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【トレジャーボックス・オブ・ニンジャ】Myself-00X「フジワラ・アサ/エボニーローズ」

これはニンジャスレイヤーTRPGの公式NPCデータ集【トレジャーボックス・オブ・ニンジャ】をまねて作られたユーザーのDIY記事であり、いわゆる自PC語りです。本記事にはニンジャスレイヤー本編2部の重大なネタバレが含まれます。ご了承の上閲読下さい。

フジワラ・アサ/Asa Fujiwara

 フジワラ・アサはキョート共和国出身のニンジャだ。巨躯と凄まじいユミドーのワザマエで知られたゴウキュウ・ニンジャのソウル憑依者であり、彼もまたそのソウルに違わぬ巨躯と、剛弓の使い手である。構え腕である左腕が、右腕よりも長い特異な体質を持つ。
 現在はアメリカはサンフランシスコに自身のユミドーとカラテのドージョーを持ち、さらにその隣に併設した小料理屋『バンザイ』を経営している。

フジワラ・アサ

「ドーモ、ボクはフジワラ・アサ。気軽にアサくんって呼んでや~!」///「ん~……?これでも視力はいい方なんよ?キミのカワイイお顔もバ~ッチリ映っとるから、安心しいな……いててて!もう、照れ屋サンやなぁ。」///「ンフフ……ボクのドージョーに興味あるん?それとも……料理の方?どっちにしても、嬉しいわあ」///「あー………ニンジャネーム………?………ボク、横文字ニガテなんよね~………☆」

生い立ち

 フジワラ・アサはキョート共和国のアッパーガイオンで生まれた。三人兄妹の長男で、弟と妹が一人ずついる。母親はキョート料亭のオカミ、父親はカラテ・ドージョーの師範であり、アサ自身も両親から教わったユミ・ドーとキョート料理の二つのワザマエを、タツジンの域まで修めている。
 厳しくも優しい恵まれた家庭で育ったアサは両親譲りの優秀な才能をめきめきと発揮、順調にガイオンの有名ハイスクールへと進学し、弓道大会で優勝するなど華々しい経歴を納めた。
 そんなアサに転機が訪れたのはハイスクール卒業の日。本来、車の立ち入れぬはずのオミヤゲ・ストリートに突如として侵入してきた暴走トラックに轢かれかけた少年を庇って瀕死の重症を負うが………アサは、搬送先の病院で劇的なまでの超回復を見せただけでなく、元々恵まれていた体格が2m超へと"巨大化"するという謎めいた現象に見舞われる。そう、フジワラ・アサはニンジャとなったのだ。

エボニーローズ/Ebony rose

 アサが目覚めた病院は、キョートの謎めいたニンジャ組織『ザイバツ・シャドーギルド』の息のかかった病院であった。アサのカラテと行動力、そして何よりもその強靭な肉体と生命力に目をつけた、ザイバツ・グランドマスターのニンジャ、スローハンドはアサをザイバツにスカウト。表向きはキョートの治安維持機構であるケビーシ・ガードの一員として、アサはザイバツシャドーギルド所属のニンジャ『エボニーローズ』となった。

エボニーローズ。薔薇色の瞳の持ち主。

ザイバツシャドーギルド:マスター位階

 ザイバツニンジャとなったアサ、改めエボニーローズは、元より自身の納めていたユミ・ドーとその身に宿ったソウルの相性が非常に良かったこともあり、実力を発揮、剛弓による狙撃と豪腕によるカラテと、遠近を問わないイクサぶりに加え………なによりも、その巨体による凄まじいニンジャ耐久力で前線を張り、様々な場で活躍を見せた。特に、相手の攻撃を真正面から受け止めて弾き返し、無力化する戦法を好んだ。生半可なナイフやカタナでは、エボニーローズの筋肉の前では、致命傷を与えることすらできないのだ。
 自身の生還を是とし、面倒事やリスクを下に押し付ける体質のあるザイバツの上役にとって、仲間を身を呈して護り戦うエボニーローズの戦闘スタイルは好ましく映ったのだろう。生来の人当たりの良さやアッパーガイオン育ちの礼儀作法も相まって、異例のスピードでマスター位階への昇進を勝ち取ったのだ。
 マスター位階へと昇格したアサは、間もなく初めてのアプレンティスとして、女ニンジャ『レムナント』をつけられることとなる。

