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動画感想文(2022.11)

 動画感想文、11月の二回目強化合宿分。いつもながら、実情に合わないことを書いていることがありますので取捨選択をお願いします。聴いた順に書くので更新はバラバラです。

 全体的に、曲らしくなってきた感じ。あともう一歩、舞台向きに派手目に仕立てられたらいいですね。あと二週間か…
 色々書いたけど、ギリまで頑張る価値はあります、前日までできなくって悪戦苦闘してたら当日本番にできちゃった、という私のような事例もありますので。あくまでn=1の話ですけど。まぐれが狙える位置になるべく寄せるんだ、がんばれ。

MIRAI

 最初の礼の向きを、各奏者から客席へ真っ直ぐ並列に/中央へ向けて集める、どちらかに統一するときれいかな。

 前回に比べると格段に綺麗に聞こえるようになりましたね。期間があまりないのに激変。素晴らしいな。
 聴きやすさは、メロディが分かりやすくなっているのと、伴奏側の流れがそろってきているからだと思いました。
 イメージの統一もされたのかな、強弱と緩急の組み合わせで表情の変化も多様になるよう工夫されてあり、聴いていて面白かったです。

 しかし、個人的には、まとまってはいるけれど物足りない。と思いました。
 この原因が何か考えてみる。人数が多いことを考えると、メリハリが今ひとつ、と思う。うーんそんなあたりがもう限界ですか?もっといけるやろ?w
 個人的には、突出した束感と圧のあるフォルテがもっとほしいなー。それが少しでもあると、もっと華やかで生き生きとして見えると思います、ちょっとおしとやかが過ぎる。
 まとめるために、全体を抑える方向へシフトしてある、それは悪くはない処理なんですが。ここまで上手にまとまったら、あとはどこをデコレーション強くするかですね。
 なんか他に比べると、見た目の割りに、いまいち印象が薄いんですよ。滑らか薄味。この動画だと、例えるならババロアみたいな? ぽやっとした感触で、あんまり「これこそは当店のイチオシ」とは扱われにくいタイプのお菓子っぽい。ひどい言い方をしてごめんw
 もうちょっと強いインパクトを持たせられると、いいと思います。

 これはだいぶ何回も言っているんですけど、学生邦楽の最大の売りは、情熱と烈しさですよ。顧客のニーズを満たしましょう。そうするとめちゃ喜ばれるから。
 
来る人は、ショーウィンドウに飾られたぬいぐるみを見たいわけじゃないんだ、できれば何か生命の混じる嵐のようなものを直接に安全圏から見たいんだ、お客さんは。←ずるいでしょ。でもそこ、プロの演奏会に唯一、張り合える一点なので。
 演奏会は、学芸会じゃないからね。そして、学校で出される優等生な出来のものなんて、見飽きてる。
 荒削りでいいので、もっとがっつりのパワーが見せられるといいな。

春待ち人

 出だしをもっと思い切って。きっぱり感があった方がいいです、こういう入り方をカットインというのですが、かっこよさと一撃感が必須。
 箏は和音でまだ強音を出すの厳しいのかな。その分カバーして欲しい十七絃さん、音高めだけど、一音目のアクセントに重さがほしいな。普通の弾き方ではなく、手の使い方は、腕ごと叩きつける感じで撃ち込んでみると、派手な音になりそうです。

(他の曲もそうだけど、十七絃が音量の幅が小さくて地味に感じる、ここは今後の課題かな。本来もっと弾き方次第で叫ばせられる楽器だと思うんだ。新しい十七はもともと大人しめとは聞くけれど。fff までの段階表現ができる手の使い方を研究できるといいね)

後半

 後半の動感も出てきてる。生き生きとした春の予感。ここ好き。
 楽譜を見ると、交互に強弱を繰り返して波打つような、メリハリのある構成なので、そこをうまく出せると、もっと打ち寄せる生命の躍動感につなげられそうです。
 こういう構成は、お客さんの心を波に浮くように揺らして気持ちよくさせられるので、頑張って。ゆりかご効果。好まれるはず。

