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エベレスティング挑戦記


こんにちは。
無事エベレスティングを達成できました~!Twitterでの応援や凸してきてくれた方々ありがとうございました。これが無かったらメンタルがダレて途中で帰ってたと思います。
ぶっちぎりで一番つらいサイクリングでした。


そしていつものやつ置いときます。
自称高回転型ですが、みるみる回せなくなりました。さすがに無理。

もし挑戦されるのであれば、
開幕初手からL2サイクリングしたほうがいいんじゃないでしょうか。


コース選びに関する話は後にして、実際にやってみたら体がどのように破滅していくかを覚えてる範囲で書いてみます。まあ、Twitter見てくれてた人はだいたいおわかりとは思いますが…。

ここで挑戦しました。

スタート時刻は11/2 3:00。この時期は気温差が大きいので、とりあえず色んな着替えを適当にがさっと持っていきました。開始時はサンボルトの冬ワンピ+レッグウォーマー+ウインドブレーカーまで武装しても寒いくらい。寒がり

FTPが255W、出発前の体重が53.1kg。
最近体格の大きな変動は無いので調子はいつも通りって感じです。

ざっくりした時系列だけを先に書いておくと、

3:00 スタート
6:30 2000m
9:00 3000m
12:00 4400m
16:00 6000m
17:00 6600m
19:00 7500m
21:00 8300m
22:00 8822m
22:40 9040m [完]

です。垂れっぷりがひどすぎる…
それでは所感を、獲得標高の進捗基準で書いていきます。


①0~2000mまで
寒い。初見コースなので登るリズムを覚えつつ、L2~L3の間(3.5~4.0倍弱)で回す。当初はまあこれくらいのペースじゃないか?と思っていました。だいたい1時間あたり650~700m登ってたと思います。
夜明け頃に2000m達成。汗冷えでしんどくなってしまい、車の暖房ガンガン効かせて20分くらいぬくぬくして早速やる気がなくなる。笑

②4400m(約半分)まで
気温が上がってきたので夏ワンピに着替え、登るペースは変わらず。しかし、隙あらば休憩をとっており登るペースの割に進捗がやたら遅い。
後でログを見たところ、合計4時間半取ってた休憩の約半分が午前中に集中してました。無駄が多すぎる。

当初の予定では3時スタート18時撤収でした。もうこの時点で普通に無理です。休憩多く取りながら9時間でやっと半分ですから。

予定と全然違う(=いつ帰れるねん)。ここが割と大きめな絶望ポイントでした。


③6000mまで
この時点での進捗ペースが450~550m/h。
膝関節がバキバキに軋み始めて9%以上の斜度がものすごく辛い。肩こりとか腰、尻は大丈夫でしたが、膝の外側の筋みたいなとこがずっと痛かったです。一夜明けた今は何ともないんですが。

そして心肺も疲弊しているのか深く息を吸えなくなる。この現象、しんどいサイクリングやった後とかに必ずなるんですけど何なんでしょう。これも胸焼けって言っていいんですか?

その結果L3が出せなくなり、L2サイクリングにペースダウン。斜度が緩んだタイミングでシフトアップ?できません。
しかし休憩の頻度は変わらないため、終わる気配がどんどん遠のいていく。

ここで『ペース配分やらかしてたな』と確信。いっそL1まで…と思いましたが、いやいやいくら何でもL2でいけるやろ。たった150Wだぞ?そう思ってました。


④8000mまで
この頃になるとついにL2も厳しい。
7000mを超えたあたりから、100Wを出すことさえできなくなりました。無理。2倍以下。
ここまで追い込まれるとはマジで想像してませんでした。普通にジョギングで登った方が多分速い。体重を交互に乗せるだけの覇気のないダンシング…。

日が暮れて体が冷えてきたので、再度冬ワンピに着替え。


⑤達成まで
1時間あたり400mちょっとで目いっぱいのボロボロ具合でしたが、 さすがに登りが遅すぎるためか何だかんだで休憩を取らなくてもこなせてしまうことに今更気づく。お散歩もといリカバリ強度ならまだできます。やらせてください。

最後の最後で8848mに僅かに届かないという特大絶望が降りかかりましたが、一瞬Twitterを触ったあとは現実から目を背けるように無心で下りました。



最後の1本は全力TTでやっつけてやると思いましたが、充分な呼吸ができなかったので開始3秒で失速。
達成感は特にない…わけじゃないんですが、まるで面倒くさい客の対応を終えたあとのようなやるせなさ、もとい疲労感に上書きされた感じで終了。

