別れの日は晴れた日がいいだろう 3

一階に降りると、お母さんがくたびれた顔で、ダイニングテーブルの椅子に座っていた。
「お疲れー。」
「お疲れー、じゃねえよ。いつまで休んでんだよ。夜の9時だよ、今。」
明が怒って言った。
「やっと皆さん、お帰りになったわ。あんたもお寿司いただいちゃいなさい。」
お母さんに言われて、残り物の滅多に頼まない特上寿司を食べた。ウニ! 寿司が食べれたことだけは、じじいに感謝だな。
「…今さ、姉ちゃんが考えてることが手にとるように解るよ?」
明に、じろり、とにらまれた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?