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2曲目: Charlie Rich「No Home」と声の深さについて、など

曲名:No Home
アーティスト:Charlie Rich
作詞・作曲:Charlie Rich
編曲:Ray Stevens
初出盤の発売年:1966年
収録CD:『Feel Like Going Home The Essential Charlie Rich』(EPIC/LEGACY 輸入盤)
曲のキー:Fm(ヘ短調)

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チャーリー・リッチが
♪ And when I needed you to help me
と歌い出しただけで、もう持っていかれてしまう。(何を?)

彼は「Philadelphia Baby」みたいな軽い曲なんかも上手く歌いこなす大好きなシンガーだけど、この曲に関しては「エルヴィスよりエルヴィスしてる」というか、エルヴィス・プレスリーの傑作バラード群と肩を並べるんじゃないかとさえ思う。本当に笑ってしまうくらい深いトーン。まったくすごい声だ。

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この「No Home」がどのくらい有名なのかは分からないが、ヒット曲ではなさそうなので、www.discogs.comで調べてみた。
『THE BEST YEARS』LPの収録曲で、そこからシングルカットされたと思しき「Tears A Go-Go」(ドニー・フリッツ作)のB面だったらしい。(笑) 
う~ん、なぜこれがエッセンシャルのタイトルが付くベスト盤CDに入っていたんだろう? 筆者のような隠れファンが多い曲なのか? 

ちなみにA面の「Tears A Go-Go」という曲は聞いたこともない。ドニー・フリッツも自分のアルバムを何枚か出しているが、この曲はセルフカヴァーすらしていないのではないか。

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ストリングス・カルテットだと思われるイントロで始まり、歌い出しのところからピアノ(チャーリー本人?)、ベース、ドラムス、ヴィブラフォン、による伴奏が加わる。
アレンジしたのはレイ・スティーヴンスという人だが、ノベルティ・ソングを何曲か出している人と同一人物だろうか? 70年代にジャズ・スタンダードの「Misty」をカントリー・アレンジで歌ったり、最近だと2015年に「Taylor Swift Is Stalkin' Me」(テイラー・スウィフトが俺をストーカーしてる)という歌を出したりしている。

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チャーリー・リッチの60年代も「Mohair Sam」のようなヒット曲を出していたけれど、黄金期と言えるのは、Columbiaに移籍してビリー・シェリルのプロデュースで1973年に「Behind Closed Doors」のヒットをかっとばしてからだと思う。
でも、個人的にはColumbia移籍後の曲よりも、SunやSmashといったレーベルから出した曲の方に思い入れがあるものが多い。

(2022年9月14日 加筆・修正)

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