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やる気の引き出し方


■やる気が出ないという悩みは非常に多くの人が抱えています。僕もやらなくてはいけないと頭ではわかっていても、つい先送りにしてしまったりだらだらと他の楽なことばかりしていたりでやらずに終わることや締め切りギリギリになってしまうことが日常的にありました。


著書「7つの習慣」から引用すると、私たちの活動は四つの領域に分類することができます。

第一領域:緊急かつ重要なこと

第二領域:緊急ではないが重要なこと

第三領域:緊急だが重要ではないこと

第四領域:緊急でも重要でもないこと

以上の四つに分類されます。


やる気が出ない人の多くは、第二領域の部分をやらなければいけないこととわかっていてもやる気が起きず先送りにしてしまっているでしょう。そしてついつい第四領域の緊急でも重要でもないことをだらだらと続けてしまう。そういった悩みは痛いほどわかります。




■それを解決する簡単ないい方法はないのでしょうか。

実はあります。

それは、「行動すること」です。

いやいやそれができないから困ってるという話になりかねませんが、事実としてやる気を出す一番の方法は「やる」ことなのです。

納得できない方もいるかもしれませんので、もう少し詳しく見ていきましょう。


やる気を出す方法はいくつかありますが、脳の「作業興奮」を利用した方法が、やる気を出したいならやれということの核心です。

始める前はやる気が出なかったけど始めてみたらどんどんやる気が出て、終わらせることができたみたいな経験をされたことが誰しもあるはずです。

これが「作業興奮」の作用です。やる気を出すからからやれるのではなく、やるからこそやる気が出るということも覚えておくといいでしょう。

僕なんかもやる気が出ないなーと思うときは、とりあえず何も考えずやるようにしています。考える前にやるという習慣を身につければ、とりあえず始めることができて、始めることができれば自ずとやる気が出てくるので、やらなければいけないことも処理できるようになるというサイクルに入れます。


やる気が出ないという悩みを抱えている人の多くは、やる前に色々と考えてしまう傾向にあります。私たちの脳は優秀です。やらなければいけないけどめんどくさいなーと思っていると、脳はもっともらしいやらない言い訳をたくさん用意してくれます。今日は疲れてるからゆっくり休んで明日やったほうが作業効率も上がるだろうから明日やろう!と、やらないという行為を正当化してしまって、やらなかったことに対する罪悪感すらも薄れさせてくれます。脳は、私たちを甘やかす悪魔の囁きを用意することに長けているのです。

そうなると結局行動はできません。自分を甘やかしてばかりいると当然、いい結果は出ません。

悪魔の囁きを聞いてしまう前にまず始める必要があるのです。考えてしまったら優秀な脳にやらないよう誘導されてしまいます。やらなければいけないことがあるのであればまず何も考えずに動くことが、スタートすることの妨げが一番入らない方法です。




■もう一つ、やる気を出す方法である、「やるべきことをチャンクダウンする」という方法を紹介したいと思います。

チャンクダウンとは「かたまりを小さくバラす」という意味です。

やる気が出ないというとき、やらなければいけないことが多かったり、複雑であったりすると、さらにやる気が出づらくなってしまい、体が重くなってしまいます。

そうした時に有効なのがこの「チャンクダウン」です。


何月何日までにwebサイトを制作するという場合、漠然とwebサイトを制作するという目標だけあっても、やらなければいけないことがたくさんあるし、それを考えただけでも疲れてしまい、やる気が出ないまま時間だけが過ぎてしまいます。

ここでの問題は「webサイトを制作する」という大きいかたまりで捉えてしまってやる気が出なかったり具体的な行動に移せなかったりすることが考えられます。

この場合、webサイトを制作するという大きなかたまりをチャンクダウンすると、コンセプト、デザイン、ページ構成、原稿、ドメインの準備など細かいチャンクに分けることができます。そしてチャンクダウンした一つ一つの具体的なやらなければいけないことに、期日を設けて小さなかたまりとして捉えれば、最初の大きなかたまりだった時より、やる気も出るし行動もしやすくなります。

「象を食べるなら一口ずつ」というアフリカの格言のように、大きすぎるかたまりではなく、取り組みやすい適切な大きさに切り分けて考えることが必要です。




■今日はさらにもう一つ、やる気を出す方法を紹介したいと思います。

知っている方も多いかと思いますが「締め切り効果」を利用したやる気を出す方法です。

締め切り効果とは、締め切りがあると集中力が上がって仕事を終わらせることができるという、ざっくり言うとそのような効果です。

夏休みの宿題をいつも計画的にやろうと思っているのに結局、最終日に一気に終わらせるというのも締め切り効果です。

やろうと思っていても一ヶ月できなかったことが、夏休み最後の日のたったの一日で凄まじい集中力と作業効率で終わらせてしまい、自分のどこにこんな集中力があったんだ、だったらこんなギリギリにならなくてももっと早く終わらせることができたのではないかと思うくらいです。

しかし冬休みにはまた同じことを繰り返してしまいます。


この「締め切り効果」は、脳内物質の「ノルアドレナリン」の分泌によってもたらされる効用です。締め切りというプレッシャーがあることによりノルアドレナリンが分泌され、ノルアドレナリンが分泌されると注意力や集中力が劇的に向上し、夏休みの宿題現象のようなことが起こるのです。

しかしこの効果は短期集中型の効果です。締め切りギリギリになって力が発揮位されるうえ、この状態が長続きはしません。

この効果を利用してやる気を出すためには、自分で締切を設けることが必要です。そして締切までに終わらせることができたら自分にご褒美を与えるということなんかもやる気を引き出すドーパミンの分泌にも繋がって、さらに効果的になります。

これは「やる気を出すには、脳内物質を分泌させて、自分を行動させる。」という方法になります。

そしてそれは、締切を設けるというちょっとした仕組みで、引き出すことができます。




■最後に、宮崎駿監督の好きな言葉をちょっと紹介したいと思います。



「世の中の大事なことって たいてい面倒くさい」


宮崎駿監督でも、こんなにめんどくさいめんどくさいって言いながら仕事してるんだなーとシンプルに感心しました。


この面倒くさいけど大事なことは冒頭の方でお話した「第一領域」「第二領域」のことです。やはり成功する人というのは、この第一・第二領域の部分のことを大事だとわかった上で、それを実際に行動できる人だと思います。

逆にいつまでたっても成功しない人は第三・第四領域に時間を費やしてばかりいます。


やる気というものは、根性論ではなく科学的に自ら引き出すことができます。それを知っている時点であなたは成功に一歩近づいてるはずです。

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