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北電子「マイフラワー2」を"クソ台"の一言で終わらせてはいけない。

先日、好んで観ている現役設定師氏の動画「2023年上半期スロット神台・クソ台ランキングTOP3」にて北電子「マイフラワー2」が殿堂入りのクソ台と認定されてしまったことに強いショックを受けてしまったので、マイフラワー愛好家の一意見を残したいとnoteを書くことにした。同氏は北電子について「やっつけ仕事すぎやしないかい北電子さん」「沖ドキのまがいもの」「ジャグラーのAT機造ったほうがいい」と言っていたが、マイフラワー2をやっつけ仕事と言われるのは開発者があまりにも可哀想である。(ハナハナAT機の稼働貢献については同氏の記憶からは消されているようだ。)

しかし、愛しのクソ台マイフラワー2にもダメ出しできる点はもちろんあるので先に発表しておきたい。

マイフラワー2のここが駄目

結論から。胡蝶蘭とクレオフ音、君たちは駄目だ。

パチスロ愛好家の中にはご存じの方は多いかもしれないが、ハナハナ、沖ドキでおなじみの"ハイビスカス"は商標権の問題でハナハナのメーカーであるパイオニア以外の会社では使用が難しくなっている。(2020年8月19日に登録と公式にて発表されている。)

ちなみにユニバーサルの沖ドキduoや沖ドキゴールドにはハイビスカスが使用されているが、メーカー同士でなにかしらの契約が交わされていると思われる。(沖ドキ初代には無かったハイビスカスの下の「OKI-DOKI!」が沖ドキ2から付いていることから、ハイビスカスをそのまま使うのはNGなのかもしれない。あくまで推察である。)

実は初代のマイフラワーにはハイビスカスが使用されていた。しかし、新台では商標権の問題もあり新しい花を選択しなければならなくなった。売れるかも分からないぽっと出台にハイビスカスの使用料を払うのはリスキーだろう。


初代マイフラワー。ハナハナより丸っこいハイビスカスが美しい。

そこで新しく採用されたのが白い花である胡蝶蘭。あくまで個人の感想であるが、周りにもこれを見た人が同じ感想を述べていたので遠慮なく言わせてもらいたい。なんかちょっと卑猥なのだ。うん、あれに見えちゃうのだ。

微妙なんだよなあ・・・

花のチョイスについては打ち手を敬遠させてしまうデザインなのではないかとも思ってしまう。もしマイフラワー3が出てくれることがあるなら胡蝶蘭は是非変更してほしい。新しくなる度に花のデザインが変わるのもまた一興だと思う。(頼むからマイフラワー3出てくれ。お願いします北電子さん。)

もう1つは打ったユーザー全員が声を揃えているクレオフ音。あれは煩すぎる。煩すぎてクレオフせずに止めていくユーザーを何人か見かけたくらいだ。ジャグラーのクレオフ音も不快だが、マイフラワーのクレオフ音はもっと不快だ。ちゃんとメダルが出ているかをクソデカ不快音で知らせなくともジジババは分かってくれるはずだ。クレオフする度に周囲の視線を集めてしまうのは恥ずかしいし申し訳ない気持ちになってしまうのだ。

どうかこの2点に関しては是非改善してほしい。
では次は初代マイフラワーから改善された点に関して書いていく。私はこの改善点について開発者の「ヒットさせてやる!」という意気込みが強く伝わってとても感動した。(悲しくもヒットしなかったが。)

沢山の改善が施されたマイフラワー2

以下初代から改善された点をそれぞれ解説していく。
①スライド打ちが可能になった
北電子のジャグラーを打った方は分かると思うが、ジャグラーはスライド打ちができない。初代マイフラワーもそれに習ってできない仕様になっていたが、マイフラワー2はハナハナや沖ドキなどと同じようにスライド打ちが可能となった。ボーナス当選時に自動で揃う仕様も個人的には好きだったが沖スロユーザーに寄せた仕様に改善された。

②ビッグボーナスの獲得枚数が210枚に(レギュラーは70枚)
初代はビッグボーナスの獲得枚数が180枚だったが2では沖ドキゴールドの獲得枚数と同じになった。レギュラーボーナスは70枚と沖ドキゴールドのレギュラーよりも20枚少ないがその分千円あたりの回転数と初当たりの軽さでは圧倒的にマイフラワー2に軍配が上がるので上手く棲み分けができてるように思う。(その分千円あたりの平均回転数が初代と比較して11回転落ちた39回転となっているので荒さは沖ドキに近づいている。)

