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それにつけても血糖コントロール

血糖値

って、そもそもなんぞや?

なんか、糖尿病の指標かな…

なんて思っていた昔の自分にまとめてみました。


血糖値って?

血液の中には、色んな物質が流れています。
体中に必要な物質を運んだり、いらないものを循環させたりするのが血液の役目です。

身体のエネルギーとなるのは、主にグルコース(ぶどう糖)。
ご飯を食べて、でんぷんを細かく細かく消化し、これ以上小さくならないくらい小さくなったのがグルコースです。
このグルコース分子から、細胞の中(主にミトコンドリア)でATPとよばれるエネルギーを生成しています。

血液の中の、グルコースの濃度を測っているのが血糖値。

健康診断などでは、血糖値が高いことが問題になるのですが…
じつは、低血糖の方が身体にとっては一大事。

なぜなら身体のエネルギーがなくなってしまうからです。
多くのグルコースを必要としているのが、脳、骨格筋、肝臓など。
低血糖になると、交感神経優位になるために起こる症状から、脳がエネルギー切れを起こす過程で起こる症状、脳のエネルギーが枯渇してしまい起こる症状まで段階があります。

ひどくなると死んでしまうこともあるのです。

低血糖症状

血糖値が低くなる原因

血糖値をあげるホルモンは、たくさんあります。
交感神経優位によって分泌される、アドレナリン、ノルアドレナリン、グルカゴン、コルチゾール、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、ソマトスタチン、アルドステロンなどなど…

しかし、血糖値を下げるホルモンは一つ。
副交感神経支配のインスリンのみです。

このことからも、身体にとっていかに血糖をあげることが重要かがわかります。

そして、身体は狩猟時代と仕組みが変わっていない。
現代の血糖値を爆上げするような食事は、身体にとっては未知の世界なんです。

爆上がりした血糖値を下げようと身体は頑張ります。
インスリンをドバドバ出すんですね…
そうすると、今度はインスリンが効きすぎてしまって、血糖値が急下降してしまう。これが①反応性低血糖です。

また、ストレスなど身体への負担が長期間続いている場合、血糖値を保つためのホルモンがうまく出せなくなっているなど、②仕組みがうまく働いていない場合もあります。

血糖値 グラフ

日常的に低血糖を起こしている場合

①反応性低血糖の場合

血糖値の乱高下が日常的におこり、ジェットコースター状の血糖値になっている場合、糖質の摂りすぎ、または運動不足が原因に挙げられます。

また、食事と食事の間が空きすぎている場合も、ドカ食いや糖質の摂りすぎになりがちで、血糖値の乱高下を引き起こします。

②仕組みがうまく働いていない場合

ストレスが身体に長期間かかり、抗ストレスホルモンであるコルチゾールが出続けた結果、HPA軸の破綻によってこれ以上出せなくなってしまった場合(副腎疲労)。
また、もともと中性脂肪が低く、糖新生(糖質以外のものーアミノ酸や、中性脂肪を分解したグリセロールなどーからグルコースを生成すること)が難しくなっている場合。

①②ともに、血糖値を安定させることができず、交感神経優位になり、精神症状が顕著になってきます。アドレナリンが強く作用している場合、イライラ、興奮、怒りっぽいなど。ノルアドレナリンが強く作用してくると、不安、焦燥感、死ぬんじゃないかというパニック発作に繋がります。

アドレナリン、ノルアドレナリンなどが出続けると、扁桃体が危険、恐怖などの情動を高めるので、パニックを起こした状況は記憶に残りやすい!電車に乗っている時に低血糖発作を起こせば、電車が怖くなってしまうんです。トラウマになってしまいやすいんですね。

ちなみに糖尿病(2型)の一因として、血糖値スパイクを続けた結果インスリンの効きが悪くなり、細胞内にグルコースを運べないため、血液内のグルコース値が高い状態(→高血糖)となってしまうことがあげられます。
1型は、自己免疫疾患により、膵臓がインスリンを分泌する能力が低下してしまうことで起こります。

HbA1cという値は、血液内のグルコースがヘモグロビンとくっついた”糖化ヘモグロビン”の割合を見ている値です。高血糖の時間が多いほど、糖化ヘモグロビンが増えていきます。過去1~2か月の血糖の平均値を表しています。

高血糖が問題というより、細胞内にグルコースが運ばれないため、身体がエネルギー不足となることが問題です。
グルコースが足りないと勘違いをした身体は、肝臓や筋肉に貯金してあるグルコースを切り出したり、中性脂肪から糖新生を行ったりして、必死にグルコース値を上げようと頑張ります。そのため、高血糖の上にさらにグルコースが作られてしまうだけではなく、より一層身体のエネルギーがなくなっていき、様々な合併症を引き起こしてしまいます。

血糖値コントロールのために

はちみつ

どうしたら血糖値スパイクをコントロールできるのか?

◎食事と食事の間をあけすぎないこと

◎一度にたくさんの糖質を摂りすぎないこと(でもきちんと摂る)

◎分食(補食)をすること

◎そもそも、高血糖になってしまう根本原因をみつけて対策すること

が大切です。

私の分子栄養学の先生は、ハチミツやくず粉のお味噌汁を推奨しています。
ハチミツは、蜂が消化酵素で果糖を分解してくれてあるため、吸収が速く、血糖値を上げにくいのだそうです。

また、タンパク質やミネラル分が豊富なアゴやイワシの出汁粉で作ったお味噌汁に、でんぷん質のくず粉を入れて、補食として飲む。ほっこり美味しいというのが大事だそうです!

もちろん、小さいおにぎりや干し芋、甘栗などでもOK。

私自身、長年夜勤や無理のある仕事を続けてきたために、副腎疲労で身体の疲労感がかなり強く、夕方一度ソファに倒れこんでから這うように夕食づくりをしていた時期がありましたが、ハチミツを補食として摂ることでかなり改善しました。グリコーゲンを肝臓に貯金することができてきたなあと感じています。

一番大事なことは、なぜエネルギー消費が激しいのか?高血糖を繰り返す原因は何か?を考えることで、自分の身体と心に耳を傾けることが必要になってきます。
ストレスがかかりすぎているのか、食事が悪いのか、心の状態が不安定なのか、腸内環境が悪いのか、身体に炎症が起こっているのか…

これらを自分一人で見つけていくのは至難の業です。
私も、自分の腸内環境と培ってきた価値観が、エネルギー消費に関わっていたと気づき、様々な勉強をしながら、自分を整える実践中です。

栄養カウンセラーや栄養外来に相談してみるのも、自分と向き合うためのひとつの方法だと思います。ぜひ、お近くの頼れる場所を探してみてくださいね。





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