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映画レビュー。『パラノーマル・アクティビティ』

映画レビューまとめ

(2011年04月04日に作成したレビューに加筆修正しています)


以前から観たかった『パラノーマル・アクティビティ』の1、及び第2章TOKYONIGHTを一昨日と今日で観てみました。 

著者駐:
と言っても、『パラノーマル・アクティビティ』って映画を知らない人もいるかと思いますので、ざっくりと説明します。

『超常現象』というタイトルの付いたこのシリーズは、ゲームデザイナーだたオーレン・ペリ監督が7日間で制作した1作目から始まり、その後アメリカ版続編の『~2』、『放送禁止』シリーズの長江俊和監督が作り上げた日本版続編である第2章に続き、現在では『~4』まで公開されている、家屋内というクローズドスペースにおける、定点カメラとハンディカメラを活用したモキュメンタリー(ドキュメンタリータッチのドラマ)です。

もともと私は、名作『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『放送禁止シリーズ』のようなモキュメンタリータッチのホラーが好きなんです。

そもそもモキュメンタリーとは、原則ハンディカメラを多用して物語が進んでいくのですが、だからこそ提供される情報量がそれ程多くないこともあって、観ている人たちは自然と画面の隅々まで「何が起こってるんだろう?」とヒントを探し始めるようになるんですね。

その真実を映像から見付け出す作業こそが、映像で楽しむミステリー、モキュメンタリーの本当の楽しさとも言えるのですが、これを上手く利用したのが、長江俊和監督の一連のシリーズ(『放送禁止』シリーズや、『アンビリーバボー』の初期の怪しげな怪奇現象ドキュメンタリー)だったりするんです。

観て恐怖に打ち震え、見終えたあとにその映像に残されているヒントを元に謎解きをして楽しみ、自分なりの結論が見つかってほくそ笑む、という、この過程がとても好きで。
だからこのシリーズも、楽しみにしつつ観てみたのですが……。

うん。
実際に連続してみてみると、やはり長江俊和監督の『~第2章』の方が怖かったですね。
例えば、1では終盤にならないと発生していない昼間の超常現象が、第2章では冒頭で、しかも予期しない形で発生すること。
例えば、両足を複雑骨折しているはずの姉(青山倫子さん熱演!)の奇行。
例えば、ラストシーンの衝撃。

なんて言えば良いんだろう。
予想不可能な、
――うん、ほんとに予想不可能な位置からやってくるショックかな。
特にラストシーンの彼女の動きは、まるっきり予想外だったです。

でも、今回の第2章は残念ながら、『放送禁止』シリーズのように、映像に写っていない『真実』を見つけ出すだけのヒントが不足しているため、単純に怖いだけで終わってしまっていて、そう言う意味ではとても残念でした。

あ、ちなみに青山 倫子さん。
彼女は『ネコナデ』以来でしたが、相変わらず美人さんでした。
あの終盤の演技力は、仲間由紀恵を超えましたよ、まじで。

あと、中村蒼くんの演技も上手かったなあ。


追記。

このレビューを書いてから数年。
現在の最新作である『~4』(2012年公開)によってとりあえず謎が全て解けるだけの情報が提示されていますが、個人的にはこの『~1』と『~TOKYO NIGHT』を観れば十分かな、と思います。

ちなみに、★を3つにしたのは、2作品の平均でした。


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