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映画レビュー。『サカサマのパテマ』

映画レビューまとめ。


(2014年5月6日レビュー作成)


重力をエネルギーに変える実験に失敗し、空に全てが『墜ちて』行くという事故から遙か未来。
地底に住む住民たちの長の娘パテマは、その冒険の途中で深い穴に落ち、サカサマの世界へとやってくる。

そこで出逢うのは、一人の少年エイジ。
二人が出逢うことで、二つの世界はその真実へと動き出す――



というわけで。
『サカサマのパテマ』をようやく視聴出来ました。

いやあ、良かった。
昨今のキャラクター先行的なアニメとは違い、物語の面白さを全面に押し出した作品で。
強いて言えばジブリ作品、それも『ラピュタ』に近い印象は受けました。

でも、ヒロインのパテマも、主人公のエイジもまた、互いに重力の向きが逆だというだけの『普通の』子どもたちですから、圧倒的な力を持つ敵に対して、力を持って対抗することはできなくて。
結果的に、まるで運命の奔流に巻き込まれるかのように、文字通り上へ下への大冒険を繰り広げていきます。

これほどまでに丁寧に、しかも往年のSF作品を彷彿とさせるテイストで物語を描かれてしまっては、ただもう唸り声しか出すことはできません。 

しかも終盤の、畳み掛けるような展開!
ラストなんてまったく予想もしない光景が広がってて、思わず身震いしましたもん。

ちなみにエイジの声は岡本信彦さん。
『とある~』のアクセラレータ役や『青の祓魔師』の奥村燐役で有名な人ですが、
やはりこの人はこう言う役をさせるとハマるなぁ、としみじみ。

何より敵役の土師孝也さん!
『ラピュタ』のムスカ役の寺田農さんも絶妙でしたが、土師さんもお見事でした!

……と言っても、どうしてもこの人の声を聞いてると、『ハリーポッター』のスネイプ先生を思い出しちゃいそうですが(笑)

あと、大島ミチルさんの曲も素晴らしかった。
エスペラント語で歌われるエンディングなんてもう、それだけで癒されますってほんと。


ああ、GWの最終日に良いもの観たなぁ、って感じでした(^-^)

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