汽車
車窓に乗り出したきみの
汽笛に消されたさけびと共に
手をふるしぐさのいきおいが
大袈裟だなって笑ったよ
でもああそうね
君の方が聡いから
届いた葉書の 涙のしみに
やっと悲しい自分に気づく
でもああそうね
遠い街で君は輝いて
なにもかもを忘れちまう
この木枯らしが終わったら
きっと君はよくやってける
それだけがせめてもの救い
俺を忘れてやってける
でももし いつかひと頃に
たなごころに踊らされ
悲しくなった時にでも
終わった恋を 思い出してほしい
きっと君はよくやってける
それだけがせめてもの救い
俺を忘れてやってける
春がやってくるまでは
どうかそう信じさせてほしい
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