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名曲107 「幸せ」【マニ☆ラバ】[ボボボーボ・ボーボボ]

ーー伝説のアニメにあるまじき情熱的ソングーー

【幸せ/マニ★ラバ ボーボボED】

ボボボーボ・ボーボボは妙な作品だ。人には強く勧めないが、見ておく価値はあると言いたくなる作品である。人間の世界観を広げるのにはうってつけで、いわば外国の美術館のような感覚。いやそんな崇高なものではないよとビュティのツッコミがきそうだ。

今回はボーボボの初代エンディングテーマ曲を紹介。ハチャメチャな内容なのに曲の世界観は愛おしいまでの青春感があふれている。

{幸せ 幸せ いつまでも幸せ}

しあわせーしあわせーいつまでも-しあわせー

人間とは本当に幸せなときは語彙力が失われ、ただ感情の赴くままに幸せと叫びたくなるものである。この中の主人公はきっと彼女ができたのだろう。

{幸せは何処からやって来るだろうよ 今日も君のトコまで行くよ あぁ 幸せは寝てる時 突然やって来る 両手をあげて体であらわせよ}

マニ☆ラバの歌い方もいい。語尾をひたすら伸ばしているのが演出で、ちょっとヤンチャな若者が、音程も抑揚も無視してがむしゃらに思いを歌いあげているのである。ヘタウマというよりは、リアリティを出すためにあえてやっている感がある。

{幸せ 幸せ いつまでも幸せ である事を少なからず願って 幸せ 幸せ 果てしなく幸せ いたずらに時だけが過ぎ去ってゆく}

特に転調もなく、サビもただひたすらに幸せの思いをぶちまけていく。

{幸せ 幸せ いつまでも幸せ 愛する人が居るから 幸せ 幸せ 僕達は幸せ そして愛されるから 永遠に……}

締め方もいい。永遠にーの後にアウトロが流れてしまうとクサくなってしまう。ちょっと曲が短いのでそうしたくなる気持ちもあったかもしれないが、尺に溺れることはなかった。綺麗な終わり方である。

それにしても最後の「永遠にー」で番組が終わってしまったことは懐かしく思う方も多いのではないか。ところ天の助が腕を伸ばしていたのが妙に印象に残っている。ちょっと探したくなった。

あったあった。これだ。このエンディング映像も本編の要素が1ミリもなくて素晴らしい。それにしても笑ったなあ。この作品を思い返す度に現代のギャグマンガ家はかわいそうだと思うのである。これ以上の傑作が生まれることはそうそうないからだ。どれだけギャグが狂気じみていても「ボーボボのほうがやばい」と比較されてしまうだろう。冒頭に戻るが、まだ見ていない人は見ておく価値がありますよ。そっと勧めてみる。

【今日の名歌詞】

幸せ 幸せ いつまでも幸せ である事を少なからず願って 幸せ 幸せ 果てしなく幸せ


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