ザイバツの崩壊、そして

 だが………それから、約3ヶ月後。レムナントと共にオミヤゲ・ストリートの警護に当たっていたエボニーローズは、信じられない光景を目撃する。彼の目線の先………空へと浮かび上がったキョート城を。
 空中へと上昇していくキョート城は、やがて旋回を始め、露出した銀色オベリスク柱から謎めいた虹色の光線を無差別に放射、オミヤゲ・ストリートのモータルらの命を次々に奪い………そして、遂にはエボニーローズのアプレンティスであるレムナントにも直撃、ハイクを詠む暇すら与えずにあまりにも呆気ない別れを突きつけた。
 護るべきキョートの民を、ザイバツ本拠地であるキョート城そのものが襲い、殺し、奪っていく。スローハンドによる情報統制と、ロードのキョジツ・テンカンホー・ジツによって、自身の行いはケビーシ・ガードとしてキョートの治安維持、市民の生活の向上の為のものであると"信じて"いたエボニーローズにとっては、目の前の光景はあまりにも衝撃的であった。尚、エボニーローズには知る由も無いが、既にこの時、彼の上役であるスローハンドはパラゴンの密告によりロードに首を斬られた後であり、エボニーローズを含めた彼の配下達も同様にザイバツから切り離された形であった。
 暴走するキョート城。……ストリートはさらなる混乱と動揺と暴力のケオスに呑み込まれていく。火事場泥棒やアンダーガイオンへと我先に逃げ込もうとする者達、そして………突如として現れた、無軌道殺戮ニンジャ!
 ザイバツニンジャとしての己のアイデンティティが揺らいでいく中、エボニーローズが………フジワラ・アサが取った行動は………『キョートを護る』事であった。もはや空中に浮かんだ城に戻る術はない。何故か頭はずきずきと痛む。だが、何よりも。目の前で蹂躙されていく彼らを放って何処かへ立ち去るなどという選択は無かった。気づけば、アサは混乱に乗じて無軌道に強奪や殺戮を繰り返すヨタモノや、湧いて出てきた殺人ニンジャらを、鬼神めいて撃ち抜き、蹴り飛ばし、握り潰して………

 ………気づけば、夜が空けていた。ザイバツ・シャドーギルドは終わった。彼にかけられていたテンカンホーもまた、消え去った。ザイバツ・シャドーギルドのマスター位階ニンジャ『エボニーローズ』は、自身のエゴを優先する、主への背任を持って死んだのだ。

旅立ち

 ザイバツ崩壊から数日後、スローハンドの死によるケビーシ・ガードの再編に伴い職を失った(正確には、本人から辞職した形だ)アサは、キョートの実家のドージョーと料亭、それぞれの跡継ぎを弟と妹に任せ、自分は両親二人の教えを広めるため……と銘打って、半ば強引に家を出た。元より家族仲は良好であったフジワラ家は、彼にしては早急な決断と旅立ちを決心したアサを止めることはせず、幾つかの餞別を与えて彼を送り出し……フジワラ・アサは日本全国を放浪しつつ、自身のカラテと料理のスキルを磨く流浪の料理人ニンジャとなった。もとよりニンジャとしても優秀であった彼のもつバイタリティや、サバイバル野食の知識はこの時に鍛えられたものだ。
 それから………しばらく全国を旅したアサは、あの日、月破砕により磁気嵐が消えたことを契機にキョートへと帰国。成長した自身の料理とカラテを両親に認めてもらい……改めて、彼らからのお墨付きを貰った上で、次なる新天地………アメリカへと旅立ったのであった。

サンフランシスコの糸目オニイサン

 アメリカへとたどり着いたアサは、当時復興のため人員を募集していたサンフランシスコを自身の料理とカラテを広げるための新天地と定め、バスに乗り込んだ。
 そこで様々な出会いを経て、繋がりを築き………流浪の料理人ニンジャ、フジワラ・アサは、遂にサンフランシスコに腰を据えることを決心したのであった。
 サンフランシスコに拠を構え、腰を落ち着けてからも日々の鍛練は欠かしておらず、彼のカラテは遂に前進している。