 [21] 箏、中指で弾くシャの一二の部分で、なぜシャ弾いた後で一旦、手が停滞するのか。シャのひっかいた勢いで一気に手を上まで持ってこないから、そこで時間ロスって慌てて弾くバタバタな動きになる。動画だと10分30秒くらいからのとこ。止まる必要ないから一気に跳ぼう、そしたらあとが弾きやすいよ。

 p13. L2末、箏「十 斗 為」と上がるところ、ここはそれ以前からクレシェンド付いていますが、この三音でトドメの音量上げになります。ここが上げられないのは、手の使い方。指だけのぱたぱた弾きをすると、力が入らないから、親指で突く方法に変更しましょう。
(机の上で、「手を浮かせて、爪をはめない親指の先だけで、トントントンと机の面を突っつく」練習をしてみて。その動きで弾くと、強いフォルテも出しやすいです。これは、連続音の時にも疲れにくく、音量出すのにも有効なので、覚えておくといいです)

 前回の動画よりも、ずっとまとまっていて、曲としての綺麗さに「春」の期待感の表現が付け加えられて、明るさが出てきました。
 あとは音量が出ているように「聞こえる」処理(アクセントとか、目立つフレーズだけ強めるとか)をして、幅を作りたいところです。ここは手の使い方、もっと思い切って当ててみるとか、自分の思っている、これでいい程度の常識を破るような研究をするといいですよ。
 がんばって。

SKY

 これは個人的な感想なのですが、出だしからなんか変に音が柔らかいのが気になりますね…三絃って、本来そんな音でしたっけ。
 もっとすっぱり軽快なキレのある方がその楽器らしい音遣いだと思います。個人的には今の音は好きじゃないな、前回の方がいい。
 前半と後半で雰囲気を変えたかったからかも知れないけれど、順序が逆だと思う。曲自体の変化をもっと拾って、先に「表現」を作り、音質を変えるのは最終の微調整の中だけでやるのがベストと思います。
 表現としての区別がないから余計に小細工臭く見えるのが好きではないのかも知れない。ですね

 空、という千変万化の自然物の「何」を表現しているのか、それが追求されれば、もっと面白い工夫もできたのかな。
 メリハリ、盛り上げ方、曲のどこを見てほしいのか、推し場面、そういうものが目に見えるように出せると、もっとよくなると思います。時間が残り少ないので大変かなとは思いますが、音質頼みはイコール表現にはならないから、工夫できるところはやって、表現につなげよう。

つち人形

 前回感想を書いていないままに終わってしまったので遅ればせで今回は書きますね。ごめん。

 全体的に弱々しいですね…箏曲は雑味のない音で圧倒するように作る方がそれっぽいです。なんだか地味なBGM未満に聞こえるのは、弾けているだけにもったいないな。
 本来もっと華やかになるはずの曲です。f はもっと硬く力強く、押し出せる場所をもっと強く出すと、よくなりそうです。全体的に奏者さんは、今の感覚の一段階大きいボリューム感でやって欲しいかな。

 グリッサンドはもっと響かせる。これ、普通にやった時にグリッサンドが派手になりすぎているように聞こえるのなら、グリッサンド以外の音、他が負けているということなので、負けている部分の補強をしましょう。

 いいですか、箏は、奏者がおしとやかに弾こうとしてしまうと、ただの弱々しいピタピタした音になってしまうんですよ、人前で弾く時には少し攻撃的なくらいに飾って下さい。ドレスアップしてゴージャスに。それくらいでちょうど舞台向きの音になります。

竹林

 あれ二人になってる…欠席かな…(辞めてないよね…?
 なんだろう、音が不安定なのは何か原因があるのだろうか、出にくい難しい音だったりするのかな。この辺、尺の未経験者なのでよく分からないのですが。前半だけだったから、温まってなかったのかな?

 前回、10分長いなーと思っていたのですが、今回はなぜかするーっと最後まで聞けてしまいました。なに。騙されたような気分。w
 たぶん、途中で曲の変化などを自然に(作意を感じさせずに)表現することができていて、飽きもせずに聞けたと言うことなんだろうと思います。不思議。いい仕上がりになりそうでは。

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 おわり。今回の感想は短かったね!

 とりあえず、二年目くらいまでは強い音が出せるのが上手の範疇で、三年目くらいから美しい弱音が作れるのが上手の域になると個人的に思うんですけど、現段階で弱音ばかり頑張っているのは、逆な気がしますし遠回りよ。と思います
 あと少し、工夫しつつ頑張ろうね。いい演奏会になりますように。

 



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