テニスラケットの反発-コントロール-打感-スピンの関係性
基本的にテニスラケットのフレームだけで言えば、フレームが硬いほど
「反発性」と「コントロール」は、高次元で両立されています。
ここにストリングと打感が入ると、また変わってきます。
さらに、同じ16×19でもストリングの配置によっても変わってきます。
フレームのみで考えた場合
フレームのみ(同じストリング間隔の場合)で考えると、ラケットフレームがウィルソンのウルトラやバボラのピュアドライブのように、プレームが硬ければ硬いほど、フレームのねじれによるエネルギー損失や、ねじれによる 面の向きがずれることがなくなるため、反発性とコントロール性が高くなります。
ウィルソンのプロスタッフやブレード、ヘッドのプレステージのように、 フレームが柔らかければ柔らかいほど、フレームのねじれにより反発性と コントロール性は低下しますが、打感は柔らかくなります。
また、ボールとの接触時間が長くなるため、スピン量が増えます。
ストリングのみで考えた場合
ストリングのみ(同じラケットの場合)で考えると、18×20や同じ16×19でも スイートエリアのストリング間隔が狭い(ヘッドのラジカルなど)場合、
パワー・スピン量は落ちますが、コントロール性が上がります。
また、打感は硬くなります。
逆に、16×18本などストリング本数が少ない場合や、ストリング間隔が広い(ヘッドのエクストリームなど)の場合、パワー・スピン量が上がり、打感も柔らかくなりますが、コントロール性が低下します。
フレーム+ストリング
もしも、フレックスが硬いフレームに18×20ストリングを張った場合、
打感がかなり硬いうえ(怪我の原因)、ホールド時間が少ないためスピンが かなりかかりにくいため、スピンをかけて手前に落としたり、
ネットとのクリアランスを多くとり安定感を出したりするのが非常に難しくなります。
つまり、フレームのパワーとコントロール性を求めるなら、ストリングの 目を粗くするか、緩く張るしかありません。
逆に安定性を求めるなら、ストリングを硬くするしかないため、フレームを柔らかくするしかありません。
ストリングの配置による違い
ストリングの均等さ
「ヘッドのエクストリームのように、ストリンが間隔が、端から端まで同じよう(均等)な間隔のラケット」と、「ヘッドのスピードMPのように、中心側の間隔が狭く、フレーム側の間隔が広いラケット」、
「ヘッドのラジカルのように、ストリング全体が中心に寄ったラケット」とストリングの配置がラケットによって異なります。
ストリングが同じような間隔のラケットは、中心付近のストリング間隔を 粗くすることで、スナップバック量を大きくし、スナップバックが端まで 行かないように端側は細かくしています。
これは、縦振りした時はスイートエリアの中心を外すことが多いため、 このように対策しているのです。
打感は中心付近はけっこう柔らかいですが、リム付近は硬くなります。 ブレード18×20なども縦のストリングが比較的均等に入っており、 高い安定感が得られます。
ただし、ネットとのクリアランスを多くとり安定感を出したりするのが非常に難しく、そういう意味でのコントロール性は低いです。
つまり、フレームのパワーとコントロール性を求めるなら、ストリングの 目を粗くするか、緩く張るしかありません。
逆に安定性を求めるなら、ストリングを硬くするしかないため、フレームを柔らかくするしかありません。
中心のストリング間隔が詰まっているラケットは、スイートエリアで当てた時のストリングの安定性があります。
さらに、オフセンターに当てた時の飛びと柔らかさがあります。 打感は均等的な柔らかさです。
デメリットとしては、意図しないでリム寄りで打った時、ボールがスナップバックの影響で上に飛んで行ってしまいやすくなります。
ストリングが全体的にフレーム中心に寄ったラケットは、打った時のムラが少なくなります。
基本的にスピードMPは、端側に当てるとストリング間隔の広さから、 スナップバックが大きく起こってしまい、コントロール性が落ちます。
ラジカルは、リム端側も細かいため、スナップバック量が少なくなり、 コントロールが乱れにくく、同時に中心のストリングも動きにくくなるので、フラットのコントロール性が高くなります。
その他
振り抜き
硬いフレームは、シャフトやヘッド部のフレーム厚(特に正面から見た時)が厚い場合が多く、振り抜きが良くなくなります。
ほんの数㎜(コンマ数㎜)なのですが、これが大きな違いになります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?