性格と本心

 アサはいつもニコニコと人懐こい笑みを浮かべて目を細めており、人とのコミュニケーションを好む。特に、大の女好きであり「カワイコチャン」や「べっぴんさん」らには積極的に声をかけてはその反応を楽しむ節がある。
 しかし、その割にアサからそれ以上のアプローチを仕掛けることは稀であり、大抵は楽しくお喋りをして、共に(アサが作った)ご飯を食べる程度で別れることが多い。肉体接触に至ることは殆ど無く、これはアサの従来の育ちの良さにも起因するものだが………一番の理由は自分と『仲の良くなった女性が目の前で消えること』が彼の無意識のトラウマになっているからであり、テンカンホーが解けたことで自分がこれまで見ないフリをしていた(させられていた)『必要な犠牲』に気づいてしまったことも、その一助となってしまっている。
 しかし、表向きいつも快活な彼からその内面を推し量ることは難しく、ニコニコとした彼の仮面を乗り越えて巨体の懐に入り込まない限り、その下に隠した臆病さをアサが晒け出すことは無いだろう。彼がまだエボニーローズであった頃、自分の大きな手でよく頭を撫でてやった彼女はもうこの世にいない。

アサのカラテ

 アサが主として修めているカラテはユミドーである。父から受け継いだ教えを、巨大な自身の身の丈に合わせてアレンジし、アサのニンジャ筋力がなければ弦を引くことすらままならない特注の剛弓を用いてレールガンめいた威力の狙撃を放つ。
 だが、アサのカラテの真髄はユミだけに留まらず、寧ろそのユミの射撃を驚異とみて飛び込んできた相手にしかける近接戦闘にある。持ち前のニンジャ耐久力とジュージツめいたカラテの構えから敵の攻撃を無力化し、カウンターめいて叩き込む豪快なビッグ・カラテにより敵を粉砕せしめるのだ。

「………ボクがただのユミ使いやと思った?」
「……残念………」
「あの世で後悔しいや!!」

🌹NPCデータ:エボニーローズ

 エボニーローズはスローハンド派閥に属するザイバツ・シャドーギルドのマスター位階のニンジャだ。他の保身的なマスターニンジャに比べると、彼は自らチャシツや会議よりも前線に出ることを好み、部下をつけられれば積極的にコミュニケーションを図ろうとするだろう。もしそれが女性であれば、彼からのアプローチはさらに加速するかもしれない。

「ドーモ、エボニーローズです。よろしゅうな?」///「こんなカワイコチャンを着けてもろて……なんか悪いなァ、ボクばっかこんな役得してええんかな?ンフ……」///「おっと!危ない危ない………ちょっと下がっときや~……今、片付けたるわ。」

◆エボニーローズ(種別:ニンジャ)
カラテ    10 体力 23   
ニューロン  8 精神力 11  
ワザマエ   8 脚力  7/UH
ジツ     4    

近接/射撃/機先/電脳 10/8/8/8
回避/精密/側転/発動 8/8/8/12
緊急回避:6

◇装備と特記事項
伝統的ニンジャ装束一式
ナガユミ
●連続攻撃2
●連射2
●時間差
●マルチターゲット
●即死耐性
☆巨体化の秘技Lv4
★筋肉の鎧
◉◉タツジン:ユミドー
◉ヒサツ・ワザ:ハヤニエ
☆◉歩く武器庫
★◉ひねりつぶし
◉シャープシューター
◉鋼の魂

◉知識:料理
◉知識:伝統的アート

エボニーローズのユウジョウ表

ザイバツ・シャドーギルドに所属しているニンジャ、またはザイバツに協力的なエージェント/傭兵ニンジャは、エボニーローズをユウジョウ判定の対象に出来る。

◆エボニーローズ◆ユウジョウ表
最重視するパラメータ:【ワザマエ】

親密度1:「ザイバツ、マスター位階。エボニーローズです。ま、そう固くならんと。よろしゅうな?」/「ドーモ、エボニーローズです。キミが新人の子?可愛らしねぇ。」
 報酬:『◉知識:犯罪』/『◉知識:セキュリティ』
 バリアント報酬:『◉知識:ザイバツ』/『◉知識:セキュリティ』

親密度2:「上からはあんまりヨソと仲良くしすぎるな言われとるんやけどねぇ。ボクとしては……ま、良い関係を築きたいと思っとるよ。ンフフ。」/「キミは物覚えが早くて、ボクも助かるわあ……頭、撫でたろか?ンフ……ボクの手、おっきいやろ。」
 報酬:『◉知識:貴族の流儀』/『◉交渉:駆け引き』
 バリアント報酬:『◉知識:伝統的アート』/『◉交渉:威圧』

