係なくただただ自然に身を委ねて開花し散っていく。美しく、潔いその姿に、毎年心を鷲掴みにされるのです。

サクラは何も言わないけれど、その下を歩く私にいつもこの言葉を思い出させます。真摯に自分のなすべきことを行う、その時々の環境をしなやかに受け入れ、静かな凛とした圧倒的な存在感。御殿山のサクラも千鳥ヶ淵のサクラも、たとえテーブルの上の枝1本でも、それぞれの場所で美しい存在感を放つ。今年もこの言葉と共に、心打たれる瞬間を楽しもう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?