お金と仕事の話
ジャックと音楽の木 / Creo BOX 田中素子です。
先日、ピアノのレッスンの時、小学生の生徒さんが部屋に入ってくるなり、
「素子先生って、もしかしてピアノの先生が仕事なの?」
と聞いてきました。
ん?今更どうしたの?と思いつつも、まあピアノの先生だけが仕事ではないし、どちらかというと、企画運営、広報、経理財務その他諸々、経営の方が重きは大きいので、その疑問も分からなくはないのです。
とは言っても、小学生のピアノの生徒さんに、私がレッスン以外で何をしているのか知る術はないので、そんな事ではないのでしょう。
「そうだよ。どうして?仕事ではないと思ってたの?」
と聞くと、明らかに残念そうな表情でうなづいて、
「先生は好きでやってるんだと思ってた。仕事だって、知らなかったよ。」
私の頭の中が「???」でいっぱいになり、
「え?大好きでやってるし、それが仕事なんだよ。」
と説明しても、当の本人は腑に落ちない、がっかりした表情をしていました。
そういえば最近、別の機会でも、子ども達に、
「お金をもらってるから、やってるんでしょう?」
とか、
「どうして好きな事なのに、お金をもらうの?」
と言われる事があり、どうしてそんな言い方になるのだろう?と思っていたのですが、そのピアノレッスンがあった夜、パズルがハマった様に理解ができました。
あの子達が認識している「仕事」とは、「やむを得ず、お金や生活のために行う事」なのかもしれないなぁ、と。
それはもしかしたら、仕事で疲れて帰ってきたお母さんやお父さんを見て思ったのかもしれないし、仕事に行って欲しくない!とごねた時に、
「私たちだって行きたくないけど、それだと好きなもの買ったり、食べたりするお金がなくって困るでしょう?」
などと説明されたのを覚えてるのかもしれません。
どちらにしても、仕事が「お金を貰うためにやむを得なくやること」であったら、将来就きたい仕事は?と尋ねられたら、当然お金をいっぱいもらえる事になるだろうなぁ、と、
それはそれでいいのかもしれないけど、
紆余曲折あった末に、今はやりたい事100%で生きていて、それが最高に幸せだと感じる私は、そうじゃない仕事の在り方も可能なんだって知ってもらえたらいいなぁと思うのです。
そして、「どうして好きな事なのにお金をもらうの?」という質問に対しての答えは、資本主義社会だからです。
人間がつくったこの資本主義という社会の仕組みの中では、お金がないと生命も危ぶまれるし、どんなにやりたい事でも継続させられないのです。
では、もしも、一生困らないだけの潤沢なお金があったら?もしくは、お金のない世界になったら?
それでももちろん、私はこの仕事をします。
お金という制限が外れた分だけ、もっとダイナミックな事をしたいです。
なぜなら、やりたくて仕方がない事だから。
お金が潤沢にあったら、もしくは、お金のない世界になったら、世界中を旅行したい人、いい車が欲しい人、素敵なお家を建てたい人、ゴージャスな経験をしたい人、たくさん恋愛をしたい人。
お金という制限が外れたら、みんな、きっともっと本当にやりたい事をするでしょう。
そう考えると、お金って本当に必要なのかなぁ、と思うのです。
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田中素子
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