十力(じゅうりき)

私たちは学びあい、教え合う、必要があるとは思いますが、学校の先生であっても、忌憚なく生徒から、学んでいいと思います。
十力(出典:御書システム)
仏が具える十種の智力。
(1)処非処智力。道理・非道理を弁別する力。
(2)業異熟智力。それぞれの業因とその果報(異熟)を知る力。
(3)静慮解脱等持等至智力。すべての禅定を知る力。
(4)根上下智力。衆生の機根の上下優劣を知る力。
(5)行智力。衆生が涅槃や地獄等の種々のところにおもむくことを知る力。
(6)種々界智力。世間の衆生の境界の不同を如実に知る智力。
(7)遍趣行智力。五戒などの行により諸々の世界に趣く因果を知る智力。
(8)宿住随念智力。自他の過去世のことを思い起こす力。
(9)死生智力。衆生がここに死んで、かのところに生まれることを知る力。
(10)漏尽智力。煩悩を断尽した涅槃の境地と、そこにおもむく手段を知る力。
十力には、この他にもさまざまな説がある。

基本的に「餅は餅屋」です。
私が、偉そうにしたところで、餅のことは、餅屋には叶いません。
学校の先生であっても、若干の知識があるかも知れませんが、みんなが「人間」の専門家である認識がないと、慢心を抑えるのが、難しいと思います。子どもからでも、大いに、教えてもらえばいい。
知是処非処智力、是処と非処を知る智力は、十力(じゅうりき)の一つですが、これは赤ん坊でも備わっていると思います。
仏さまは「知り得ないことは、なくなった」と述べておられますが、仏性が備わっている、全ての人にとって、そうなのです。
ですから幼気な子どもの知識が正しくて、大多数の人の信じていることが、間違っていることも、なくはないです。
私の是処と非処を知る智力が、確実かどうかは、疑わしいですが、みんなが、年齢とかを問わず、備わっています。
経験によって、取捨もしますし、経験によって迷妄に陥ることもなくはないと思います。

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