③3つのモードが選べるようになった。
初代は「なるなるモード」「しーんモード」の2つのモードが存在し、ボーナス当選の際に音を鳴らすか鳴らさないかの選択ができた。ちなみにしーんモードにしていてもボーナス当選時に音が鳴ることがあったため、マイジャグラーのような"俺だけが知っているボーナス"感は少なかった。しかし、マイフラワー愛好家の私にとってはレバーオン時に真ん中のクソデカハイビスカスが爆音でキュインキュインキュインキュインキィン!!と光るのがマイジャグラーと違って新鮮で気持ちよかったりした。

マイフラワー2ではランダムモード、サイドモード、センターモードと3つのモードになり、沖ドキのようなサイドの華だけ光らせたい人はサイドモードを選び、静かにプレイしたい人はセンターモード、どちらも楽しみたい人はランダムモードと遊びの幅が少し広がった。この点に関しては賛否両論ありそうだが個人的に初代のようなキュイン音と共に真ん中が光るような仕様が無くなったのは残念に思う。(なお、プレミア告知はセンターモードでも普通に音がなってしまう。センターモード選択時には音が出ないようなプレミアを出すようにするなど条件付けができると更によいと思う。個人的には大歓迎ではあるのだが。)

④告知の種類が豊富に
初代の演出は引き継いでBB確定時の華の光り方が豊富になった。また、光り方には次回連チャン濃厚の演出もあるため同じく次回濃厚の白7揃い以外にも連チャンに期待できる演出があるのは嬉しい。2では新たにヤシの実ランプなるものも搭載されているため、そこが光れば安心して32g回せるのも楽しい。

⑤新しく声優を起用して楽曲が豊富に
マイフラワー2では初代にはいなかった新キャラクターである「三咲マイ」が登場している。声優は峯田茉優氏が担当しており、1G連確定時の曲や白7揃い時の合いの手、エンディング確定時の曲などで素晴らしい声を届けてくれる。初代には声優を起用した楽曲はなかったため、この点に関しては北電子の本気度を感じられる。楽曲は北電子初のデジタル配信がされているので、打たずとも楽曲だけは試聴してほしい。沖ドキduoではエンディングに到達した際の(声優が歌う)楽曲が無く、沖ドキゴールドではエンディングという概念がそもそもないため、この点に関してはマイフラワー2は特にこだわっている。峯田茉優氏には大感謝である。

⑥シナリオの継続率の公表
初代ではシナリオ中、ボーナス終了後に表示されるリングの色による継続期待度が公表されていなかったため打ち手としてはモヤモヤする点があったが今作ではしっかり公表されたことによってより納得感が得られるようになった。リング青の継続期待度が10%以上、緑が50%と想定していたより低かった点には驚いたが。(初代はもう少し高かったのかな?)

⑦天井、リセットの恩恵追加
初代は天井がなかったが今作では1280gで天井、リセット時には70%で天井が302gに短縮されるようになったため、朝一の稼働に期待できるようになった。正直天井は深すぎるため、いらなかったと思う。(マイホールでは早々にリセットがかからなくなったため店長を叱ってやりたい気分である。朝一稼働がつくかどうかは大事なんじゃないですかねえ・・・)

この点に関しては沖ドキゴールドの方に分があるだろう。リセットの40%でチャンスモードに入り当たりやすく、なおかつ天国に十分期待できるため朝一は打ちやすい。チャンスモードの場合は初当たり後に天国に入らずともモードBへの移行が確定するため継続して打つユーザーは多い。天国を抜けても引き戻しモードもあるため打ち手が止めづらいという状況を作っているのは上手いなあと思う。(有利区間ランプ点灯の有無によるリセットが判別できた沖ドキduoとは違い沖ドキゴールドはリセット判別ができない。そのため律儀に全リセするホールは少ないと思われる。リセットしなくても200g以内に当たってくれればチャンスモードを期待させられるので、沖ドキのユーザーの稼働を継続させる工夫は凄いと思う。)

以上7つの改善点を説明したが、マイフラワーはジャグラーなどのAタイプと同じようにどこからでも打ち始めることができ、どこでも止められるのが素晴らしい沖スロの新しいスタイルと言える。個人的にはジャグラーと沖ドキの中間地点にいるような台だと思っているのだが、32g連チャンのゲーム性からどうしても沖ドキと比較されてしまう。ゲーム性は似ているものの中身は全く異なるものなのに。