これからエベレスティング対策の話になるんですが、先に言っておきます。登りに長けたスペックや高いPWRは必要ありません。本当に不要です。ただ長く、じっくり走り続けられるスタミナさえ持ってれば誰でも完走可能です。
PWR5倍弱の典型的なクライマー体型ですが、長々と走り続けることが一番の苦痛でした。

コース選びの基準とか補給とかコツ(?)は調べたらいくらでも出てくるので本当さわり程度に留めておくとして、僕個人がエベレスティング達成に有効だと思った手段は

①最低限休憩を取らなくていいペースで登る
②SNSで出走宣言をする

です。最初はL2L3の間で回してましたが、ペース配分を大きく見誤っており全体の1/3を過ぎて失速。あとはズルズル右肩下がりの泥仕合みたいな感じでした。

レース(ヒルクライム)中に心拍数のデータの必要性はあまり感じませんが、淡々と長時間走る場合にはパワーより心拍数にフォーカスしてペースを考えたほうが良いような気がします。特に僕のようにトルクよりも心肺機能で走るほう(?)の人。

ペース配分を誤るとたいへん大きな精神的肉体的苦痛を伴うので、初手から日和りに日和りまくったペースで行くことが望ましいです。特にタイムを気にしがちなレース畑の人とか。
制限時間はないので、8848m登れば全員等しく"勝ち"なんです。急がないのが最速なんですよ多分。
僕で言うと、最初から休憩を大して取らなくていいペースで淡々とこなしたほうが早く終われたし体の負担も少なかったと思います。ペース配分に関する自己分析ができてなかったというか、こんなん計算通りに行くかい!!って感じですが…。

②は言うまでもないでしょう。なんならこれが最強の攻略手段じゃないんですか?やると言ったらやる(=達成する)しかないんです。プロシュート兄貴と似たようなもんです。迂闊に宣言したことをめちゃくちゃ後悔してました

文字ばかりなので風景をひとつまみ。
全体的に路面と見晴らし良好なコースでした。


最後にコースの話をちょっとして終わります。まずはコース選びについて。
色んな物件があるので、自分の好みにあった物件を選びましょう。僕が選ぶ基準というか条件は、


★必須条件
①駐車場トイレあり
→自走でも勿論挑戦可能ですので、ここは人次第。トイレは必須。
②走りやすい
→具体的には下りやすいということです。
変なギャップがない、落ち葉や苔むしてない、道が広い、直線的、コース沿いに民家がないなど。
下りをいかにストレスフリーにできるかがエベレスティングの達成難易度に大きく影響すると思っています。個人的に最重要項目です。

☆あったらいいな程度
①平坦区間が無い
→登るなら登る。下るなら下る。効率が悪いです。
②家から近い
→帰り道がだるいので。僕は結局帰り道で仮眠して朝(深夜?)帰りでした。やれやれ…
③激坂は避けたい
→斜度がきついぶん早く短い距離で終われるんじゃないの?と思えるのは、今あなたが元気だからです。

他にもあるんですけど、代表的なものでこのへんを加味したうえで、あとは実際のコースの平均勾配と距離です。

40本で達成のはずですが、GPSの誤差で
41本目をやらされるはめになりました。

ちなみにここは
・必須条件(↑★)完備
・道の駅
・24時間無料湧き水あり
・激坂(ほとんど)なし
・平均勾配ぼちぼち
というまあまあ優良物件。
これで1発500mくらい登れたらもっと良かったんですが。

僕は短い坂を100本あるいはそれ以上とかいうコース設定だと本数の多さに心を折られるので、理想のプロフィールは500~600mアップの平均勾配6%あたり。ボリュームは大きくても、約20本がんばれ!ならがんばれます。僕のコースは40本もやらせる割に中途半端に登るような気がして嫌なんですが、目をつぶりました。ここは個人差が結構あると思います。

⚠︎僕みたいに唐突に"""残業"""をやらされる精神的苦痛は峠により大きく異なります。獲得標高と必要本数のギリ攻めはおすすめできません。


以上コースの話終わり。
エベレスティングはとんでもなくキツいよ!っていうのと、もしやるなら僕の反省を参考にしてね!って感じの話でした。

長くなってすみません。

機材は野呂山の時と変わらず。
やっぱタイヤ黒に戻そ。飴サイド合わないな。

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