映画を創る、ということ。


実は以前から、『映画を創る』ということに対して考えることがあったんです。
それはもちろん映画を観続けてきたからでもあるし、映画業界で生きている人たち(某大手配給会社の人や映画館を運営されてる人、映画祭実行委員の人など)の話を聞く機会があったからでもあるし、自分がエキストラボランティアとして映画に参加したからでもあるのだけど、そこで言う『考える』はあくまでも『映画製作の外側』からの視点であって、実際に映画製作をする人から見れば噴飯ものの内容なのだと思ったりもしていたんですね。


そして、先日からの『note映画部』にまつわる話があって。
そこにはたくさんの怒りや悲しみや苦悩やため息が渦巻いているように見えたのだけど、それらを通して、改めて『映画作りってなんだ?』と考えるようになったんです。

そもそも『映画』って、どんなものを指すんでしょうか。

映画館で上映されていれば映画?――最近はプロレスだって映画館で上映しますよね。
大勢の手で作り上げられていれば映画?――個人がたった一人で作り上げ、評価された作品もありますよね。
素晴らしい映像技術や有名な俳優?女優?を起用していれば映画?――テレビドラマだって、バラエティ番組だって同じ作り方ができますよね?

こう考えると、『映画』ってその『作り方』そのものは、他のコンテンツと何ら変わらないように思うんです。実際『映画』を『テレビ』や『DVD』や『ネット』で観る、という人が現代では主流ですよね。それこそ『バラエティ番組』や『ドラマ』や『ニコ生』と同じような立ち位置で。

じゃあ、『映画』を創る意義ってなんだ、となると……正直無いんですよね。
強いて言えば、『そこに映画があるから創るんだ』という、登山家が言いそうな意義しか思いつかない。
でも、それが最も大事なことなのかな、と思ったりもするのです。

じゃあ、『創りたい』と思ってる私たちが『今』作ることのできる『映画』ってなんだ、となると、これはもう単純明快な答えしか返ってきません。

ショートフィルムです。


映画には様々なジャンル、バリエーションがあります。
中には3時間を超える大長編作品もありますし、『ショートフィルム』と呼ばれる、短いもので数分の短編作品もあったりするのです。

もしnoteを使って映画を創ろう、とするならば、やはり最適解は『ショートフィルム』だろうと思います。
関わるスタッフの人数、余分な費用(集まれば当然食事や宿泊の問題も出てきますしね)の削減、そして何より長編作品よりも『短期決戦』で製作が可能な点が、特に『タイムライン表示』を使用しているnoteでは強い。

もし費用面で厳しいというのであれば、製作途中のデータを『メイキング資料』として有料noteでアップすればよいのです。
脚本などのテキストデータもとより、動画はYoutubeで『限定公開』にしてテキストnoteに埋め込んだりして『投げ銭』にしてアップして、音声ファイルや画像データはスタッフ間ではメールでやり取りしつつ、noteには有料公開にしてしまえば良いのです。

映画製作を応援してくれる人にとっては『支援する』というフォローができて、かつ製作過程を楽しむことができますし、何よりそれを監督がマガジンでまとめていけば、製作過程を都度更新していく形になるので、マガジンをフォローした――つまり、映画に期待している皆さんの目にも進捗状況が分かるわけで、それが購入されなくとも映画の『プロモーション』の一環として効果を発揮するはずです。

ただ、何よりもここで大事なのは、あくまでクラウドファインディングであること。投げ銭などでいただいたお金はあくまで映画製作にかかる分のみに利用し、この時点では利益を求めるべきではないと思います。(収支決算報告書の提示も必要になるんじゃないかな)
……まあ、お金を出す側からすれば、当然ですわな(;^ω^)

そもそも『利益の出る映画』など、メジャーですら1割にも満たしてません。
映画公開後DVDやブルーレイやネット配信などを駆使して、ようやく赤字がなくなる程度となるのが普通なんです。

そんな『映画』を作って何の意味があるの?っておっしゃる人が出てくるかもしれませんが、もちろん意味があります。

映画そのものがプロモーションとなるのです。
監督やスタッフ、役者にとっての。
良いものを作って、それが上手く世間に認知されれば、それだけで十分な利益になりうると思いませんか?

とまあつらつらとそんなことを考えていたこの2日間でした。


まだ何か思いつくようなら、追記していこうと思います。
せっかくなので、これも投げ銭にしておこう(笑)


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