マイフラワーシリーズの最大の弱点は遊びやすいが故にどこでも遊技を終えられる点である。もしマイフラワー3が出るならば沖ドキのモードとは違った打ち手の遊技を継続させる工夫が必要になってくる。

しかし個人的には、マイフラワーはジャグラーなどのAタイプの経験はあるが仕様が複雑なAT・ART機の経験がないユーザーにとっての""接続""の役割を担える台だと思っているため、マイルドな打感は残してほしいところである。

最後にここ最近のパチンコ・スロット事情について少し深掘り(あくまで主観)して終えたいと思う。

最近の台、なにもかも荒すぎる。

CR機や5号機が終了し、時代はP機と6号機になり最近ではe機なるスマパチやスマスロが登場している。P機と6号機の初期はパチンコでは最大ラウンド時の出玉が1500発に制限され、スロットではどれだけハマっても獲得枚数2400枚で打ち切りとゲーム数大量上乗せによるユーザーのワクワクが存分に削がれてしまったのは言うまでもない。

パチンコではP大工の源さん超韋駄天のような超高継続機から流行が始まり、P牙狼月虹ノ旅人のオール1500発81%ループ登場によりCR北斗無双にも負けない出玉力を備え打ち手の脳を焼き、エヴァ15の高い突入率と1500発81%継続によりパチンコ業界は盛り上がった。しかし新台 Re:ゼロからら始める異世界生活により3000発(またはそれ以上)主流の時代へと変化しスマパチも登場したことでパチンコは混沌の迷走期に突入することとなる。

スロットもパチンコの盛り上がりに追いつかんと規制変更により差枚+2400枚の獲得が可能となり、またツラヌキSPECの登場により完走後の出玉にも期待できるようになった。

しかし、パチンコ・スロットのどちらとも出玉力を意識するがあまり、とても「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです。」とは言えない状況になってしまっている。打ち手の脳も爆発力のある台により焼かれ切っているため、比較的マイルドな台が出てもなかなか受け付けられない状況になっている。1日楽しんで打てるような台はかなり少なくなっており新規ユーザーの獲得なんか無理でしょ笑な現状である。(犬夜叉もヴヴヴも刃牙も鏡もベルセルクもゴブスレもSAOもハーデスもみーーーんな荒い。北斗も沖ドキゴールドもハマらないと優遇されない仕様だしとにかく荒い。でもマイルドな台は脳がヒリつかないから流行らない。)

カバネリが流行ったのはこれらの台と比較して打ちやすく自力感もあるからではないだろうか。デキレじゃなく己のヒキで状況が変わるのが楽しい。ミミズとかハマり優遇とかもうウンザリなのである。

パチンコもスロットも荒すぎるが故に打ち手が演出を楽しむ隙がない。特にパチンコはボーダーが低い台が増えたため飲み込みが激しく、更には簡単に有益な情報が手に入る時代になったため打ち手は釘の開け締めに敏感になったように感じる。この状況を打破できない限りパチンコは終わりだと思っている。

スロットに関しても過去の凱旋のような台が今後出続けるようなことがあれば衰退は避けられない。荒いから打ちやすいタイミングを狙うために台に気軽に座れない→ホールをうろつくハイエナが増えるといった状況では業界が盛り上がるはずがない。どこかのタイミングでこの状況を一度リセットしなければならないのだ。

かといってジャグラーのようなAタイプだけではゲーム性がなく面白味に欠けてしまう。だから私はマイフラワー2をクソ台の一言で終わらせてしまうのは非常にもったいないと思うのだ。荒い台が無くなれと言っているわけではなく、Aタイプのように遊びやすい単純な台と荒く遊びづらいAT・ART機を繋ぐ役割を担う台が必要なのではないだろうか。

業界関係者が新台を先んじてレビューしクソ台と言い放って終わらせるのは簡単だ。でも継続して打っていくことで新しく見つかる体験は必ずある。その体験を得ずして目の前の収支に躍起になってはお先は真っ暗である。どうかユーザーが気軽に打ち続けられ、かつ適度に脳がヒリつく台が登場することを願っている。

北電子さんはマイフラワー3を諦めずに出してくださいお願いします。

おわり





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