親密度3:「今回もドーモ。キミには大分お世話になったなあ……今後とも、ゴヒーキに。……それと……ボクのオススメの料理店、教えてあげるから、今度食べに来てや~★」/「キミも随分成長してきたなァ………この分だと、あっという間にボクんとこから卒業やねぇ………ンフ、そんな顔せんと~見習い(アプレンティス)期間が終わったからって別に合えなくなるワケやないんやから、大袈裟やなぁ。」
 報酬:『◉知識:料理』/『◉シャープシューター』
バリアント報酬:『◉知識:礼儀作法』/『◉シャープシューター』

~親密度4はバリアントのみ~

親密度4:「キミも立派になったもんやねぇ………ボクも鼻が高いわぁ。」
「………なァ。キミは………」
「………ボクより先に死なんでな。」
 バリアント報酬:『◉知識:薔薇の眼』/『◉鋼の魂』/『◉緊急ブリッジ回避』

◆NPCデータ:フジワラ・アサ

 フジワラ・アサはサンフランシスコに自身のカラテドージョーと小料理屋を持つ巨躯の料理人ニンジャだ。サンフランシスコに腰を落ち着ける前はネオサイタマやドサンコ、オキナワを含む日本各地を行脚してはカラテや料理のワザマエを鍛える旅をしていたため、ザイバツ崩壊後のAoS~AoM時系列であれば誰でもフジワラ・アサと遭遇する可能性がある。
 下記のデータはサンフランシスコに到着し、自身のカラテをさらに高めた状態のアサのデータを再現したものであり、非常にタフ。手数は少ないものの一発一発のダメージが大きく、基本的にはユミドー強射撃で戦いながら、アトモスフィアが上がる/敵に肉薄されるとアルマーダ・マテーロを絡めた近接カラテを行使する。

◆フジワラ・アサ(種別:ニンジャ)
カラテ    10 体力  28  
ニューロン  10 精神力 14  
ワザマエ   10 脚力  5/UH
ジツ     0    

近接/射撃/機先/電脳 10/10/10/10
回避/精密/側転/発動 12/10/10/10
緊急回避:8

◇装備と特記事項
アーチ級装束(重装な)
ナガユミ、電磁矢
◉◉◉アーチ級戦闘系ソウルの力
★★★◉巨体化の秘技(半神的存在読み替え)
★★★◉アーチ級装束生成
◉◉タツジン:ユミドー
◉防具習熟
~記憶スロット~
◉スリケン乱射
◉アルマーダ・マテーロ
◉スマッシュ
◉挑発
◉ヒサツ・ワザ:ウサギズ・リジェクト

◉交渉:料理
◉知識:料理
◉知識:キョート共和国
◉知識:wi-fi嬢
◉知識:虚無のストリート

フジワラ・アサのユウジョウ表

 フジワラ・アサと出会ったことのあるカルマ【悪】でないニンジャは、フジワラ・アサをユウジョウ判定の対象に出来る。

◆フジワラ・アサ◆ユウジョウ表
最重視するパラメータ:【ワザマエ】

親密度1:「や、ドーモいらっしゃい。ゆっくりしてってや~。メニュー表は……まだ準備中なんよねぇ。堪忍な?」
 報酬:『◉知識:キョート共和国』/『◉知識:料理(目利き)』

親密度2:「お、今日はドージョーの方に来てくれたん?おおきに……んふふ。折角なら、ボクのユミのワザマエも見てってや~。……あるいは……手合わせ、ってのもエエけど、ねェ……?」
 報酬:『◉交渉:料理』/『◉知識:料理(仕込み)』/『◉スリケン乱射』

親密度3:「ん、奇遇やねぇ。こんなところで会うなんて……これも何かの縁やろし、ちょっとボクに付き合ってくれへん?……そこの店がな。カップル割やってんねん……」「なんてな!ジョークやんかぁ、んふふ……」 
 報酬:『◉知識:料理(焼き物)』/『◉知識:料理(煮物)』/『◉アルマーダ・マテーロ』

親密度4:「………キミも好きやねぇ……そないにボクに興味あるんなら……」「教えてあげよか?ボクの"瞳の色"……ンフ♡」
 報酬:『◉知識:薔薇の眼』/『◉知識:ザイバツ』







余談

卒業式の日。アサに助けられた少年………もとい、少女は。その後、自ら志願してケビーシ・ガードへと就職。後にニンジャとなり、ザイバツニンジャとしての名、『レムナント』のニンジャネームを授かった。

が、遂にそれをアサが知ることは無かった

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