ストリングの「ゲージ表記」と「ミリ表記」の違いについて

皆さんはストリングの『ゲージの数値』について、正しく理解していますか? ゲージとは「ワイヤーの太さを表わす規格の一つ」として米国で生まれた基準で、「ミリ単位の表示法」とは違うものです。ですから「このゲージは1.25mmです」と言うのは間違いなんです。

現在の日本では、ストリングの太さを表わすのに使わにている単位として一般的に多いのは「1.25mm」とか「1.30mm」というミリ単位の表示法で、メートル法による表示は、日本人にとって当たり前になっているかもしれません。しかし、アメリカではゲージ表示が一般的で、「16」とか「17」と表記されます。一例としてプリンスのストリングはアメリカでも販売されるので、統一的にゲージ表示を採用しています。

ゲージ表示法は、ミリ表記とは反対で、「数字が大きいほど細い」ということを表わします。
ゲージというのは「米国ワイヤゲージ規格」に基づいた表記法であり、英語では「American wire gauge(略称:AWG)」。厳密に言うと、AWG No.0000の外径を0.46インチ(11.68mm)、AWG No.36の外径を0.005インチ(0.127mm)を基準と定め、この間を44段階に分けたのものです。

これに正確に従うと「16ゲージ=1.291mm」ですが、テニスストリングでは「16ゲージ=1.30mm」として扱われるのが通常です。これを中心に「0.05mm」刻みで設定され
 15 =1.40mm
 15L=1.35mm
 16 =1.30mm
 16L=1.25mm
 17 =1.20mm
 17L=1.15mm
というのが目安で、「L」というのは整数ゲージの中間値として使用します。正しいゲージ表記法ならば「17ゲージ=1.15mm」と0.5mmズレますが、わかりやすさを重視して、こうした目安ができたのだと考えられます。ただ最近ではさらに「16L」「17L」を省いてズラし、
 17=1.25mm
 18=1.20mm
と表記することが多く、プリンスではこれを採用しています。

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