見出し画像

あてのない旅④台湾

1.温泉へ

台東には台湾随一の温泉エリア『知本温泉』という場所があるので行ってみることに。
この旅の拠点としている台東駅付近から向かうには、鉄道かバスの2つの方法があり、僕はバスで向かうことにした。

台東バスターミナルへ向かう前に近所のパン屋でパンと牛乳を購入。
天気が良くて、気持ちのいい日だ。

しばらくするとバスが到着。乗客はまばらだった。
5人ほどの客を乗せたバスは市内を抜けて田舎を走る。

30分ほどすると、明らかに温泉地と分かる場所に到着した。

知本郷は台東市の西南部17㎞地点の卑南郷にあります。独特の縦谷地形に山と峰が連なる原始林が広がり、生態の豊かな一帯となっています。また知本温泉は多くの観光客で賑わい、現在台東地区において最もしられる景勝地となっています。日本統治時代には、温泉の大開発が行われ、招待所と公共浴場が相次いで建てられ、温泉文化が広まって定着するようになりました。日本撤退直後は、高官の招待所施設として接収されました。のちに民間の旅館経営者によって相次いで開発が行われ、渓流と美しい山に囲まれた環境が特徴の温泉郷となりました。
https://taiwanhotspring.net/Introduction-Area.aspx?a=164&l=3&listid=50&fromCnt=0 より>

温泉地を想像するとどうしても自然に囲まれた温泉や、そこに付随して風情ある温泉街があることをイメージしてしまうが
知本温泉はそういう日本人が思い描く温泉地とは多少感じが違っていた。

温泉街などの広いエリアが充実しているというより、1つ1つのホテルの設備だったりが充実している、そんな感じ。

日帰り入浴できる場所もあったのだが、僕は近くの森を散策することにした。(今思うとなんで風呂に入らなかったのだろう)

2.森へ


『知本国家森林遊楽区』
ここは台湾国家が管理している森らしく、とにかく広大。
「遊楽」と書いているが約1800段の階段を登ったりと周るのが結構大変。
登りきって後ろを振り返ると、雄大な景色が広がっていて気持ちが良かった。
その景色はぜひ行って実際に見て欲しい。

登りきった先に見える景色を見ながら物思いにふける。

よっぽどのことがない限り、ここに来ることは一生無い。
遊歩道を歩いているときにすれ違った人や、園内を手入れしている人と話すどころか今後会うこともない。
今日偶然出会った人は、明日にはこの世に存在しないかもしれない。
自分も誰かにとってはそういう存在なのだ。

「有難い」とは有ることが難しいと書く。
即ち、そもそも存在すること自体が実は難しいこと。
だからこそ今生きていて色々なものに触れて、色々な人に会えるというのは
とっても有難いことなんだな〜。
みたいなことを考えたりしていた、らしい(当時の自分の日記によれば)

知本温泉から台東に帰ってきた。
すっかり薄暗くなっていたので、いつもの『哆啦A梦』というご飯屋でいつもの夕飯を食べた。

哆啦A梦の外観
いつもの夕飯(写真に写っていないが大盛りのご飯と汁物も付く)

台東に来てほぼ毎日、ここで夕飯を食べ、しかも同じメニュー豚の角煮を食べ続けた。
豚の角煮は毎日食べ続けると、脂身がしつこく感じてきてしまう。
初日はあんなに美味しいと感じていたのに、この日はやっとの思いで食べきった。


豚の角煮を喉に流し込みながら
「有難い」と思えるのって結構難しいなと思った。


続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?