あひるの部屋4回目 ゲスト七遊さん

今回のゲストは七遊さんです。美少女です。いまのところ、最大のボリュームのインタビューとなりました。では、どうぞ!

あひる「では、よろしくお願いします。 」

七遊さん「よろしくお願いします 」

あひる「ではまず、短歌に興味を持ったきっかけを教えてください。 」

七遊さん「好きな女の子が短歌をやってたからですね笑 」

あひる「あ、周りの影響なんですね(笑)それは大学に入ってからですか? 」

七遊さん「初めて短歌に触れたのは高校で、本格的に活動を開始したのは大学に入ってから、という感じです。その子の気を引きたいがために短歌の世界を覗いたら、自分も深みに嵌った感じです…笑」

あひる「なるほど(笑)初めて短歌に触れたのは高校の時とのことですが、それは国語の授業ですか?それとも他のきっかけでしょうか。 」

七遊さん「その子が短歌をやり始めたので、そこからTwitterの短歌界隈を覗き始めました。ちゃんと歌集を読み始めたのは大学に入ってからです 」

あひる「そうなんですか。歌人の方は国語の授業をきっかけにして短歌の世界に入った方が多いのですが、七遊さんはきっかけに人肌のぬくもりを感じます。最近のおすすめやお気に入りの歌集はなんでしょうか? 」

七遊さん「そうですね、今パッと思いついたのは
「やがて秋茄子へと到る」と「行け広野へと」ですかね。秋茄子は以前から欲しかったので、復刻版が出ると聞いて購入しました。欲しくなった歌集は全部買ってしまうので、地面が本で侵食され続けています 」

あひる「行け広野へとは私も大好きな歌集ですが、秋茄子は未読なので読んでみようと思います。ありがとうございます。さて、七遊さんはどちらかというと学生演劇界の方という印象なのですが、この世界に入られたきっかけはなんですか? 」

七遊さん「良いですよね、「行け広野へと」小さい頃からずっと演劇やバレエが好きで、大学は人生で最後に遊べる期間かなって思っていて、四年間は演劇と短歌をして遊ぼうと思って、現在に至ります 」

あひる「とくに、
三月の真っただ中を落ちてゆく雲雀、あるいは光の溺死
が、お気に入りです。昔から興味があった分野に、大学入学を機会に飛び込まれた訳ですね。
学生演劇の魅力とはなんでしょうか? 」

七遊さん「私は、
塩の柱となるべき我らおだやかな夏のひと日にすだちを絞る
が好きです。魅力、そうですね、これを言うと嫌な気分になる人もいると思いますが、『都合よくいられる』ことですかね。お給料をもらっているわけじゃないので、チケットの売り上げが悪くても、お客さんが全然来なくても、大丈夫なんですよね。
もちろん観に来てもらえるに越したことはないですけど。だからこそ自分のしたいこと、表現したいことを、のびのびできるなと思って、それが学生演劇界隈、ひいては学生の強みかなと 学生の間だから出来ることがあるし、学生の間は無責任に遊んでもいい、楽しんで表現をしていていいんだなあと思います。演劇も短歌も、お仕事になったらきっと苦しいと思うので」

あひる「たしかに自由な表現ができる場は、働き始めたら一気になくなっていくと思います。その視点は、実際に関わらないと生まれないものですよね。
では、短歌も演劇と同じようにのびのびと表現できる場、ということで創作されているのですか? 」

七遊さん「そうですね。短歌も演劇もどちらも全く同じ熱量で、取り組んでいます。昔から、ダンスや歌やお花なども習っていましたし、結局自分を表現することが好きなんですね 」

あひる「七遊さんの素養の深さを感じます。好奇心がすごい…。歌やお花はチームプレーではないので純粋に自分を表現できると思いますが、演劇だと一部のものを除けば基本的にはチームプレーだと思います。ですから「自分を表現する」ことが難しい部分もあるのではと思いますが、その点はどうとらえられていますか? 」

七遊さん「なんでもかんでもやってみたくなるんです笑
チームプレイは、実は大嫌いなんですよ。自分がどれだけ努力しても完璧でも、他の人がどれだけ頑張ってくれるかはわからないし、失敗してしまうこともある。けど、例えば十人の私がいたとして、私の頭の中にある完成像以上の作品にはなり得ないんですよ。自分と、自分でない人が九人いて、いろんなものがぶつかり合うから、自分の中にある解答を越える作品が出来上がる。それが素晴らしいと、面白いと、思うんです 」

あひる「なるほど。とてもわかる(笑)つまり、チームプレーによって自分の想像を超えた世界を実現できる、ということですね。とても興味深いです!
先ほど短歌については他の人の歌集を読まれるとおっしゃっていましたが、他の大学の演劇をご覧になる機会は多いのですか? 」

七遊さん「他大学の演劇、あるいは有志の劇団や、学生が出演する演劇はたまに見ます。うちの大学には三つの劇団があり、私はそのうちの一つに所属しています。システムとして、自分の劇団はもちろん、お隣の二つの劇団の作品は、無料で見ることができるので、自分の大学の劇団はよく見ますが、他大学はたまにしか。興味がある作品は、時間とお金が許せば見に行きたいとは思っています 」

あひる「ひとつの大学の中に3つあるんですか!すごい規模ですね。お互いに切磋琢磨できる環境なんですね。すいません、これは前から気になっていたのですが、芸名の「阿僧祇」の由来はなんですか? 」

七遊さん「阿僧祇は単位なんです。うちの劇団は、先輩から代々芸名をつけてもらう風習があって、最初は七遊だから、那由多にしようと言われていたんです。でもあまりにもひねりがないってことで、那由多の前後が阿僧祇と不可思議だったので、どっちか選んでいいよと言われて、それなら、阿僧祇かなと思って阿僧祇になりました 」

あひる「そうだったんですか!すごく由来が気になっていたので、ついお聞きしてしまいました。ありがとうございます。大学の講義も専門的になっていく頃かと思いますが、深めていきたいテーマは見つかりましたか? 」

七遊さん「残念ながら、まだ決まっていないです。キリスト教と文学作品、映画などの関わりはずっとやりたいと思っていますが、当面はそれかなあと。ただ最近は現代神学が楽しいですね。ほとんど哲学ですが 」

あひる「現代神学ですか。興味の幅が本当にひろいんですね。神学と哲学の関わりもニーチェをはじめとして、とても深いですよね。逆に七遊さんのほうから、「これは話したい!」ということはありますか? 」

七遊さん「そうですね、美少女性について、でしょうか。美少女性について語りたいんですけれど、上手く言葉がまとまりません」

あひる「美少女性ということは、女性性とはまた違う概念ということですね? 」

七遊さん「そうです。私は自分のことを美少女と呼称しますが、みなさんにはどう見えているのかなあと 」

あひる「私は美少女だと思いますけどね。美少女を自称しても違和感がないくらい美少女だと思います。 」

七遊さん「ありがとうございます。いつか、自分の美少女性と美少女論をきちんと説明する場が欲しいと考えています 」

あひる「期待しています。またいつかどこかで語ってください!かなりたっぷり話して頂きましたので、そろそろおしまいにしますか?」

七遊さん「はい!そうですね、長々とありがとうございました」

あひる「こちらこそありがとうございました! 」

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